現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > オーディオだけで「アルファード」が買える! 最上級カーオーディオ・カスタムの世界をプロショップに聞いてきました

ここから本文です

オーディオだけで「アルファード」が買える! 最上級カーオーディオ・カスタムの世界をプロショップに聞いてきました

掲載 45
オーディオだけで「アルファード」が買える! 最上級カーオーディオ・カスタムの世界をプロショップに聞いてきました

「音楽はクルマを停めて聞く」ハイエンド・カーオーディオの世界

 カーオーディオ専門イベントのレポートを読んだりして、「最上級のカーオーディオって、一体いくらかかるんだろう?」と気になる人もいることだろう。そこで名だたるカーオーディオ専門店に、最上級のハイエンド・カーオーディオを付けると果たしてどのくらいの価格帯でできるのかを聞いてみた。

マニアの集いかと思ったら敷居の低さにビックリ! カーオーディオ専門イベントに潜入してみた

オーディオ機器だけでも300万円~350万円

 まず関西代表、いや日本を代表するカーオーディオ・ショップのひとつと言っていい、大阪の「AVカンサイ」の場合。代表の岩元さんによると「ハイエンドだとオーディオ機器代金が300万円程度から」だという。

 これだけでもそこそこのクルマが買える金額だが、カーオーディオの場合、代金はそれだけには留まらない。というのも、スピーカーが箱(エンクロージャー)に組み込まれた状態で売られているホームオーディオと違い、カーオーディオ用のスピーカーのほとんどはユニット単体。それをクルマに取り付ける(インストール)作業が必要であり、音楽を快適に聴く環境を整えるために制振だったり吸音であったり、場合によっては静音化などの作業も必要になる。

 さらにカーオーディオの場合、ケーブルを引き回す長さや量がホームオーディオよりも多く、最上級のものになると優に100万円は超える。これらを加えていくと、オーディオ機器代金の倍まではいかないものの、限りなくそれに近い金額になることを覚えておきたい。

ケーブル代とインストール費用も当然かなりの金額に

 ちなみに取り付け費用だが、スピーカーを例にあげるとハイエンドの場合、最低でもツィーター、ミッドレンジ、ウーファー、サブウーファーで構成する4ウェイ・システムが多く、ステレオなので8箇所の取り付けが発生する。それだけでも最低1週間かかるためおおよそ50万円くらい。凝った取り付けを行うと、100万円は超えてくるという。そして制振はドアだけであれば4万円、ドアの吸音処理を加えるとほかに10万円。さらに全体の静音化を施すとプラス20万円ほどかかるとのこと。なお、驚いたことに、ハイエンド・カーオーディオのオーナーの中には、本気で音楽を楽しむときにはクルマを停めて聴くという人も一定数いるそうで、そんな人は静音化処理は不要だろう。

 AVカンサイのデモカーであるBMW M3は、オーディオの商品価格が300万円程度。ケーブルは岩元さん個人としては「そこそこでいい」という考えから80万円程度、取り付けが50万円程度で、430万~450万円で完成するという。同じクルマで同じ仕様の場合、音質も確実にデモカーと同程度に仕上げることが可能とのことだ。

 そしてカーオーディオの場合、機器や取り付けと並んで重要な調整だが、これはプライスレス。つまり無料だ。しかも何回繰り返して調整を行っても無料だという。カーオーディオはホームオーディオと違ってタイムアライメントなどのデジタル調整機能が発達しており、運転席に的を絞ったオンリーワンの調整ができるのだが、それが無料ということである。

時間もたっぷりかかる職人技の世界、一度はデモカーで試聴してみよう

 もうひとつ、東北を代表する岩手県の「サウンド・フリークス」にも聞いてみた。デモカーのBMW X4の場合、機器代金が安定化電源まで含めて約350万円。ケーブル代が電源、スピーカー、RCAの合計で約100万円。これはフロント・スピーカーが6ウェイで1chあたり6mのスピーカーケーブルを使用しているのが要因で、1mあたり約4000円だとしてもスピーカーケーブルだけで25万円くらいかかっているのが大きい。さらにRCAケーブルはワイヤーワールド、サエク、ティグロン、BAラボなど各チャンネルで違うメーカーを使用し、これだけで40~50万円かかっているという。

 取り付け費用はデモカーなので何も考えていないとのことだったが、ドアをほぼエンクロージャーにしているので、費用はかさむという。その分、デッドニング(制振&静音)の工程が省略できるのだが、50万円以上はかかる。そして一番問題なのが時間。このクラスのクルマを仕上げるには1カ月では終わらないため、デモカーであれば実現できるが一般ユーザーのクルマの場合、場合によっては実現できないかもとのことだ。

* * *

 おさらいしておくと、両方のショップとも、ハイエンド・カーオーディオを実現するならオーディオ機器代金が300万~350万円程度。そしてケーブル代金や取り付け費用を含めるとおよそオーディオ代金の倍くらいかかる。つまり600万~700万円。なかなか良いクルマが買える金額だ。

 そのようなお金をかけてでもハイエンド・カーオーディオが欲しいというユーザーは一定数おり、ある程度しか調整できないホームオーディオと違って0.1dBステップで多様な調整ができるカーオーディオは、運転席でとっておきの音が楽しめるスペシャルな空間を作り出せる。そんな進化を遂げたハイエンド・カーオーディオをぜひ体験してもらいたい。

関連タグ

こんな記事も読まれています

トヨタのサルーンらしい乗り味はかなり上質……イケメンな新型[カムリ]に試乗してわかった「日本導入すべきワケ」 
トヨタのサルーンらしい乗り味はかなり上質……イケメンな新型[カムリ]に試乗してわかった「日本導入すべきワケ」 
ベストカーWeb
カワサキ「Ninja 400」【1分で読める 国内メーカーのバイク紹介 2024年現行モデル】
カワサキ「Ninja 400」【1分で読める 国内メーカーのバイク紹介 2024年現行モデル】
webオートバイ
可憐な[カレン]を知っているか! ST200系セリカの兄弟車は端正なフロントマスクのノッチバッククーペだった!!
可憐な[カレン]を知っているか! ST200系セリカの兄弟車は端正なフロントマスクのノッチバッククーペだった!!
ベストカーWeb
しっかり機能でもシンプルで使いやすい! トヨタ ハイエースがベースのキャンパー
しっかり機能でもシンプルで使いやすい! トヨタ ハイエースがベースのキャンパー
月刊自家用車WEB
さすがにやりすぎ? バイデン政権が「中国製EV」に100%関税を課す理由
さすがにやりすぎ? バイデン政権が「中国製EV」に100%関税を課す理由
Merkmal
WR-V買う人&買った人必見! ホンダ新型WR-Vの人気アクセサリーランキングが判明したぜ!
WR-V買う人&買った人必見! ホンダ新型WR-Vの人気アクセサリーランキングが判明したぜ!
ベストカーWeb
プロドライバーも手に負えない暴れ馬!? 1992年式の[70スープラ]は現代車にも負けないデキ
プロドライバーも手に負えない暴れ馬!? 1992年式の[70スープラ]は現代車にも負けないデキ
ベストカーWeb
マツダ「MX-30 ロータリーEV」出展 人とくるまのテクノロジー展2024
マツダ「MX-30 ロータリーEV」出展 人とくるまのテクノロジー展2024
グーネット
ベントレー 価格は4000万円超!日本限定の「コンチネンタルGTアズール」発表
ベントレー 価格は4000万円超!日本限定の「コンチネンタルGTアズール」発表
グーネット
初ウエットでも速さを見せた水野涼×ドゥカティ。本戦ではレコード更新か/全日本ロード SUGO公開テスト 3日目
初ウエットでも速さを見せた水野涼×ドゥカティ。本戦ではレコード更新か/全日本ロード SUGO公開テスト 3日目
AUTOSPORT web
好調の角田裕毅が3番手! ルクレールがFP2もトップ、フェルスタッペンはアタック不発|F1エミリア・ロマーニャGP
好調の角田裕毅が3番手! ルクレールがFP2もトップ、フェルスタッペンはアタック不発|F1エミリア・ロマーニャGP
motorsport.com 日本版
F1エミリア・ロマーニャFP2速報|角田裕毅が3番手! 初日から速さ見せる。最速はフェラーリのルクレール
F1エミリア・ロマーニャFP2速報|角田裕毅が3番手! 初日から速さ見せる。最速はフェラーリのルクレール
motorsport.com 日本版
[新型カローラクロス]が超絶イケメン顔に!! さらに人気爆増でバカ売れ必至!? 日本導入熱望の国産車たち
[新型カローラクロス]が超絶イケメン顔に!! さらに人気爆増でバカ売れ必至!? 日本導入熱望の国産車たち
ベストカーWeb
ボルトレトが最速、宮田莉朋12番手。F1走行後のベアマン、タイム抹消に泣く|F2イモラ予選
ボルトレトが最速、宮田莉朋12番手。F1走行後のベアマン、タイム抹消に泣く|F2イモラ予選
motorsport.com 日本版
「みんなやってるじゃん」はダメダメ!!  超カッコ悪いマナー違反を知ってますか?
「みんなやってるじゃん」はダメダメ!!  超カッコ悪いマナー違反を知ってますか?
ベストカーWeb
Z世代が「ロードスターカップ」に2年目の挑戦! NB乗りが借り物NDで奮闘するも、やっぱり本番には弱いようで…
Z世代が「ロードスターカップ」に2年目の挑戦! NB乗りが借り物NDで奮闘するも、やっぱり本番には弱いようで…
Auto Messe Web
レクサスLMに3列シート6名乗り仕様を追加設定
レクサスLMに3列シート6名乗り仕様を追加設定
カー・アンド・ドライバー
「ゲレンデ」にも電気の時代が来た! メルセデス・ベンツGクラス G 580へ試乗 破壊的に速い4モーター
「ゲレンデ」にも電気の時代が来た! メルセデス・ベンツGクラス G 580へ試乗 破壊的に速い4モーター
AUTOCAR JAPAN

みんなのコメント

45件
  • 何も知らない素人が「こういうショップ」に騙されるんだよな。(笑)
  • オーディオに大金かけるのは個人の自由だが、一時期のカスタムカー音圧協会のズンドコピカピカは迷惑なのでやめてほしい。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

809.01022.5万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

129.6899.9万円

中古車を検索
X4の車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

809.01022.5万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

129.6899.9万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村