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「えっ、4つのリングのマークじゃない!?」 アウディが新ブランドを立ち上げ なぜ“4リングス”を使わない? 世界最大市場での戦略とは

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「えっ、4つのリングのマークじゃない!?」 アウディが新ブランドを立ち上げ なぜ“4リングス”を使わない? 世界最大市場での戦略とは

中国では数々の新ブランドが立ち上げられている

 2024年11月15日、中国・広州で開幕した広州モーターショー2024において、アウディは新ブランド「AUDI」を発表しました。

【画像】アウディがサブブランドを立ち上げ!? その理由を写真で見る(21枚)

 アウディのCEOであるゲルノート・デルナー氏は「この新ブランドの立ち上げによって、アウディはより新しく、よりテクノロジーに精通したユーザー層を開拓する」と意気込みます。

 ただ、既存の自動車メーカーが中国向けに新たなブランドを導入すること自体は、決してめずらしいことではありません。

 現在の中国は高齢化が進みつつある一方、ITをはじめとするハイテク産業を追い風に、若くして一定以上の収入を得るユーザーも増えています。

 デルナー氏は、そうしたユーザーたちが「最先端のコネクティビティと自動運転を期待しており、さらには、親しみやすく驚きのあるインテリアで、エキサイティングな体験を期待している」と分析します。

 ただ、そうしたユーザーたちの注目を実際に集めているのが、成長目覚ましい新興EVメーカーの数々です。

 もちろん、そのなかには品質やコストパフォーマンスの面で課題が多いものも少なくありませんが、「先進性」や「目新しさ」といった点において新興EVメーカーが強い存在感を放っているのは事実です。

 そうしたなかで、既存の自動車メーカーに対しても「先進性」や「目新しさ」も求められつつあります。

 一方、すでに実績のあるブランドのなかでそれを実現するのは難しい部分もあるため、新ブランドの立ち上げというかたちがとられることが増えています。
 
 そうした背景があるため、新たに立ち上げられるブランドは既存のブランドとは異なる名称が与えられることがほとんどです。

 しかし、今回発表されたAUDIは、既存のブランドである「アウディ」と名称が重なっています。

 なぜ、こうしたブランド名が採用されることとなったのでしょうか?

新ブランドが「AUDI」となった理由

 新ブランドのロゴは「AUDI」の4文字であり、アウディ伝統の「フォーリングス」は採用されていません。

 この点について、デルナー氏は「(既存のアウディブランドとの)つながりと差別化の両方を示している」と説明します。

 つまり、AUDIというブランドは、アウディからの差別化が重要であると同時に、アウディとのつながりも重視されていたことがうかがえます。

 一見すると中途半端にも思えるこのような方針がとられた背景には、アウディがこれまで中国市場で築き上げてきた歴史が深く関係しているようです。

 現地の関係者は次のように話します。

「いまでこそ世界最大の新車販売市場となった中国ですが、1980年代にはほとんど注目されていませんでした。

 そのなかで、アウディは1988年にプレミアムブランドとして初めて中国市場に進出しています。

 その結果、アウディは中国市場で強い存在感を放つようになり、販売台数においてもメルセデス・ベンツやBMWと同等以上のレベルにあります。

 さらに、アウディは50年以上にわたって『Vorsprung durch Technik(技術による先進)』をブランド・スローガンに掲げており、ほかのブランドよりも先進的、未来的なイメージがあります。

 たしかに、新興EVメーカーの台頭はアウディにとっても脅威ですが、アウディには『一日の長』があります。

 そうしたアウディならではの強みを考えると、新ブランドであっても既存のブランドとのつながりを持たせるメリットは大きいと言えます」

  
※ ※ ※

 新ブランドであるAUDIは、広州モーターショー2024でブランド初のモデルとして「AUDI Eコンセプト」を世界初公開しています。

 未来的な内外装と数々の先進的な装備を持つこのコンセプトモデルは、AUDIがターゲットとするユーザーのニーズを最大限満たしうるものとなっています。

 その一方で、アウディ独自の4輪駆動システムである「quattro」が採用されているなど、既存のブランドとのつながりを見ることもできます。

 なお、AUDIおよびAUDI Eコンセプトは中国専用のブランド/モデルとされており、現時点では日本を含むそのほかの国や地域での展開は発表されていません。

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みんなのコメント

1件
  • お前はアホか
    3つの楕円を組み合わせたエンブレムではなく、
    TOYOTA と書かれているだけのエンブレムを付けた車種もある。
    記事にするほど斬新ではない。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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