マセラティの新しいスーパーカー「MC20」に追加されたスパイダー「チェロ」に小川フミオがイタリアで乗った! 屋根が開くって素晴らしい!
オープンに要する時間はわずか約12秒
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マセラティの新型MC20チェロに、イタリア・シチリアで試乗した。ひとことで表現するならば、すばらしい出来のクルマだった。
新型MC20チェロは、2022年5 月にモデナ本社で発表された2座のミドシップスパイダーである。
F1ゆらいの技術を採用したエンジンを、カーボンファイバーモノコックという凝ったボディに搭載している。
そのいっぽう、マセラティは「生活を楽しむためのクルマです」と話す。サブネームに“空(チェロ)”を持つこのオープンモデルに乗ったのは、ノートとその周辺。パレルモからみると、対角線で正反対の位置にあり、シチリアのほぼ南端である。つまり欧州のほとんど南端で、オープンドライブを楽しむことになった。
「シチリアは、青空の下のドライブのために、最適な土地です」
マセラティのヘッドオブデザイン(デザイン統括)を務めるクラウス・ブッセ氏は、現地で笑顔ともに私たちを迎えてくれた。
MC20チェロの魅力は、50km/h以下なら走行中でも約12秒で開閉できるハードトップにある。
トップの前後長は長めにとってあり、結果、ウインドシールドの長さは短く抑えられ、運転席からちょっと目線を上にするだけで前方の空が見える。
クルマによってはオープンといっても、ウインドシールドを乗員の頭上まで伸ばしているモデルもある。
乗員へのメリットは、風の巻き込みが少なく、快適な点。メーカーとしては、ルーフの前後長をコンパクトに出来て開閉メカニズムの設計がやりやすい。
そのぶん、開放感がやや抑えられてしまう。新型MC20チェロはそんなネガを吹き飛ばしている。オープン感はハンパない。
それこそ、マセラティの定義どおり、スポーティさを身上とするスパイダーそのものだ。
クーペとの相違点上に跳ね上がるシザー(ハサミ)ドアを開けて乗り込むと、着座位置もうんと低く、座っただけで気分が昂揚する。
463kW(630ps)を発生する3000ccV型6気筒ガソリンターボ・エンジンは、プリチャンバー(燃焼室)とツインスパークプラグとツインインジェクション(燃料噴射装置)からなるヘッドをもった「ネットゥーノ」。F1由来の技術と喧伝される。
「このエンジンは(大きなオイルパンを下に持たないですむ)ドライサンプであるとともに、2つのシリンダーブロックの挟み角は90度にして、搭載位置を出来るだけ下げました。2つのターボチャージャーは両側に配置して、重心を下げています」
エンジニアリングを統括したフェデリコ・ランディーニ氏も、モデナ本社からノートを訪れて、そう説明してくれた。
「ただし」と、ランディーニ氏はつけ加えた。
「サーキットでも十分楽しめるクルマですが、本質はグランツーリスモ。マセラティは、サーキットを走って、そのまま家に乗って帰れるグランツーリスモという概念を、世界で真っ先にうち立てたメーカーです。MC20チェロは、その伝統を念頭におきながら開発しました」
さきに発売されているクーペ版と違いを出した点はどこか?
私が訊ねると、「サスペンションシステムの設定と、(ドライブモードの)GTモード(の内容)」と、答えが返ってきた。
ランディーニ氏によると、MC20チェロのGTモードは「モア・コンファタブル、レス・クイック」が、身上という。「クーペよりもゆったりした気分で乗れるように、です」と、つけ加えた。
「スポーツ」モードと、サーキットなどで真価を発揮する「コルサ」モードは、クーペとおなじ設定という。
ドライブでは、マリーナ・ディ・ラグーザなるホリデーリゾートにおもむき、そこからマセラティ「マルチ70」なるトライマラン(三胴船)のヨットに乗った。
地中海の空と海を楽しむというのが、“空つながり”にこだわったマセラティのイベント趣旨なのだ。全長21.2mで、高さ29mの回転ウィングマストをもつマルチ70は、マセラティがメインスポンサーとしてサポートするイタリア人ヨットレーサーのジョバンニ・ソルディーニ氏がスキッパーを務めている。
エンジンでなく電気モーター(レース中はソーラーバッテリーで充電)を使うマルチ70は、私(たち)が乗りこんだときは、ちょうど数日前にマルタ島での「ロレックス・ミドルシーレース」に参戦して3位を獲得した直後だった。
マセラティのシンボルであるトライデント(ネプトゥヌスのもつ三叉の鉾)が大きく描かれたメインセイルを張っていると、近くをいくヨットなどが手を振って写真を撮っている。
そういえば、ギリシア神話ではポセイドンというネプトゥヌスは、海を支配する神なので、マセラティのシンボルは相性がいいといえる。
空にこだわったマセラティMC20チェロ。価格は3385万円で、日本では2023年春の早い時期の発売を予定しているそうだ。クーペの価格が2664万円だから、プラス700万円ちょっとでオープンドライブを楽しめる。
そういえば、私がシチリアで初めてステアリング・ホイールを握った日、「今日からMC20チェロの生産開始なんです」(ランディーニ氏)ということだった。日本上陸が待ち遠しい。
文・小川フミオ
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