高速道路での救援件数は34%がタイヤ関連
パンクやバーストなど、タイヤのトラブルによるJAF(日本自動車連盟)への救援要請件数が増加しています。2009(平成21)年度に約27万5000件だったものが、2016年度には約37万6000件となっており、四輪車の総依頼件数約231万件のうち、およそ16%を占めているそうです。
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このためJAFでは近年、ゴールデンウィークやお盆といったクルマの移動が多くなる時期に際して、ドライバーへタイヤのチェックなどを呼び掛けています。なお、2017年末から2018年始にかけての5日間(12月30日から1月3日)でも、救援依頼のあった3万9258件のうち、タイヤに関する内容が4966件に上っています。
なぜタイヤに関するトラブルが増えているのか、JAFに聞きました。
――救援依頼はタイヤ関連のトラブルが最も多いのでしょうか?
現在最も多い救援項目としてはバッテリー上がり(過放電)ですが、走行系のトラブルとしてはタイヤ関連が最多です。高速道路においてはバッテリー上がりなどの件数が少なくなり、相対的にタイヤ関連の割合が増え、2016年度には約34%を占めています。
ガソリンスタンドの変化が一因?
――なぜ増えたのでしょうか?
フルサ―ビスのガソリンスタンドが減少し、セルフ方式が増えたことで、店員さんに空気圧の点検などを行ってもらう機会が減っていることが一因と考えています。
――実際の救援ではどのように対応しているのでしょうか?
応急処置を行う場合もありますが、近年はスペアタイヤを搭載したクルマが減ったこともあり、タイヤがバースト(破裂)している場合は車両をけん引し、ディーラーなどタイヤが交換できる場所に運ぶことが多いです。
※ ※ ※
JAFが2014年に実施したアンケートでは、マイカーの指定空気圧を知らないという人は36%を占め、推奨されている毎月1回の空気圧チェックを行っている人は、14%に満たなかったそうです。
修理の現場ではどうでしょうか。修理サービスなども手掛けるカー用品量販店「オートバックス」を展開するオートバックスセブン(東京都江東区)によると、タイヤのパンクなどで修理に持ち込む件数は全体的には増えていないといいます。ただ、「毎年夏には件数が増加します。クルマを使う方が増えますし、暑さでタイヤも柔らかくなるからでしょう」と話します。近年は、スペアタイヤの代わりにパンク修理材が搭載されているクルマもありますが、「使いかたがわからない方も多いのか、これを使用したうえで修正に出されるケースはさほど多くないようです」とのことです。
JAFによると、「セルフ式のガソリンスタンドでも、無料で使えるタイヤの空気圧を測る機器が備わっている場合があります。これらも活用しつつ、定期的な点検をお願いします」としています。
【グラフ】セルフ式GSで空気圧チェック、活用している人も多い
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