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北欧モダンな7乗りEV ボルボ、新型「EX90」発表 1回の充電で580km

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北欧モダンな7乗りEV ボルボ、新型「EX90」発表 1回の充電で580km

7人乗り大型EV 2024年発売

ボルボ・カーズは7人乗りの新型EV「EX90」を正式に発表した。同社の新CEO、ジム・ローワンは、安全性における新基準を築くものであるとしている。

【画像】ボルボの次世代SUV【新型EX90を兄弟車やXC40リチャージと写真で比較する】 全81枚

事実上、現行のボルボXC90と同クラスのSUVで、2024年に欧州で発売される予定だ。XC40リチャージ、C40リチャージに続く3番目のEVだが、プラットフォームには親会社ジーリー・グループのSPA2を初めて採用した。技術的には先日公開されたポールスター3と密接な関係にあるが、3列シートを備えている点が特徴的だ。

スタイリングは、昨年の「コンセプト・リチャージ」をベースにしつつ、XC40リチャージに見られるクローズドグリルや直立型のテールライトなど、ボルボのおなじみのデザインを踏襲している。また、航続距離を最適化するために空力効率にも磨きをかけ、空気抵抗係数Cd値0.29とされている。

ツインモーターの四輪駆動で、最高出力407ps、最大トルク78kg-mを発生させるが、パフォーマンスモデルは最高出力517ps、最大トルク92kg-mとなる。どちらも最高速度は180km/hに制限される。より低出力のシングルモーター仕様も登場する予定である。

111kWhのバッテリーを搭載し、電力消費効率は1kWhあたり4.7km、航続距離は580~586kmとされる。最大250kWの充電に対応し、30分で10~80%の充電が可能。

全長は5037mmで、現行のXC90よりわずかに長い。また、幅はXC90より広いが、車高は若干低く、車両重量は2818kgである。7人乗りでトランク容量は310L、3列目を畳んだ状態(5人乗り)で665L、2列目も畳むと1915Lになる。

足回りとしては、22インチのアルミホイールとエアサスペンションが標準装備となる。

先進の安全装備を導入

EX90では、安全に関するソフトウェア、ハードウェア開発が重視されている。注目は、LiDARを標準装備(センサーをルーフ前端に搭載)していることだ。他のセンサーやカメラを補完し、先進の運転支援システムを強化するものである。

当初は、車線変更を支援するステアリング・サポート機能が追加されたボルボの運転支援システム「パイロット・アシスト」の改良版が搭載される予定。ボルボによると、将来的に特定の条件や場所で「監視なしの自動運転」を実現する機能をOTA(無線)サブスクリプション方式で提供するという。

また、車内センサーでドライバーの目の集中力を測定し、注意散漫や居眠り運転を警告することができる。

こうした新しい安全機能とインフォテインメント・システム、バッテリー管理システムは、先進のNvidia DriveとクアルコムのSnapdragon Cockpitプラットフォームを使用したコアソフトウェアによって制御される。

インテリアダッシュボードは、グーグルベースのインフォテインメントを搭載した14.5インチのセンタータッチスクリーンを中心に構成されている。OTAアップデートに対応するため、5G接続機能を標準装備する。

発売当初に設定される上位グレードは、ドライバー監視システム、パノラミック・ガラスルーフ、25スピーカーのBowers & Wilkinsオーディオなどを装備する予定。

持続可能性に配慮したインテリア

インテリアは、ペットボトルやコルクなどのリサイクル素材を使用したテキスタイル「ノルディコ」で仕上げられる。

スマートフォンをキーとして使用することができるほか、公共の充電ステーションやスマートホームの充電管理といったサービス向けの専用アプリが開発されている。EX90は「プラグ&チャージ」というシステムに対応し、専用充電器に接続すると自動的に充電が開始され、料金の精算が行われるようになる。

また、双方向充電にも対応しており、家庭に電力を送ることができる(当初は一部市場にのみ展開)。

インテリアの特徴の1つとして、天然素材や「責任ある調達先」の素材が多用されている点が挙げられる。ボルボによると、EX90にはリサイクル・スチールを15%、リサイクル・アルミニウムを25%、そして約48kgのリサイクル・プラスチックとバイオベース材料(車両全体のプラスチックの約15%)が使用されているという。

来年末に米国チャールストンの工場で生産を開始し、その後、中国成都でも生産を行う予定だ。ボルボは、EX90の生産開始までに、両工場における生産活動を気候に影響を与えないようにするとしている。

初期モデルの価格は?

2024年初頭に発売される初期モデルの価格目安(英国仕様)が提示されている。いずれも、後発の標準モデルより装備が充実した仕様である。

まず、「EX90ツインモーター・ウルトラ」モデルは9万6255ポンド(約1600万円)から、定額制のサブスクリプション・サービスCare by Volvoでは月額1599ポンド(約26万円)となる。

「EX90ツインモーター・パフォーマンス・ウルトラ」モデルは10万555ポンド(約1670万円)、サブスクリプションの場合は月額1699ポンド(約28万円)となる予定。

ちなみに、兄弟車のポールスター3は7万9900ポンド(約1300万円)からだが、これはEX90の初期モデルに標準装備されるLiDARセンサーを搭載していない場合の価格である。

ボルボは2030年までにEVだけのブランドになる計画で、EX90はそのために毎年発売していく新型EVの最初の1台であるという。EX90に続くモデルは未公表だが、現在、XC40より小型のSUVを開発中であることが確認されている。

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みんなのコメント

5件
  • 時代の流れかもしれんが、ボルボにはこのタブレット貼り付けただけの内装は辞めてほしかった。
  • シンプルな美しさが売りのボルボが更にシンプルデザインになりましたね。
    EVはデザインが自由だし、今後のワゴンやセダンタイプも楽しみです。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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