現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > ホンダの「軽商用バン」なぜ独自路線? ほぼダイハツ・スズキの独占なのに… 斬新すぎる「N-VAN」何がスゴい?

ここから本文です

ホンダの「軽商用バン」なぜ独自路線? ほぼダイハツ・スズキの独占なのに… 斬新すぎる「N-VAN」何がスゴい?

掲載 22
ホンダの「軽商用バン」なぜ独自路線? ほぼダイハツ・スズキの独占なのに… 斬新すぎる「N-VAN」何がスゴい?

■トヨタの「軽バン」実はダイハツ製!? OEMの現状

 小回り性能の良さと高い積載性、そして維持費も安いということで、軽自動車のワンボックスバン、いわゆる「軽商用バン(軽バン)」はビジネスユーザーに高い人気を誇っています。
 
 その一方、近年はビジネスユースだけでなく、趣味の相棒として一般ユーザーからも人気を集めています。

【画像】「えっ…!」 これが斬新すぎる「軽バン」です! 画像で見る

 そんな軽バンですが現在は、ダイハツ「ハイゼット」、トヨタ「ピクシスバン」、スバル「サンバー」、スズキ「エブリイ」、日産「クリッパー」、三菱「ミニキャブ」、マツダ「スクラム」、ホンダ「N-VAN」と各メーカーがラインナップしていますが、実質的には数車種しかありません。

 ダイハツ、トヨタ、スバルはハイゼットがベース、スズキ、日産、三菱、マツダはエブリイがベースのOEMモデルとなっているのです(ただし三菱「ミニキャブEV」は三菱製で、日産「クリッパーEV」はそのOEMモデル)。

 ほとんどのメーカーがダイハツとスズキからOEM供給を受けているのに対し、ホンダのみ完全自社開発・生産でN-VANを販売。他メーカーからのOEM供給も他メーカーへのOEM供給もしていません。

 OEMという点では、ホンダは過去にいすゞと相互OEM供給をしていた時期があり、ホンダからは「アコード」(いすゞ「アスカ」)や「ドマーニ」(いすゞ「ジェミニ」)を、いすゞからは「ミュー」(ホンダ「ジャズ」)や「ビッグホーン」(ホンダ「ホライゾン」)をOEM供給しあっていましたが、軽自動車については現在に至るまでOEM供給を“する”ことも“された”こともないのです。

 その理由としてホンダは「現時点でその必要がないため」と過去に回答しています。

 しかし、実はホンダ初の四輪車は軽トラックの「T360」であり、その流れを汲んだ「アクティバン」(1979年デビュー)も他社の軽バンとは異なるド・ディオンアクスル式のリアサスペンションやアンダーフロアへのエンジン搭載など、こだわりが満載のモデルを展開していたのです。

 このメカニズムは2018年に販売終了となった最終型のアクティバンにまで継続して採用され続けていました。

 そうしたこともあってかN-VANも、他社の軽バンのように後輪駆動ではなく、軽乗用車の「N-BOX」のメカニズムを流用した前輪駆動車という独自性を持ったモデルとなりました。

 このレイアウトによって荷室の全長は他メーカーの軽バンよりも短くなっているというデメリットもあるのですが、その一方で、前輪駆動の特徴を生かした低い荷室床面高や、助手席までもが完全にフラットになるシートアレンジ、そして助手席側のBピラーをドアに埋め込むことで大開口部を実現。

 他メーカーの軽バンにはない特色を持たせることができ、ここでもホンダの独自性が遺憾なく発揮されています。

 さらに2024年春にはEV仕様の「N-VAN e:」の登場が控えているほか、交換式バッテリーを用いたN-VANベースの軽EVである「MEV-VAN」をヤマト運輸と共同で実証実験をスタートするなど、より先を見据えた取り組みにも余念がありません。

※ ※ ※

 独自路線を突き進むホンダでしたが、2024年3月15日に日産との戦略的パートナーシップの検討を開始する覚書を締結したとアナウンスしました。

 自動車車載ソフトウェアプラットフォームやバッテリーEVに関するコアコンポーネント、商品の相互補完などを検討するということで、今後は日産とホンダでOEM供給が始まる可能性もありそうです。

【キャンペーン】マイカー・車検月の登録でガソリン・軽油7円/L引きクーポンが全員貰える!

こんな記事も読まれています

ダイハツの「軽バン」は何に使える? 「車中泊好き」オジサンにピッタリ!? フラットフロアできる「アトレー」とは
ダイハツの「軽バン」は何に使える? 「車中泊好き」オジサンにピッタリ!? フラットフロアできる「アトレー」とは
くるまのニュース
全長5m超えのトヨタ「大型バン」登場! 斬新“観音ドア&縦4灯テール”採用!? 特許庁が「新ハイエース」公表、反響は?
全長5m超えのトヨタ「大型バン」登場! 斬新“観音ドア&縦4灯テール”採用!? 特許庁が「新ハイエース」公表、反響は?
くるまのニュース
アンダー150万円!? スズキ「軽バン」が凄い! 完全「爆睡仕様」に驚きの声…!? どんな人が買う? 見た目はド派手グリル採用の「スペーシア」とは
アンダー150万円!? スズキ「軽バン」が凄い! 完全「爆睡仕様」に驚きの声…!? どんな人が買う? 見た目はド派手グリル採用の「スペーシア」とは
くるまのニュース
トヨタ新型「“9人乗り”ミニバン」発表! 最上級「VIP」は1000万円超え!? 斬新“大口顔”の商用バン「プロエース」波で発売に反響も
トヨタ新型「“9人乗り”ミニバン」発表! 最上級「VIP」は1000万円超え!? 斬新“大口顔”の商用バン「プロエース」波で発売に反響も
くるまのニュース
日本で大人気の「軽自動車」なんで海外で売らないの? コンパクトで「燃費・性能」もバツグン! “高評価”でもメーカーが「輸出しない」理由とは
日本で大人気の「軽自動車」なんで海外で売らないの? コンパクトで「燃費・性能」もバツグン! “高評価”でもメーカーが「輸出しない」理由とは
くるまのニュース
いすゞの「和製スーパーカー」!? 700馬力超えV12エンジン搭載! ミッドシップの4人乗り斬新マシン「コモ」に「今見てもかっこいい!」の声も!
いすゞの「和製スーパーカー」!? 700馬力超えV12エンジン搭載! ミッドシップの4人乗り斬新マシン「コモ」に「今見てもかっこいい!」の声も!
くるまのニュース
4人乗れる「軽トラ」!? 今も“新車”で買える斬新「商用車」が存在! 仕事から趣味、ファミリー用でも使える「超個性派モデル」に注目あり!
4人乗れる「軽トラ」!? 今も“新車”で買える斬新「商用車」が存在! 仕事から趣味、ファミリー用でも使える「超個性派モデル」に注目あり!
くるまのニュース
日産ではない日産車? 本格4WD「謎のSUV」発表!新型「パラディン」って? 手掛ける鄭州日産、中国で誕生
日産ではない日産車? 本格4WD「謎のSUV」発表!新型「パラディン」って? 手掛ける鄭州日産、中国で誕生
くるまのニュース
パカッと開く「ルーフテント」何が"良い"? ミニバンに装着で「最高に丁度いい」!? "本格キャンピングカー"以上に好まれる「理由」とは
パカッと開く「ルーフテント」何が"良い"? ミニバンに装着で「最高に丁度いい」!? "本格キャンピングカー"以上に好まれる「理由」とは
くるまのニュース
“6速MT”もある新型「トルネオ」!? SUV風デザインが超カッコイイ! 日本でも”最高にちょうどいい“「コンパクトミニバン」とは
“6速MT”もある新型「トルネオ」!? SUV風デザインが超カッコイイ! 日本でも”最高にちょうどいい“「コンパクトミニバン」とは
くるまのニュース
トヨタの「次期型エスティマ」!? 結構ビッグな斬新「タマゴ型ミニバン」! ぐるぐる回る「シート」搭載の「FCR」とは
トヨタの「次期型エスティマ」!? 結構ビッグな斬新「タマゴ型ミニバン」! ぐるぐる回る「シート」搭載の「FCR」とは
くるまのニュース
高性能「巨大ベッド」搭載!? 日産「新型“車中泊”カー」寝心地はどう? 実際に「泊ってみた」印象とは
高性能「巨大ベッド」搭載!? 日産「新型“車中泊”カー」寝心地はどう? 実際に「泊ってみた」印象とは
くるまのニュース
ホンダ・WR-V vs ライバル ~ヤリス クロス/CX-3/クロスビー etc.~
ホンダ・WR-V vs ライバル ~ヤリス クロス/CX-3/クロスビー etc.~
グーネット
なぜ「小さな高級車」支持される? コンパクトカーなのに「クラス超えの豪華内装」採用が増加! 高価格な小型車はどんな人が乗るのか
なぜ「小さな高級車」支持される? コンパクトカーなのに「クラス超えの豪華内装」採用が増加! 高価格な小型車はどんな人が乗るのか
くるまのニュース
ホンダに「SUVミニバン」存在!? 豪華「オシャレ内装」×精悍タフデザインがカッコイイ! 登場早すぎた「オデッセイ“クロス”」に期待の声
ホンダに「SUVミニバン」存在!? 豪華「オシャレ内装」×精悍タフデザインがカッコイイ! 登場早すぎた「オデッセイ“クロス”」に期待の声
くるまのニュース
たとえ不人気でもセダンとステーションワゴンには絶対的な価値がある! SUVやミニバンが「取って代われない」存在だった!!
たとえ不人気でもセダンとステーションワゴンには絶対的な価値がある! SUVやミニバンが「取って代われない」存在だった!!
WEB CARTOP
「最強ランクル」はどれ? 「プラド」じゃない「250」すごかった!? 300・250・70は何が違う?  トヨタの「生きて帰って来られる」クルマとは
「最強ランクル」はどれ? 「プラド」じゃない「250」すごかった!? 300・250・70は何が違う? トヨタの「生きて帰って来られる」クルマとは
くるまのニュース
グランドハイエースに初代インサイトも輸出解禁!? もう25年越えってマジかよ?? 陰に隠れて高騰の可能性があるクルマ9選
グランドハイエースに初代インサイトも輸出解禁!? もう25年越えってマジかよ?? 陰に隠れて高騰の可能性があるクルマ9選
ベストカーWeb

みんなのコメント

22件
  • yamashan
    なんと叩かれても、唯我独尊我が道を往く姿勢を、変わり者好きな私は応援したいです。30年ぶりにホンダ車に乗り換えて、その良さを改めて感じています。ただ、情報が遅い!そこだけなんとかしてほしいです。n-van e 待ってます。
  • ayu********
    使う人次第かな?ベースが乗用車なのだから商用としてネガな部分が出るのは仕方ないでしょう。コレで事足りる人には良いでしょう。
    今は商用バンもセミキャブだけだからキャブオーバーで出せば唯一無二になれるだろうけど、わざわざ軽の商用バンの為に骨格から作るなんて出来ないでしょうから、これが今のホンダでは精一杯でしょう。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

136.5201.6万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

39.6334.1万円

中古車を検索
N-VANの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

136.5201.6万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

39.6334.1万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村