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カローラやシビック…乗れば良すぎるセダンがまだあるぞ!! クルマの世界にも多様性が必要じゃないのか!?

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カローラやシビック…乗れば良すぎるセダンがまだあるぞ!! クルマの世界にも多様性が必要じゃないのか!?

 2023年4月10日にトヨタが発表したカムリの生産終了。ただでさえ少ない貴重な国産セダンが2023年12月にまた1台減り、セダンはもはや風前の灯火状態。

 しかし、読者の中には便利でカッコよければセダンが欲しい、という潜在的なセダンファンが実は多いのでは? 

カローラやシビック…乗れば良すぎるセダンがまだあるぞ!! クルマの世界にも多様性が必要じゃないのか!?

 最近は多様性という言葉を耳にすることが多いが、クルマの世界にかぎっていえば昨今はステーションワゴンも絶滅の危機に瀕している状況にあることなどから、世の中の流れに逆行しているような気も……。

 そこで、今回は「このクルマに乗ればセダンを見直せるかも」というモデルを紹介したい。

文/FK、写真/スバル、トヨタ、日産、ホンダ、マツダ

技術の日産を象徴する高級セダンとして華麗なる復活を遂げた日産・スカイライン

登場から9年が経った現行スカイラインは4ドアセダンのみのラインナップとなってしまったが、時代の最先端テクノロジーを採用した“技術の日産”を象徴する一台であり、昔も今も日産の顔となる一台であることは誰もが認めるところ

 日産が世界に誇る高級車“インフィニティ”の開発で培った高い技術力とデザインの知見を傾注した一台として、2014年2月に発売された13代目スカイラインのV37型(車両本体価格:456万9400円~589万9300円)。

 日産独自の1モーター2クラッチ方式のハイブリッドシステムであるインテリジェントデュアルクラッチコントロールやステアリングの動きを電気信号に置換してタイヤを操舵する世界初のダイレクトアダブティブステアリングを採用。

 さらには高強度安全ボディに世界初の1.2GPa高成形性超高張力鋼板を採用するなど、スカイラインの名に恥じない最新テクノロジーが投入されたが、デビュー当初の販売状況は悪化の一途をたどることに……。

 しかし、2019年7月のビッグマイナーチェンジで状況は一変する。

 世界初の先進運転支援技術であるプロパイロット2.0、圧倒的なパフォーマンスを誇る3.0リッターV6ツインターボのVR30DDTTエンジン、日産ブランドの象徴であるVモーショングリルの採用をはじめ、スカイライン史上最高の400psを実現した400Rのラインナップ追加などで商品力は大幅にアップ。

 加えて、このスカイラインから新しいNissan Connectサービスも大幅に拡充され、多彩なサービスも提供された。

 また、2023年3月にはスカイラインにさまざまな仕掛けを施し、セダンで現代の「食う」、「寝る」、「遊ぶ」といった日常を実現したプロトタイプセダンの“コンテンポラリー ライフスタイル ビークル”を公開。

 AIとの融合によって新しいイノベーションを探求した日産の新たな試みが、そろそろ登場かと期待される次期スカイラインに反映されるのか? 今後の動向にも注目したい。

いまやアッパーミドルセダンとなったトヨタ・カローラはセダン回帰にぴったりな一台

先行投入されたカローラ スポーツの登場から遅れること1年3カ月後の2019年9月にでデビューしたカローラ セダン。低く身構えたスポーティなスタイリングが気持ちの良い走りを連想させる

 65年以上に渡り日本国民のアシとして活躍してきたカローラの通算12代目は、TNGAに基づいたグローバル共通プラットフォームの採用でスポーティなデザインと走る喜びを両立しつつ取り回しの良さといった日本の環境に合わせた専用ボディで登場。

 顧客ターゲットを若年層にまで広げ、好調なセールスを記録している。

 真っ先に目を惹くのは「これがカローラ?」と思わずにはいられないスタイリング。シンプルながらも前後のホイールフレアが張り出したダイナミックな造形でワイドなスタンスを強調したフォルムはカッコいいったらありゃしない。

 内装もインパネを薄型&ワイド化して開放感を演出するとともに、部品の合わせや形状・質感に統一を図ることで上質感を表現、チープな印象は皆無だ。

 パワートレーンは2022年10月に行われた刷新により、優れた燃費性能と走りの楽しさを追求した1.5リッターダイナミックフォースエンジン+ダイレクトシフトCVTと素早く軽やかな発進と伸びやかな加速を実現した1.8リッターハイブリッドシステム+電気式無段変速機の2種類となった。

 他にもToyota Safety Senseの機能拡大やディスプレイオーディオ・T-Connectなど次世代マルチメディアの搭載まで、その充実ぶりは圧巻だ。

 また、日常の使い勝手という点においてもラゲッジルームはゴルフバッグ3個を入れることができ、長尺物が載せられる6:4分割可倒式リアシートも便利このうえなし。

 車両本体価格も199万円から299万8000円とリーズナブルなだけに、セダンへの回帰を見据えている人にはもってこいの一台かも!?

スバル・WRX S4はスポーツ走行から日常の運転までこなせるセダン界の二刀流

立体的で彫りの深い造形やワイド&ローを強調したフロントバンパーや力強く張り出したフェンダーに勢いのあるキャラクターライン、スポーツサイドガーニッシュで躍動する走りを表現したWRX S4。写真はSTI Sport R/STI Sport R EX

 動力性能・操縦安定性・静粛性・乗り心地という要素に4ドアセダンならではの実用性という付加価値を与えたスバルのAWDパフォーマンスの象徴とも言うべきWRX S4(車両本体価格:400万4000円~482万9000円)。

 躍動感溢れるエクステリアのスポーティさを目にするだけでもクルマ好きにとってはテンションが上がるが、それ以上に心揺さぶられるのは2.4リッター直噴ターボ“DIT”とバルブ制御を電子化したターボシステムを導入だ。

 低回転域でのフラットなトルク特性とターボラグを感じさせない鋭いレスポンスはまさにストレスフリーで、常にドライバーの意志に沿った走りを披露してくれる。

 また、エンジンとの協調制御を最適化して2ペダルのスポーツドライビングを極めたスバル・パフォーマンス・トランスミッション(SPT)も、アクセルやブレーキのペダル操作からドライバーの意思の読み取りを行う優れもの。

 たとえば、シフトダウン時に自動で回転数を上げてるオートブリッピングなどを駆使してシフト操作を行うことで、変速速度の向上とキレのある変速感覚を実現し、まるでMTを操作している感覚も味わうことができる。

 それでいて車両全体のフォルムとホイールベースのバランスを最適化して伸びやかなスタイリングと居住性を見事に両立させているのだから、もはや文句のつけようもない。

 2022年11月に発表された一部改良ではヘッドランプ/室内灯消し忘れ時の自動消灯機能追加とともに、リレーアタック対策としてスマートキーへのスリープ機能及びモーションセンサーの搭載を行うなど細かいアップデートが図られている。

マツダのMAZDA3はSKYACTIV-X 2.0を体感できるのが大きな魅力だったのに…

シンプルな造形と繊細な光の移ろいによる豊かな生命感と上品な美しさを表現したMAZDA 3のエクステリア。セダンは凛とした伸びやかさが際立つデザインが採用されている

 “日常が鮮やかに輝くパーソナルカー”をコンセプトにデザイン・走行性能・静粛性・質感などの基本要素を一新したMAZDA3(車両本体価格:259万3800円~310万5300円(セダン))がデビューしたのは2019年5月。

 ボディタイプはファストバックとセダンの2種類が設定されており、どちらかといえばファストバックのイメージが強いが、コンパクトにまとめられたセダンも評価も高い。

 その最大の特徴は、マツダ独自の燃焼制御技術SPCCI(火花点火制御圧縮着火)によってガソリンエンジンにおける圧縮着火を世界で初めて実用化した新世代ガソリンエンジンのSKYACTIV-Xの採用だ。

 ほぼ全域で希薄燃焼を実現し、低回転から高回転まで少ない燃料で高効率な燃焼を可能にしたこの技術が体感できるだけでもMAZDA3に乗る価値があるという画期的なエンジン、それがSKYACTIV-Xなのだ。

 2020年5月には1.5リッター直4直噴ガソリンエンジンのSKYACTIV-G 1.5をラインナップに追加。これにより、2.0リッター直4直噴ガソリンエンジンのSKYACTIV-G 2.0、1.8リッター直4直噴クリーンディーゼルターボエンジンのSKYACTIV-D 1.8、2.0リッター新世代ガソリンエンジンのSKYACTIV-X 2.0という4種類のエンジンが選べるようになる。

 2022年8月の一部商品改良ではSKYACTIV-G 2.0にかわりマイルドハイブリッドを組み合わせたe-SKYACTIV G 2.0が新たに設定された。

 しかし、2023年4月に行われた商品改良でエンジンの統廃合が行われ、SKYACTIV-G 1.5とSKYACTIV-X 2.0が廃止に。SKYACTIV-X 2.0搭載モデルの価格が他に比べると図抜けて高く、販売が不振だったことを考えると致し方ない部分もあるが……。

ホンダ・シビック セダンはタイプRの走りの資質を享受しつつも使い勝手は抜群!

流麗なスタイリングはもちろん、新開発プラットフォームをベースとした高剛性、軽量でかつ低重心・低慣性なボディによって優れた空力特性を実現したシビック セダン

 ハッチバックの印象が強いシビックだが、その4ドアセダンは43年も前の1980年9月に初登場。そんな初代モデルの系譜を受け継ぐシビック最後の4ドアセダンが、2017年9月に登場した10代目となる。

 タイプRやハッチバックと同時発表されたセダンは、クーペのような流麗なルーフラインをもつスタイリッシュなフォルムを特徴としながら室内の広さや使い勝手の良さも兼備しつつ、タイプRの走りの資質を享受することでスポーティな運動性能を実現。

 専用チューニングを施した1.5リッターVTECターボエンジンと加速性能を向上させたCVTとの組み合わせは、ターボラグを感じさせないリニアな加速フィールももたらした。

 シャシーはマクファーソンストラット式のフロントサス、マルチリンク式のリアサス、デュアルピ二オン可変ギアレシオEPSなどの採用で俊敏なハンドリングと高速走行時の安定性を高次元で両立。セダンらしからぬ素性の良さはシビックの面目躍如といったところだろう。

 室内空間はというと、ホンダのマン・マキシマム/メカ・ミニマム思想に基づいたゆとりある室内長とチャイルドシートをふたつ装着しても余裕のあるスペースを確保。

 また、ゴルフバッグが4個積める519リッター大容量のトランクルームや後席を前に倒してトランクルームとつなげれば長尺物も収納できるトランクスルー機構を装備するなど、セダンの利点がそこかしこに散りばめられていた。

 2022年8月に販売が終了したため、現在は中古車でしか手に入らないが、その平均価格は200万円前後と高値安定で推移している。

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 SUVやミニバンがもてはやされる今の時代にセダンを買おうという人はたしかに少数派なのかもしれないが、そのスペックや主要装備などを知れば知るほどSUVやミニバンに勝るとも劣らない魅力に溢れていることにも気づかされる。

 ここ数年、昭和ブームや平成ブームが訪れているが、それと同じようにいずれは必ずやセダンブームがやって来るに違いない! と期待せずにはいられない。

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みんなのコメント

17件
  • 本当に貧乏なトラックドライバーだけど
    WRXとスカイラインは本当に新車で買って乗りたい車です
    WRXももう少しトランク部分何とかしたら更にカッコ良くなると思いますがね
    でも買えないからなー
    来年になったら更に給料下がるし
    次買う車は最後の車になるんですが年が
    中古の軽しか買えないね
    しかもかなりの型落ち
    すいません書き込みして
  • 車種が少なく成ったからセダンに注目されるだけで販売に結びつかない。
    個人的にはスカイライン400Rが今年1月に納車された。同価格帯でハリヤーやアルファードも購入は可能ですが興味は無いから購入候補にも成らない。
    不人気と成ったセダン形状でもデザインや性能が好みで無いなら買わないだけ。
    納車2年待ちのジムニーなんて過去に前モデルを所有はしたけど現行車は即納でも買わない。
    メーカーは売る為に多種多様を叶えた結果、ユーザーも多種多様の選択をするだけ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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