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「世間一般に理解されなかった悲運の1台!?」ランサーセディアワゴン・ラリーアートエディションという幻【ManiaxCars】

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「世間一般に理解されなかった悲運の1台!?」ランサーセディアワゴン・ラリーアートエディションという幻【ManiaxCars】

いわばワゴン以上エボワゴン未満な存在!

2000年代に復活を遂げた1800GSR的な存在か?

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リベロの後継モデルとして2000年11月に登場したランサーセディアワゴン。なんのヒネリもなくその名の通り、4ドアモデルのランサーセディアをベースとしたステーションワゴンだ。

当初、エンジンはNAの1.8L直噴(GDI)直4DOHCのみだったが、翌2001年6月にラインナップ強化を狙ってターボ仕様を追加。そこで用意されたのがTツーリングと、特別仕様車ラリーアートエディション(NAモデルもあり)というわけだ。

まず外装から見ていくと、ラリーアートのロゴ入りフロントグリルや、PIAA製フォグランプを内蔵し、開口部も大きく取られたフロントバンパー、サイドステップ、リヤスポイラーなどラリーアート専用アイテムを装備。エボワゴンほどの迫力はないが、標準車に比べるとスポーティと分かる出で立ち。やりすぎ感を出すことなく、ひと味違うってことをさりげなくアピールしてるあたりに変態グルマ好きは心揺さぶられるに違いない。

サイドステップ後端のキャラクターラインがリヤバンパーサイドに繋がるデザイン処理など、専用エアロはディテールにも拘っているのが見て取れる。それは、ハコスカ2ドアGT-Rの分断されたサーフィンラインっぽく見えなくもない(笑)。

アルミホイールは標準装備の専用16インチ。センターキャップにラリーアートのロゴが確認できる。組み合わされるタイヤは195/50R16サイズのヨコハマDNA Sドライブ。

内装に目を移そう。こっちは前席に備わるレカロのセミバケットシートやモモの本革巻き3本ステアリングホイール、本革巻きATセレクターノブ&サイドブレーキカバーなどが専用装備。赤い文字盤のメーターやカーボン調センターパネルも同様で、スポーティなインテリアを演出している。

Tツーリング/ラリーアートエディションが追加されたタイミングで、MMCS(三菱マルチコミュニケーションシステム)のナビゲーションがCD式からDVD式に変更。オーディオもカセットデッキからMDデッキに改められた…ということに時代を感じずにはいられない。

NAモデルには6速マニュアルモード付きCVTのINVECS-IIIが組み合わされていたが、ターボモデルはトルク許容量などの問題から従来の4速マニュアルモード付きAT、INVECS-IIが搭載されたと思われる。しかし、トルクがあるから4速でも走りに不満はない。

前席には専用レカロセミバケットシートを装着。後席とあわせてシート生地も専用となる。センターアームレストは角度を6段階にキメ細かく調整できる他、フタ付きの小物入れにもなっていてなかなか実用的。

後席はワゴンらしく、前後、天地方向ともに大人2人が長時間乗っていられる居住性を確保。高さ調整式のヘッドレストを備え、6:4分割式の背もたれにはそれぞれ6段階のリクライニング機構が与えられている。

セダンに対してリヤオーバーハングを55mm延長したことでゆとりのラゲッジスペースを実現。後席背もたれを倒すことで、ワンタッチで荷室を拡大できる。ラゲッジボードの下には小物の収納に便利なサブトランクも装備する。

エンジンはお馴染み2.0Lの4G63に対してボア径が4mm小さいφ81.0、ストローク量は1mmアップとなる89.0mmから1834ccを稼ぐ4G93。直噴GDIのターボ仕様はパジェロイオやディオンなどにも搭載されたエンジンだ。効率よく走行風を採り入れられるよう、フロントグリル裏にインテークダクトが設けられる。

実際に試乗してみると、エンジンはかすかに耳に届くタービン過給音を伴いながら、1500~2000rpmあたりですでに十分なトルク感があって、日常的に多用する領域において完全ストレスフリーでいられる。

ちなみに当時、ラリーアートエディションの新車価格は209万8000円。同じ4G93GDIターボ搭載のTツーリングが189万8000円だったことを考えると、20万円アップでこれだけの専用アイテムが付いてきたのだから、買い得感は相当に高かったと思う。

しかし、クルマ好きにしてみれば、どんなに内容が凝っていようと「ターボなのにATしかない」という時点で中途半端なモデルに見えたはず。トドメは2005年のエボワゴン登場で、この時すでに不人気“ブーレイ顔”になっていて、もはや風前の灯だったラリーアートエディションの存在が消し飛んでしまったことは想像にかたくない。

■SPECIFICATIONS
車両型式:CS5W
全長×全幅×全高:4430×1695×1450mm
ホイールベース:2600mm
トレッド(F/R):1470/1470mm
車両重量:1280kg
エンジン型式:4G93
エンジン形式:直4DOHC+ターボ
ボア×ストローク:φ81.0×89.0mm
排気量:1834cc 圧縮比:10.0:1
最高出力:165ps/5500rpm
最大トルク:22.4kgm/3500rpm
トランスミッション:4速AT
サスペンション形式(F/R):ストラット/マルチリンク
ブレーキ(F/R):ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤサイズ(F/R):195/50R16

TEXT&PHOTO:廣嶋KEN太郎

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みんなのコメント

2件
  • やはり 一番のネックは GDI!アクセルレスポンス悪いし、ISCバルブの汚れによるエンスト等…前期のデザインが悪くなかっただけに残念です。
  • ( ^ω^)・・・4速ATか・・・。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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