2024年6月26日(現地時間)、ドイツのBMW AGは新型5シリーズセダンをベースとしたハイパフォーマンスモデル「M5」を発表した。新型「M5」は7月にイギリスで開催されるグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで世界初公開され、その後、BMWグループのディンゴルフィング工場で生産が開始される。
レースで培ったM HYBRID ドライブシステムを搭載
初代「M5」は5シリーズのボディにM1の高回転型の4バルブ直列6気筒エンジンを搭載して1985年に登場。セダンの常識を破るその高性能は衝撃的で、たちまちアウトバーンの王者となり、伝説的存在となった。
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そしてその後もM5は、先駆的な技術、レースで培ったノウハウを盛り込みながら進化を続け、40年近くにわたり、高性能セダンセグメントのベンチマークであり続けてきた。
M5といえばまずそのパワーユニットが注目されるが、今回登場した7代目では「M HYBRID ドライブ システム」と呼ばれるプラグインハイブリッドシステムを搭載するのが大きな特徴となる。
このシステムは最先端のMツインパワーターボテクノロジーを採用した高回転型の4.4L V8ガソリンエンジンに、M専用チューニングが施されたモーターを組み合わせたもので、電気モーターを瞬時にパワーに生成することができるのがポイント。これはル・マンに参戦するBMW M ハイブリッド耐久レース マシンの駆動システムと同じ原理に従っているという。なお、エンジンの最高出力は430kW/585ps、最大トルクは750Nmで、システム総合の最高出力は727ps、最大トルクは1000Nmに達する。
そのパワーは8速Mステップトロニックトランスミッション、M専用のxDrive(電子制御式4WD)を介して路面に伝えられる。M専用のxDriveは後輪重視の設定で、2WD モードを選択することもできる。
また、電動化にあわせて、電動モードで作動しているときにそれを強調するサウンドを生成、エンジンで駆動する時には感情を揺さぶるような音を発するするスポーツエグゾーストシステムを新開発。電動制御の連続調整式フラップと2対のデュアルテールパイプを備えている。
なお、床下に搭載されるバッテリー容量は18.6kWh。満充電時、電気のみで走行した場合、WLTPサイクルで67~69km走行可能となっている。
M専用テクノロジー満載、コックピットも特別な雰囲気
シャシはM5専用にチューニングされ、電子制御ダンパーを備えたアダプティブMサスペンションと、後輪を最大1.5度操舵するインテグラルアクティブステアリングも標準装備されている。
アダプティブMサスペンションは各輪のダンパーを個別に調整する機能により、日常の運転の快適さからレース対応のダイナミックな能力まで、車のさまざまな性能が最大限に発揮される。
またブレーキは標準のMコンパウンドブレーキとオプションのMカーボンセラミック ブレーキを用意。Mライアロイホイール (フロントアクスルは20インチ、リアは21 インチ) が標準装備される。
インテリアにはM専用コントロールパネルが備わり、その高性能を引き出すモデル固有のMボタンにより、ドライバーアシスタンスの介入やローンチコントロール機能などを設定できる。
なお、新型M5の市場投入は2024年11月に開始され、今回は詳細な説明はなかったが、同時に M5ツーリングも導入される。M5ツーリングの復活は第4世代以来で、13年ぶりとなる。日本仕様のアナウンスはまだない。
■BMW M5 主要諸元
●全長×全幅×全高:5096×1970×1510mm
●ホイールベース:3006mm
●車両重量:2435kg
●エンジン:V8DOHCツインターボ+モーター
●排気量:4395cc
●最高出力:430kW(585ps)/5600-6500rpm
●最大トルク:750Nm/1800-5400rpm
●モーター最高出力:145kW(197ps)/6000rpm
●モーター最大トルク:280Nm/1000-500rpm
●トランスミッション:8速AT
●駆動方式:4WD
●最高速度:305km/h(250km/hリミッター作動)
●0→100km/h加速:3.5秒
●タイヤサイズ:前285/40ZR20、後295/35ZR21
※EU準拠
[ アルバム : BMW M5 はオリジナルサイトでご覧ください ]
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