■マニアがみても区別がつかないほど!2000GTの魅力と日常の使い勝手に特化したR3000GTとは?
トヨタの名車と言えば色々とありますが、中でも世界的に有名なのが「2000GT」です。
1967年に発売されていますが、2024年時点でも「新車」と言えるモデルが登場しています。いったいどのようなクルマなのでしょうか。
【画像】これが新車で買えた最新「2000GT」です。(40枚)
トヨタの数あるクルマのなかでとくに希少価値が高いのが、1967年から1970年にかけて生産・販売された2000GTです。
同社「スポーツ800(通称ヨタハチ)」の後継車として誕生した2000GTは、ロングノーズ・ショートデッキという古典的なスポーツカーテイストを採用。
パワートレインの開発はおもにヤマハがおこない、2リッター直列6気筒の最高出力は150馬力を達成しました。
そして、2000GTとトヨタの名を世界的に広めたのが、スパイ映画「007は二度死ぬ」のボンドカーとして採用されたことです。
世界に通用するGTカーとして開発された2000GTのシルエットは、劇中でも強い印象を与えました。
そんな、トヨタの世界に誇れるクルマである2000GTのレプリカが誕生し、注目を集めています。
そのクルマは、旧車のメンテナンスや販売をおこなう「ロッキーオート」が製造・販売する「R3000GT」です。
エクステリアは2000GTと区別がつかないほど精巧に造られており、マニアでもわからないほど完全に再現されています。
それもそのはず、R3000GTは2000GTの制作に携わっていた細谷さん監修の元、2000GTのデザイナーの野崎さんが作ったノザキラインを崩さず製作した車両となっています。
ボディパネルはオリジナルを3Dデータ化し、対象エクステリアパーツはドアやバックパネル、ボンネットに至るまで忠実に再現しています。
また、フェンダーミラーやガラスモールバンパーなどのメッキ部は、本物と同じ素材で加工することでオリジナルと瓜二つのパーツとなりました。
インテリアはオリジナルのイメージを極力踏襲しつつ、空調操作パネルなどは使い勝手を考慮して現在の規格に合わせたものを搭載しています。
とくにセンターコンソールの形状や2000GT特有の7連メーターの配置は、オリジナルにかなり近いものといえるでしょう。
また、サイドブレーキはブレーキを掛ける動作こそフットブレーキにて行いますが、解除はオリジナルの2000GT同様、高級感のあるステッキタイプを引くことで行います。
ほかにも扱いやすいよう電子制御4速ATを採用し、オートエアコン、パワーステアリングまで搭載されているので、日常使いに不満を覚えることは一切ありません、
パワートレインは「スープラ」などに搭載された3リッター直列6気筒エンジンである名機「2JZ型」を搭載し、最高出力は225馬力を誇ります。
もちろんエンジンのパワーに合わせて、4輪ディスクブレーキと足廻りにはダブルウィッシュボーン式コイルスプリングが採用されています。
■どんな経緯で誕生? ただのカスタムカーではないその意味とは
このように2000GTの現在版といってもいいぐらいのR3000GTですが、車両をカスタムした経緯についてRocky Autoの担当者は以下のように話します。
「R3000GTの誕生は、2000GTの開発者の1人である細谷さんから『なんでRocky Autoは日産車しかやらないのか』と聞かれたことから始まります。
当時、細谷さんを存じ上げてなく『トヨタにいいクルマがないから』と返答したところ、細谷さんから『僕が作ったトヨタ2000GTという素晴らしいクルマがあるじゃないか』といわれました。
しかし、1億円を超えるような2000GTが中古車市場にも出てきましたが、速くもなく、乗りやすくもないという印象で魅力を感じていませんでした。
しかし、細谷さんに『魅力のないクルマなら、君が作ればいいじゃないか』と言われた言葉を思い出し制作したのが、このR3000GTです」
また、R3000GTのカスタムについてのこだわりのポイントを前出の担当者は以下のように話します。
「1番はトヨタ2000GTのノザキラインを現代に復活させたことで、2番目に快適性です。
開発に関して、細谷さんが監修という形で全面的にバックアップをしてくださったことで、このクルマがドンドン世の中に出て行きました」
※ ※ ※
R3000GTはRocky Autoと細谷氏が妥協なき開発に取り組んだ結果、2024年2月に完売したようです。
生産台数は本家2000GTよりも少ないことは確実なので、まさに現在の夢のクルマといえるでしょう。
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みんなのコメント
廃車になった2000GTの修復名義で無いなら現行の安全基準をクリアしないと販売できない。
クリアしつつ2000GTという元ネタがあるので逸脱したデザインには出来ない、それを両立して世に出したということだから。