第二世代GT-Rとは、R32/33/34GT-Rを指す。RB26+ツインターボを搭載し、華麗に復活したGT-RこそR32。その後、R33、R34と正常進化したが、いずれも直列6気筒2600cc+ターボのパワーを独自の4輪駆動方式「アテーサE-TS」で路面に伝えた。
そんな第二世代は30年近くもチューニングの中心的存在。いまなおそのチューニングメニューは進化して、新たなチューニングとともに、さらなる性能を手に入れている。
GT-Rニスモ 2022年モデルの価格発表と同時に完売! R35型GT-Rもついに生産終了か?
文/加茂 新、写真/エッチ・ケー・エス、緑整備センター、加茂 新
【画像ギャラリー】良好な状態を維持しつつのファインチューンでGT-Rライフを満喫!! 第二世代GT-Rの最新チューン
■意外とトルクが薄いRB26 もはや2.8L化は必須チューン!?
登場から30年近くを経てもなお、チューニングの中心的存在であり続ける第二世代GT-R
ハイパワーを4輪で受け止め、驚異的な速さを誇ったスカイラインGT-R。4WDのトラクションで駆動力を路面に伝えられるのが魅力。そのパワーソースである名機RB26が生み出す淀みないパワーとトルクが……と言われるが、RB26がパワフルだったかと言われると難しい。端的に言えばトルクが薄いのである。
ノーマルエンジンは大したことない。とくに低中回転はパンチ感が薄い。対して高回転は直6らしい官能的なサウンドとパワーで、脳みそに訴えかけるものがある。その魅力に陶酔してしまった多くのフリークは「もっともっと」とさらなるRB26を求め、そして今も求め続けているのである。
まず定番は2.8L化+Vカム装着。いきなり排気量アップ!? と思われるが、そのくらいトルクが薄いのである。2.8Lになって普通じゃないかと思うくらいである。オーバーホールついでに2.8L化は定番。
加えてHKS Vカムだ。可変バルブタイミング機構を持たないRB26を可変バルタイ化する革新的パーツ。今や当たり前の機構だが、それを後付けできることで、低中回転のトルクと高回転の伸びを両立できる。
●Vカム
今や当たり前の可変バルブタイミング機構を後付けできるキット。90年代当時はバルタイをスライドカムプーリーで微調整し、「オレは高回転に振ってるぜ!!」なんてセリフが聞かれた
それらを制御するECUは、R32/33は純正書き換えでも可能だが、R34は書き換えROMが入手しづらい。拡張性も考えるとフルコンピュータに置き換えるのが一般的。そこで名を馳せたのがHKS F-CON V Proである。国産フルコンはチューナーも使い勝手がよく圧倒的なシェアを誇る。
●Vプロ
本体とデータ作成&セッティングで30万円が目安と言われる。決して安くはないが、その後のタービン交換などさまざまなメニューへの対応力を考えると決して高くはない。
その後、海外製のリーズナブルで高機能なフルコンが登場。最近は「LINK」が人気。拡張性が高く、シフト時の点火カットや、電動ファンのコントロール、ブーストの細かい設定ができたりと、さまざまな外部入力信号を使って機能を増やすことができるのだ。
取り付け&セッティング料金は別途必要だが、「LINK」は本体20万円ほどとそこまで高くはないのも魅力だ。
■エアフロは最新車種パーツの流用で細かな制御も可能に
緑整備センターのR35エアフロとR35インジェクターのキット。ECUのリセッティングが必要となるが、低中速のトルクとアクセルレスポンスの改善が望める
制御系ではインジェクターとエアフロの最新モデル化がオススメ。インジェクターはR32当時はアフター品でも1穴や2穴が普通だったが、R35純正品は12穴。霧化特性がよく、燃焼させやすい。エアフロもかつてはZ32純正が大容量で定番だったが、今や恐竜並みの性能。今ならR35エアフロが一般的。
こちらも当時では考えられない細かさで計測でき、最新インジェクター、ECUと組み合わせれば、信じられないほどきめ細かい制御と、驚くような燃費を実現できる。R35エアフロと言うとカッコイイが実はNOTEなども同じだったりするが……。
タービンはHKS GT-SSツインがオールマイティに使えて定番。しかし、R32/33は車齢も上がり保存派のオーナーも増えている昨今、人気なのはR34純正タービン流用だ。
軸受がボールベアリングになっていることで低い回転からピックアップがよい。絶対的なパワーは大きくないが、街乗りからビュンビュンとブーストが掛かり乗りやすい。純正部品の値段が上がり続ける日産だけに、その値段だけがネックではある。
もちろんこういったタービン交換仕様も多い。現在はハイパワー重視より、いい状態を保ちつつ楽しく走れるように500psくらいまでの仕様が多い
走りをグレードアップするのに効果的なGセンサーのリフレッシュも注目。アテーサを作動させるために前後左右のGをセンシングしているセンサーだが、純正はおおよそ劣化している。そもそも30年近く前、R34でさえも20年以上前のセンサーで、根本的な性能が今となってはイマイチ。
そこで緑整備センターではオリジナルでGセンサーを開発。ストリート向けの青とサーキット向けの赤をラインアップしている。
そもそものセンサーとしての性能が底上げされた上に、レーシングドライバーによる特性の見直しが行われ、より自然なフィーリングでアテーサが機能してくれる
■性能アップだけでなく良好な状態を維持するためのチューンも
R35キャリパーは見た目にも豪華で人気が高い。アフターパーツのモノブロックキャリパーとあまり価格的には変わらない
性能アップはしないが、これからも乗り続けるためにメインハーネスのリフレッシュも人気。
純正ハーネスは熱による劣化でボロボロ。導通不良による謎のトラブルが頻発し始める。しかし、純正ハーネスはすでに生産終了。そこでこちらも緑整備センターがオリジナルのハーネスをリリース。約18万円と決して安くはないが、イチから作ることを考えればコストパフォーマンスは高い。
アテーサ本体のトラブルも多い。そこでNISMOではヘリテージパーツの一貫としてアテーサユニットの修理をしている。リアタイヤが滑った時に瞬時にフロントタイヤを駆動するアテーサE-TS。
ということは滅多に出番はなく、いつの間にか壊れていたということも多い。35万円と安くはないが、修理できるだけラッキーと考えたほうが良さそう。同様にSUPER HICASパワーシリンダーの修理も受け付けていて、こちらは13万円。
足まわりチューンで人気なのがR35キャリパー流用だ。エンドレスやAPなど各社のキャリパーはあるが、ゴールドに輝くR35キャリパーは憧れの逸品。R35ではサーキットではブレーキ容量が足りていないが、第二世代GT-Rなら十分。見栄えもバッチリと流用が人気。中古でも前後で100万円近い価格だが人気は高い。
今や天文学的な値段になりつつある第二世代GT-Rたち。そのためコンマ1秒を削るチューニングというより、ファインな状態で長く楽しめるためのチューニングが人気。それにともなって、最新技術によるパーツも続々登場し、もっともっと快適に乗りやすく進化している。
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みんなのコメント
バカヂカラ→大径ハイグリップタイヤ→クラッチ→ミッション(この辺から常識的な
費用での対策が難しくなる)→4WDトランスファー(アテーサ)→ニスモでも致命破損はX
と、負荷の悪連鎖が起きる。
エンジン程壊れないチューンができない(未だできてない)。
よーく考えてからだ。
自分も似たような仕様だけど、さすがにニッパチ、Vcam、35キャリパーまでは行けなかったなぁ。
まぁ普段乗りで困るようなトルクの細さでも無いし、低速が無いのも26の味かなと。
逆に言えばめちゃ回る高回転とのギャップを楽しめるとも言える。ニッパチVcamは下から速い分フラットなので。
…そう自分に言い聞かせる。(笑)