ミウラから最新のクンタッチLPI800-4まで250台以上の歴代モデルが参加した「最大のランボルギーニ車パレード」は、一度に走行した最多車両記録(251台)としてギネスワールドレコードを樹立した。まずはその様子を報告する。(Motor Magazine 2023年5月号より)
251台のランボルギーニによる同時走行が認定
2023年はアウトモビリ・ランボルギーニ(以下ランボルギーニ)の創業60周年となる年である。この記念すべき1年には、世界中でさまざまなイベントの開催を予定しているというが、世界に先駆けて、日本で一番最初に行われたアニバーサリーイベントが「60th Anniversary Lamborghini Day」である。
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イベントでは、ランボルギーニの市販車第1号となった350GTやフェルッチオ・ランボルギーニが自らデザインしたと言われるイスレロといった希少モデルをはじめ、ミウラ、カウンタック、ディアブロなどの歴代モデルが展示された。さらに2022年の11月にマイアミビーチでデビューしたばかりの最新作となる、ウラカン ステラートも日本初お披露目された。
これだけでもかなり豪華な内容といえるのだが、今回のメインイベントとなったのが、ランボルギーニのオーナーたちによる、鈴鹿サーキットを使ったパレードランでのギネス記録への挑戦だ。
当日、パレードランの開始前に会場内を歩くと、駐車場を埋め尽くす参加車両が並んでいた。その数は250台以上と公表されていたが、ウラカンやウルスなどの現行モデルはもちろん、ミウラやカウンタック、さらにはウラッコやエスパーダといった希少なクラシックモデルの動く姿を実際に見ることができた。
パレードランの時間が近づくと、またたくまに会場は勇ましい排気音に包まれる。会場に集まったランボルギーニたちが1台ずつ整列してレーシングコースへと移動していく。その姿を見ているだけでもワクワクするのだが、あっという間にメインストレートとピットレーンがランボルギーニで埋め尽くされた。下の写真はその一部だが、生で見たそのシーンは圧巻のひと言に尽きる。
そしてギネスワールド公式認定員立ち会いのもと、ランボルギーニのチェアマン兼CEOステファン・ヴィンケルマン氏が乗るウラカンSTOが列を先導するパレードランが始まった。
ギネス世界記録となるための規定は、「参加台数100台以上」「走行距離3.2km以上」「車間距離をクルマ2台分以内をキープして走り続ける」ことだ。この3つを満たして、最終的には251台のランボルギーニ車の同時走行がギネス世界記録に認定された。
いよいよアヴェンタドール後継、新フラッグシップモデルが登場
イベント終了後のプレスカンファレンスでは、ヴィンケルマンCEOにギネスワールド公式認定員の藤渕文香氏から認定証が渡された。ヴィンケルマンCEOOは「このような素晴らしい記録の達成にご参加いただきましたランボルギーニオーナーの皆さまに心より感謝を申し上げます。そしてこの企画を実現したランボルギーニジャパン、アジアパシフィックのチーム、遥々イタリアから同行してくれたチームの皆さまにもお礼を申し上げたい。ありがとうございました」と感謝を伝えた。
続けて「2023年は私たちにとってとても重要な1年になります。1月にはイタリアのサンタアガタ・ボロネーゼでお祝いのキックオフをしました。今回はそれに続く初めてのこの日本での記念イベントとなります。これだけでも、私たちにとっていかに日本が重要なマーケットであるということがおわかりいただけると思いますが、日本の皆さまがランボルギーニに寄せてくださるパッションは本当に素晴らしいものがあると思っています」と語った。
さらに、ランボルギーニにとって今年が重要な年となる理由はもうひとつあると言う。それはアヴェンタドールの後継モデル「LB744(コードネーム)」の発表だ。「これが私たちのハイブリッド化の第1弾となります。この後もハイブリッド化を進めていき、2024年にウラカンのハイブリッド化をもってすべてのレンジのハイブリッド化を完成する予定です。そして、私たちはこれからもお客様の期待を越える、夢のクルマを作り続けるために努力していきます」と熱く語った。
この新しいランボルギーニのフラッグシップモデルについては「V12の自然吸気エンジンにハイブリッドシステム組み合わせたものになります。これにより、よりパワフルでサステナブルなクルマになっています。ハイブリッド化は以前から約束していましたが、より速く、俊敏で、サステナブルなクルマになるはずです」とこの日は説明してくれた。
1963年の創業から周年を迎えたランボルギーニ。まずはハイブリッドモデルの発表が控えているが、アニバーサリーイヤーということで今後限定モデルの登場などのサプライズも期待される。
電動化の時代にランボルギーニはどんな夢のクルマを我々に見せてくれるのか。期待が高まる。(文:中村圭吾/写真:アウトモビリ・ランボルギーニ・ジャパン)
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