スーパースポーツ顔負けのスタイリッシュデザイン
これまで「M壱(M1)」と「FW-03」という、中国の電動スクーターブランド「FELO」のモデルに乗ってきました。それぞれ電動スクーターなのですが、王道のフロアステップ仕様のソレではありません。M壱はレジャーバイク、FW-03オフロードデザインで、明らかに一般的なスクーターとは一線を画しています。
【画像】FELOの軽二輪電動バイク「FW07」を画像で見る(24枚)
そして今回紹介する「FW07」もスクーターでありながら、誰もが想像する便利な乗り物とは明らかに違うもの。エッジの効いたカウリングに小ぶりなLEDヘッドライト。シートはコンパクトなソロタイプで、足を置くのはもちろんフロアボードではなくステップです。そして、シートカウルとテールランプは最新のスーパースポーツそのもの。しかもFW07は電動なのです。最先端のスポーツバイクが欲しいと思っている方には最適な1台なのかもしれません。
最高出力12kWの軽二輪モデル
ひと昔前までは、電動バイクといえば原付クラスが主流。しかし、ここ最近は軽二輪クラスも増えてきました。FW07も軽二輪モデルです。
軽二輪とはエンジンバイクで言うところの125cc超250cc未満、いわゆる250ccクラスで、車検不要で高速道路に乗れることで人気のクラスです。乗るためには普通自動二輪AT限定免許以上が必要です。
定格出力は6000Wで、最高出力は12kW(15.8PS)。ホンダのスクーター「PCX160」と同じといえば、そのパワーはなんとなく想像できるのではないでしょうか?
ちなみに車格はFW07の全長×全幅×全高が1830×755×1095(mm)なのに対し、PCX160は1935×740×1105(mm)。全長は10cmほどPCXの方が長いですが、車格としてはほぼ同じといって良いでしょう。ただし、車高が高いために跨ったイメージだと、FW07の方が一回り大きく感じました。
車重は128kgと軽く、前後ディスクブレーキでフロントにはABSが装着されています。前後14インチの大径ホイールが安定感とコーナリング性能を両立した走りを期待させてくれます。
アクセルを回して楽しむ、まさにスポーツバイク
では跨ってみます。シートはコンパクトですが、シート高は800mmあり、買い物スクーターのような足つきは期待できません。
しかし、高めのシートとパイプハンドル、ステップのバランスが絶妙で、ライディングポジションはほんの少しだけ前傾。ステップもほんの少しバックステップ気味で、スクーターとして楽に乗ることもできるけど、積極的に乗ることもできる……そんな意思をバイクからひしひしと感じ取ることができます。
アクセルを開けると、十分なトルクに乗って車体はグイグイ加速していきます。FELOの他のモデル同様、不自然な加速はなく、内燃機エンジン搭載モデルに乗っているかのような自然な加速。それでいてエンジンモデルのようなトルクの谷がないので、じつに快適です。
ただ、パンチのある加速力という点では、原付二種モデル「FW-03」に軍配が上がるかも。車重や出力特性の問題なのかもしれませんが、FW07は良くも悪くも普通。もちろん扱いやすいということでもあるので、公道を走るには最適です。
そして、加速力のパンチは薄いと言いつつも、素晴らしいのが加速力の持続。パワーに余裕がある分、どこまでも加速していきます。しかもトルクの谷がないので、これがまた気持ち良い。前後14インチタイヤの安定感も相まって、安心して加速できます。
この安心感の高さは、さすがフラッグシップというべきでしょう。
コーナリングも安定感があり、違和感なく曲がっていきます。フットステップはヒールグリップが可能なのも、高ポイントと言えるでしょう。
ABSの介入度は遅めで、ブレーキレバーをかなり強く握らないと作動しませんでした。スポーツ走行を楽しみたいユーザーにとっては、ここも高ポイントです。
最長航続距離は140kmで、充電時間は9~10時間。ツーリングなどで1日中乗るのは厳しいでしょうが、半日くらい出かける時に「普通のスクーターじゃつまらない」と考えている方には最適な1台。未来を先取っている感も、所有欲を満足させてくれますよ!
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