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ホンダ新型「フィット」登場で小型車市場に変化!? ヤリスが競合ではなくライバルは軽?

掲載 更新 11
ホンダ新型「フィット」登場で小型車市場に変化!? ヤリスが競合ではなくライバルは軽?

■新型フィットでコンパクトカー市場が激戦か

 国内の新車市場では、軽自動車のシェアが約4割と増加傾向にあるようです。軽自動車と比較検討されるカテゴリーとして、コンパクトカーがありますが、最近の市場動向はどうなっているのでしょうか。

ホンダ新型「フィット」が本格SUVに大変身!? カッコ良さ増した外観の特徴とは

 ホンダは、4代目となる新型「フィット」の発売において、同社におけるコンパクトカー市場の重要性を説明しています。

 それによると、歴代フィットは2001年に初代モデルが登場してから2020年1月時点で、累計269万台を販売。さらに、同社の保有車種では、2010年頃までは「ライフ」が圧倒的な保有台数を誇っていましたが、その後はフィットがもっとも多くなり全保有数のうち17%となる183万台(2018年末時点)を誇っていました。

 また、2018年度の国内の登場車市場全体を見ると、もっとも高いシェアを誇るのがコンパクトカー/ハッチバックの112万台(40%)、ミニバンの55万台(23%)、SUVの55万台(19%)、セダン/クーペの37万台(13%)、ステーションワゴンの14万台(5%)となっています。

 登録車市場において、コンパクトカー/ハッチバックは最大のセグメントで、2000年以降全体の40%を維持し続けている安定した市場です。

 主な車種としては、前出のフィット、トヨタ「ヴィッツ(現ヤリス)」、「アクア」、日産「ノート」などが安定して高い販売台数を維持しています。

 そのため、新型フィットの投入について、商品企画担当者は次のように述べています。

「国内の登録車市場では、フィットが属するコンパクトカー/ハッチバックは、大変大きな市場です。新型フィットは、登録車の販売をけん引するエースとして育てたいと考えております」

※ ※ ※ 

 ホンダの国内車種において、軽自動車市場ではN-BOXがけん引していますが、登録車市場ではフィットや「フリード」、「ヴェゼル」が販売台数を底上げしており、軽自動車、コンパクト、ミニバン、SUVのそれぞれの市場ニーズに合わせた車種投入が重要だと前出の担当者は話しています。

 そのなかで、登録車市場のもっとも重要なコンパクトカー/ハッチバックにおいて、フルモデルチェンジを果たして投入された新型フィットには、ホンダの「これから」が掛かっている重要なモデルです。

 また、新型ヤリス以外にも2020年末にはノートが新しいe-POWERを搭載してフルモデルチェンジするという噂もあり、コンパクトカー市場の盛り上がりに期待せずにいられません。

■新型フィットのライバルは「ヤリス」ではなく…

 フィットとヴィッツは、同じコンパクトカー市場で同時期にモデルチェンジを繰り返してきたライバル車です。しかし、ともに新型車へとフルモデルチェンジを果たした現在では、新型フィットと新型ヤリスの方向性の違いによって、直接的なライバルとは呼べなくなっているといいます。

 奇しくも新型フィットと新型ヤリスの販売時期は、2020年2月と重なりましたが、新型フィットは歴代モデルから継承される広い室内空間を特徴とし、全席のユーザーが心地よさを感じるのがテーマです。

 一方の新型ヤリスは、パーソナルユースに主軸を置き、前席のユーザーが感じる走行感覚や乗り心地などに力を入れています。

 また、ヤリスをベースとした「GRヤリス」というモータースポーツ向けの本格モデルが設定されるなど、「走り」のイメージが強い車種に仕上がっているのです。

 そのため、販売面における新型フィットのライバルは、N-BOXだとホンダの販売店スタッフは話します。

「ひと昔前の軽自動車は、あくまでも買い物や近所の移動といったイメージが強かったほか、安全性や快適性においてもずば抜けて良いという印象を持たれているお客さまは少なかったように感じます。

 しかし、近年の軽自動車は普通車並の安全・快適装備を備えているうえ、走行性能も格段に向上しました。その結果、普通車から軽自動車に乗り換えるお客さまが増えております。

 N-BOXでも、同じホンダ車や他社の普通車から乗り換えされるお客さまも多くおり、なかには『昔に比べて、軽自動車の性能が良くなったから、軽自動車で良い』という人もいるほどです。

 また、同時期に登場したトヨタのヤリスは、サイズ感や価格帯はフィットの競合になり、歴代モデルでも競い合っている面はありました。

 しかし、新型ではクルマとしてのコンセプトが大きくことなっていることもあり、実際に検討されるお客さまでは、日常の買い物や近場での利用を目的としていることもあり、N-BOXと比較されることが多いです」

※ ※ ※

 ユーザーのライフスタイルに応えた、5つの異なるグレードを展開する新型フィット。さらに、ホンダのカスタムパーツを手掛ける無限仕様や、使い勝手がもっと良くなるホンダアクセスの純正アクセサリー仕様など、さまざまなスタイルに合わせることが可能です。

 激化するコンパクトカー/軽自動車市場で、新型フィットの個性をどこまで発揮できるか、注目です。

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