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激レアな「完全ノーマル」 トヨタ・スープラ(A80) UK版中古車ガイド(1) 英国仕様は330ps!

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激レアな「完全ノーマル」 トヨタ・スープラ(A80) UK版中古車ガイド(1) 英国仕様は330ps!

目的地を過去最速で目指せたロードカー

1990年代が始まる頃、日産は300ZX(フェアレディZ)を、三菱は3000GT(GTO)をリリース。マツダもRX-7をモデルチェンジさせたことで、トヨタは一層特別なモデルを必要とした。

【画像】英国仕様は330ps! トヨタ・スープラ 同時期の3000GTと300ZX 最新スープラにGR86も 全110枚

他を出し抜くパワーだけでなく、高剛性なボディシェルと、許容力の高いサスペンションの獲得には時間を要したが、自ら設定した高いハードルを技術者はクリア。優れた操縦性を備える4代目、A80型スープラは1993年に誕生した。

当時のAUTOCARは、「目的地を過去最速で目指せるロードカー」だと評価。ところがグレートブリテン島への導入数は、3代目が1年に3000台だったのに対し、年間250台と非常に少なかった。結果として、カリスマ性は一層増したといえるが。

3.0L直列6気筒「2JZ」エンジンは、シーケンシャル・ツインターボで過給。英国仕様は330psの最高出力を誇り、リミッターで制限された最高速度は251km/h。それをカットすれば、ノーマルでも290km/hに迫った。

3000rpm以下ではパワーが不足気味で、ステアリングホイールの感触は希薄。車内の人間工学は改善が可能で、リアシートと荷室は狭かった。それでも、1990年代や2000年代に生まれ育ったクルマ好きにとって、垂涎の的となっている。

日本や北米仕様では自然吸気も選べたが、英国仕様は2JZ-GTE型のツインターボのみ。トランスミッションは、6速マニュアルか4速オートマティックを指定できた。

装備は充実し、レザー内装とエアコン、クルーズコントロールが標準。可動式のフロントスプリッターも、英国仕様では標準装備とされた。

改造された例が殆ど 内容次第で1500馬力も

現在、英国で流通している4代目スープラは、日本から並行輸入された車両が中心。日本仕様はターボとインジェクターが小さく、カムのリフト量も英国仕様より低い。最高出力は、自主規制された280psへ抑えられている。

他にも違いは少なくなく、ヘッドライトカバーはガラスではなくプラスティック製で、突き出たウオッシャーノズルは付かない。ボンネット上のエアインテークはなく、テールライトのパターンが異なり、リアアクスルのレシオも低く設定されている。

LSDはオプション。また1995年以前の車両では、ブレーキディスクの直径も小さい。

先述の通り、228psの自然吸気エンジンに5速MTが組まれた仕様もあった。これにはトラクション・コントロールが備わらず、ABSもオプション。内装はクロスで、廉価設定にある。

ハリウッド映画の影響もあるが、何らかの改造が施されたスープラが殆ど。チューニング次第で1500馬力以上を叩き出すというから、試したくなる気持ちもわかる。

4代目スープラは、交通量の少ない郊外で最高の体験を提供する。ボディシェルは強固で、高度なシャシー技術により、カーブの連続する道を颯爽と駆け抜けられる。この時代の最速の1台といっていい。

馬力や加速だけでなく、操縦性にも優れ、ドライバーへ忘れられない記憶を残すはず。もし印象が冴えない場合は、どこかの調子が完璧ではない証拠といえるだろう。

オーナーの意見を聞いてみる

「昔から4代目スープラのカタチが好きでした。友人がホンダCR-Xに乗っていただけでなく、父もCR-Xだったんです。そこから、自分の日本車好きが始まったといえます」。と話すのは、レッドの車両を持ち込んでいただいたトニー・ウールフォード氏だ。

「父のCR-Xは、今でも残してあります。このスープラを購入したのは2012年。英国仕様のマニュアル車で、究極の1台だと思いますよ。2008年に購入した、ブルーのオートマティックも維持しているんですけどね」

「道路脇で燃えてしまった、ホワイトのAT車も買い取っています。ガスケットが劣化し、ガソリンが触媒にかかって出火したようです」

「正直なところ、ATの方が走りやすいかも。MTは少し扱いにくいですね。でも、真剣に運転するほど、良さが出てくるんですよ。ブルーのATは385馬力までチューニングしてあって、かなり速いです」

「映画のワイルド・スピードがファンを生み出したといえますが、良く理解できます。自分も好きですから。でも、誰もがお互いに競争したがるという設定には、あまり共感できないですが」

英国で掘り出し物を発見

トヨタ・スープラ SZ(英国仕様)

登録:1995年式 走行:8万8000km  価格:2万4995ポンド(約510万円)

非常に珍しいオリジナル状態にある、日本から並行輸入された自然吸気エンジンの4代目スープラ。ホワイトの塗装からグレーとブラックのクロス内装に至るまで、エントリーグレードの内容を見事に保っている。

アルミホイールはノーマル。車高も高いまま。グレートブリテン島には2005年に運ばれ、過去2オーナー車。走行距離も短い。

トヨタ・スープラ RZ(英国仕様)

登録:1998年式 走行:7万2000km  価格:6万5000ポンド(約1326万円)

英国へは2004年に並行輸入された、フェイスリフト後の日本仕様。クイックシルバーの塗装にツインターボエンジン、6速MTと理想的な組み合わせといえる。純正のアダプティブ・サスペンションとアクティブエアロも、そのまま残っている。

最近整備を受けたばかりで、事故歴はなし。英国で受けたすべての整備記録が残っている。オプションのサイドスカートに、純正の17インチ・アルミホイール、レカロシート、カーボンファイバー・ステアリングホイールなど、細かな装備も望ましい。

この続きは、トヨタ・スープラ(A80) UK版中古車ガイド(2)にて。

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みんなのコメント

9件
  • cam********
    ベスモで当時のスポーツカーの中では最遅だったけどな。
    日産はGT-R、ホンダはNSX、マツダはRX-7、三菱はランエボ、スバルはインプレッサどれにも勝てなかった。
  • ******
    30万円ぐらい
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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