「N」にはホンダの想いが込められている
N-BOXを筆頭に、ホンダの軽自動車は「Nシリーズ」と呼ばれ、人気を博している。現在のホンダの軽自動車のラインアップでは、S660以外のモデルが頭文字に「N」を冠し、この「Nシリーズ」に該当。その由来や魅力について解説していきたい。
ホンダの軽自動車について
いまホンダの軽自動車は、車種名が「N」から始まることから「Nシリーズ」と呼ばれる(S660を除く)。2011年に軽ハイトワゴンのN-BOXが登場。その後2012年に積載性と使い勝手の向上を図ったN-BOX+(2017年に販売終了)、スポーティな走りを実現するN-ONE、2013年に軽ハイトワゴンのN-WGN、2014年にN-BOXのルーフを100mm低くしたロールーフモデルのN-BOX SLASH(2020年に販売終了)、2018年には商用車のN-VANが加わっている。
これらの起源は1967年に発売されたN360にある。人々にとってまだクルマは憧れだった時代に大人4人が乗れる室内空間や快適性、そして手の届きやすい価格設定を実現。「Nっころ」という愛称で親しまれた。発売後3年連続で軽自動車の国内販売台数トップとなった。
「N」は「NORIMONO(乗り物)」の「N」であり、単なる機械ではなく、「人が乗るためのもの」といった意味が込められている。
ホンダの軽自動車は人気が高く、とくにN-BOXは2020年度(2020年4月~2021年3月)の車名別新車販売ランキングで、19万7900台を売り上げ、軽自動車ではNO.1となったことが発表された。新車販売台数では4年連続、軽自動車販売台数では6年連続首位を達成している。
ホンダNシリーズ現行車種一覧
1)N-BOX
2011年に初代が登場し、2017年にフルモデルチェンジ。現行型の2代目となった。全長3395mm×全幅1475mm×全高1790-1815mmのスーパーハイトワゴンだ。ガソリン車のみの展開で、エンジンにはNAとターボをラインアップする。駆動方式はFFとAWDから選択が可能だ。ホンダの軽自動車では初めてとなる「Honda SENSING」を全グレードに標準装備。スポーティなルックスのカスタムや、スロープ仕様も用意する。価格は142万8900円~223万円(税込)。
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2)N-WGN
2013年に初代が登場。2019年のフルモデルチェンジで現行型の2代目となった。全長3395mm×全幅1475mm×全高1675-1725mmと、全高がN-BOXより少し低いモデルとなる。N-BOX同様ガソリン車のみの展開で、エンジン にはNAとターボ、駆動方式はFFとAWDを用意する。「Honda SENSING」を全グレードに標準装備。丸いヘッドライトなど柔らかい印象のデザインを採用し、スポーティなルックスのカスタムもラインアップ。価格は129万8000円~182万7100円(税込)。
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3)N-ONE
2012年にゼストの後継車として登場。発売から8年たった2020年に初のフルモデルチェンジを施し、現行型の2代目となった。ボディサイズは全長3395mm×全幅1475mm×全高1545-1570mm。駆動方式はFFとAWDから選択が可能だ。ガソリン車のみの展開で、エンジンにはNAとターボをラインアップ。N360をモチーフにしたレトロなデザインとし、さらに純正アクセサリーにはロアーガーニッシュやフューエルリッドガーニッシュなど、クラシック感を高めるアイテムを用意する。スポーティな見た目と走りを実現したグレード「RS」にはCVTに加え、6速MTも設定。価格は159万9400円~199万9800円(税込)だ。
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4)N-VAN
2018年に登場した軽商用車。ボディサイズは全長3395mm×全幅1475mm×全高1865-1945mm。ガソリン車のみの展開で、エンジンにはNAとターボ、NA車にはCVTに加えて6速MTも用意する。ダイブダウンが可能な助手席、後席の採用や、軽商用車としては初のセンターピラーレスにより高い使い勝手を実現。価格は127万6000円~187万2200円(税込)だ。 関連記事
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ホンダの軽が合うのはこんな人
ホンダの軽自動車はハイトワゴンであるうえに、エンジンの小型化、燃料タンクをフロントシート下に収納するセンタータンクレイアウトを採用しているため、広い車内空間を実現している。またターボ車も用意されているためファミリーユースや4名フル乗車にも適しているだろう。また積載性、居住性に優れるため、アウトドア用途や車中泊といった使い方も可能。また広い窓ガラスや細いピラーの採用、N-BOXについては助手席側の後側方を確認できる「ピタ駐ミラー」を搭載することなどによって視認性に優れる。安全装備の搭載や軽自動車ならではの小型なボディサイズと相まって、運転に不安があるといった人にもおすすめだ。
編集部のおすすめ車種
おすすめ1)N-ONE
N-ONEは走り好きの人にとくにおすすめだ。スポーティグレード「RS」は専用セッティングによって、鋭い加速や軽快な走りを実現。アクセル操作に素早く反応し、気持ちの良い走りを楽しむことができる。また専用セッティングのCVTに加え、前述の通り、MTも用意。ほか、Gメーターとブースト計を用意。左右旋回時に発生するGやターボのブースト圧をマルチインフォメーションディスプレイに表示することで、ドライバーの気分を高める。
おすすめ2)N-VAN
商用車ならではの使い勝手、商用車でありながら乗用車的な外観から、N-VANはさまざまな趣味を持つ人におすすめできる。例えば、荷物をたくさん積めるうえに、長尺物なども積載しやすく、ルーフキャリアの装着もできるため、アウトドアスポーツやいま流行りのキャンプも楽しむことができる。またバイクに乗る人の場合、テールゲートから積み込み、助手席側の開口部から出ぜば、N-VANをトランポとして使うことも可能だ。この1台で行動範囲が広がり、生活を豊かにすることができるだろう。
まとめ
ホンダの「Nシリーズ」はどのモデルも「N360」から続く人中心のクルマ作りがなされながら、それぞれに違った魅力を持つ。いまN-BOXのバカ売れにとくに注目が集まるが、是非ほかのモデルも含めてチェックしてみてほしい。
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みんなのコメント
いやいや、大人気と呼べるものはN-BOXくらいないんですが。