2023年2月8日(ドイツ現地時間)、BMWはSAV(スポーツ アクティビティ ビークル)のX5と、SAC(スポーツ アクティビティ クーペ)のX6を大幅にアップデートして発表した。日本仕様に関しては、まだアナウンスはされていない。
スリムなヘッドランプと光るキドニーグリルを採用したX5
X5のヘッドランプは、従来型より35mmスリムなものとなった。矢印形のデイタイム ランニングランプはターンシグナルとしても機能する。マトリックスLEDヘッドランプやMシャドウラインのランプはオプション設定されている。
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新型7シリーズで採用された光るキドニーグリルもオプション設定された。垂直方向のエア カーテンと下側のエアインテークは、パール効果のあるクロームの装飾トリムのディテールと外側の三角形の開口部を備えて、独特のオーラを発している。
フロントサイドパネルのエア ブリーザーや、標準装備のサテン アルミニウム トリムのエクステリアラインやサテン アルミニウム製ルーフレールなどのデザインもアップデートされている。リアコンビネーションランプには光ファイバーのライトガイドエレメントが採用され、他のBMW車と同様にL字型に光り、またXのモチーフもランプ内に見ることができる。
Mスポーツパッケージが標準になったX6
X6も、矢印形のデイタイム ドライビングランプを備えたヘッドランプユニットを採用している。光るキドニーグリルもオプション設定される。そして、Mスポーツパッケージを標準装備したことで、X6のキャラクターは強調された。
キドニーグリルの下に備わる八角形のフロントエンドシグネチャーは、サイドの開口部が印象的で、黒い面が多用されている。さらに、フロントエプロンの立体的な彫刻が、X6の顔つきを強調している。
サイドスカートやハイグロス シャドーラインのトリムもMスポーツパッケージの一部だ。リアエプロンにはダークシャドーのインサートがあり、テールパイプは台形のトリムが施されている。
パワートレーンは体系的に電動化された
新しいX5とX6のパワーユニットは、いずれも、8気筒ガソリン、6気筒ガソリン&ディーゼルが設定され、すべてのエンジンはステアリングホイールにパドルシフトを備えた8速スポーツトロニックATと組み合わされる。駆動方式は、xドライブと呼ばれるインテリジェント4WDだ。
また、すべてのユニットに48V マイルドハイブリッドが採用され、トランスミッションに統合されたモーターは9kW(12hp)と200Nmを発生してエンジンをアシストする。
X5 xドライブ50eは、新しいプラグインハイブリッド車
X5 xドライブ50eと名づけられたプラグインハイブリッド車は、最新世代の直6ガソリンエンジンとモーターを組み合わせ、システム出力で360kW(490hp)と700Nmを発生する。これは、従来のモデルより70kW(96hp)と100Nmもパワーアップしている。
エンジンだけでも230kW(313hp)を発生し、従来モデルより20kW(84hp)アップしている。8速ATに組み込まれたコンパクトなモーターは145kW(197hp)と450Nmを発生。それゆえ、X5 xドライブ50eは0→100km/h加速を4.8秒でこなす。
ボディ下部に統合された高電圧バッテリーの容量は25.7kWhで、従来モデルより約25%増加した。フル充電状態なら、EVでの航続可能距離はWLTPサイクルで94~110kmとなっている。
新V8エンジンにはMツインパワーターボを採用
BMW M GmbH のハイパフォーマンスモデルのパワーユニットから派生した、新しい4.4L V8 ガソリンエンジンは、Mツインパワーターボ テクノロジーとクロスバンク エキゾーストマニホールドを採用し、390kW(530hp)と780Nmを発生。印象的なパフォーマンス特性を実現している。
この最新バージョンの8気筒エンジンは、X5 M60i xドライブとX6 M60i xドライブに搭載され、0→100km/h加速は4.3秒を達成する。
最新世代の直列6気筒ガソリンエンジン
X5 xドライブ40iおよびX6 xドライブ40iに搭載される3.0L 直6ガソリンエンジンは、燃焼プロセス、吸排気、バルブ制御、噴射および点火システムなどを改良した最新世代のものだ。WLTPサイクルの複合燃費では、X5 xドライブ40iは10.1~11.8km/L、X6 xドライブ40iは10.4~11.8km/Lを達成している。
最高出力は280kW(380hp)、最大トルクは520Nmで、従来モデルより35kW(47hp)と70Nmアップしている。マイルドハイブリッドの採用で、最大トルクは540Nmまでアップする。X5 xドライブ40iおよびX6 xドライブ40iとも、0→100km/h加速は5.4秒でこなす。
直6ディーゼルエンジンはディテールアップ
X5 xドライブ30dおよびX6 xドライブ30dに搭載される直列6気筒ディーゼルエンジンは、アルミニウム部品の代わりにスチール製ピストン、最適化されたオイル分離プロセス、ソレノイドバルブ インジェクターを備えた新しいコモンレール直接噴射システムなどを採用。
WLTPサイクルの複合燃費で、X5 xドライブ30dは12.2~14.1km/L、X6 xドライブ30dは12.7~14.3km/Lを達成している。マイルドハイブリッドシステムも採用し、システムで219kW(298hp)と670Nmを発生。これにより、X5 xドライブ30dおよびX6 xドライブ30dはいずれも0→100km/h加速を6.1秒でこなす。
プレミアムSUVセグメントのリーダーシップを維持するために
パワートレーン以外でも、自動運転と駐車のための新しいシステムや、BMW オペレーティング システム8に基づく、BMW カーブドディスプレイを備えた完全デジタルの「iドライブ」制御/操作システムなども採用されている。
こうしたアップデートにより、X5とX6はプレミアムSUVセグメントで世界のマーケットにおいてリーダーシップを維持するのに必要なものを得て、他のプレミアム メーカー(とくにドイツの)競合他社よりも先んじてナンバーワンの地位を確保することを目指している。
新しいX5とX6は、米国のスパルタンバーグにあるBMWグループの工場で製造され、2023年4月からグローバルに発売される。なお、前述のように日本仕様に関しては、現段階では導入時期やラインナップなどは未定だ。
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