現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 「初代プレーリー」に「ヨタハチ」! 伝説の名エンジニアが手がけた「ちょっと意外なクルマ」6選

ここから本文です

「初代プレーリー」に「ヨタハチ」! 伝説の名エンジニアが手がけた「ちょっと意外なクルマ」6選

掲載 更新 1
「初代プレーリー」に「ヨタハチ」! 伝説の名エンジニアが手がけた「ちょっと意外なクルマ」6選

伝説の男達が手がけた「傍流」のクルマを振り返る

 クルマの開発には総責任者がいて、陣頭指揮を取って作られていく。映画に例えれば監督で、歴史を振り返ってみると、名車を作り上げた伝説的な開発者はいて、現在にも名を残している。ただ、そのような名開発者でも、あくまでも会社員ではあるのでさまざまなクルマを担当していたりする。なかには実用車もあって意外なことも。今回は、名開発者が作った思いも寄らないクルマたちを見ていこう。もちろん実用車でも名開発者が担当すればひと味違ったクルマになっているはずだ。

「GT-R」だけが特別なスカイラインじゃない! 「ターボRS」の入魂っぷりに感動必至

櫻井眞一郎:日産4代目ローレル

 故・櫻井眞一郎氏(2011年逝去)はミスタースカイラインとして今さら説明する必要はないだろうが、車種というよりもジャンルを作ってしまったこともある。それがコンクリートミキサー車。プリンス自動車に入社する前は清水建設にいて、そこでまずコンクリート製造機を開発。さらにコンクリートを練る、コンクリートミキサーをトラックのシャーシに乗せることを思いつき、作り上げた。車種としてはスカイライン以外に、C31型の4代目ローレルを担当した。シャーシを共有していたからなのだが、アカ抜けたクリーンなスタイルに仕上がっているのはさすがだ。

伊藤修令:日産初代プレーリー

 櫻井氏の一番弟子が伊藤修令氏。R32などを手掛けて名を馳せたが、旧プリンス系が開発担当だったこともあって、元祖日本のミニバンである1982年登場の初代プレーリーも担当。そのほか、初代マーチも担当。こちらは旧ブリンスの拠点だった荻窪事業所で開発された最後のモデルとなる。

平井敏彦:オートザムAZ-1

 初代ロードスターを作り上げたのが平井敏彦氏。発売から4年後には退職したこともあって、ロードスターのイメージが強いが、AZ-1の開発も担当した。順番でいうと、ロードスターのあとにAZ-1を作り上げている。もともとはトラックやファミリアに関わっているが、途中でディーラーに出向しつつも、あくまでも基礎設計ひとすじ。最後にスポーツカーを担当した形だ。

長谷川龍雄:トヨタスポーツ800

 故・長谷川龍雄氏(2008年逝去)は初代カローラを担当し、80点主義という言葉までも生み出したが、トヨタスポーツ800、ヨタハチも担当している。ヨタハチは実用車のパプリカ(こちらも担当)をベースとしていることから790ccの45psと非力。しかし最高速度は155km/hと当時は驚異的なスペックを誇った。オープンにも関わらずモノコックを採用した結果の580kgという超軽量なボディや、Cd値0.35を誇る空力などのおかげだった。これは長谷川氏が戦時中、戦闘機の開発に従事していたから。とくに羽根の断面についてはTH翼型を採用していてこれは長谷川氏の研究によるもので、空力の権威だったことがうかがえる。THとは自身のイニシャルで、TH翼型は1970年代にNASAが同様のものをやっと開発したということからもわかるように時代の先をいくものだった。ちなみにNASAは特許を取ろうとしたが、長谷川氏がすでに考え出しているということで退けられている。

百瀬晋六:富士重工業ふじ号

 自動車メーカーとしてのスバルの礎を築いたのが故・百瀬晋六氏(1997年逝去。下の写真一番左)。スバル360の開発を担当したのは有名だ。戦時中はスバルの前身の中島飛行機で戦闘機の開発を担当していたが、終戦直後は開発が禁止されていたため、作っていたのがバスだった。それまでの経験を大いに活かしたもので、フレームレスモノコックのリヤエンジンを採用。とくにボディは航空機の技術を活用しており、ボンネットバスが当たり前の時代に画期的だったし、現在のバスのスタイルを作り上げた点でも注目だ。最近までスバルがバスの架装を行っていたのはここにルーツがある。

多田哲哉:トヨタ2代目ウィッシュ

 最後は最近の開発者を見てみることにしよう。86やスープラなどを担当して、トヨタにおけるミスタースポーツカーと言えば、多田哲哉氏だ。トークショーにもよく登場したので、見たことがある人も多いのではないだろうか。WRC参戦車の開発にも携わっていたのだが、1998年からはコンパクト系の実用車を担当していた。初代bBや2代目ラウム、初代パッソなどで、2代目ウイッシュも担当した。自身によると「クルマ作りのなんたるかが学べてよかった」と語っている。

こんな記事も読まれています

電気自動車を買って試す本音レポート リアルEVライフ[電費を計測する]の巻
電気自動車を買って試す本音レポート リアルEVライフ[電費を計測する]の巻
グーネット
レクサス「LM」6座仕様車を追加 3列目もラグジュアリーな空間に
レクサス「LM」6座仕様車を追加 3列目もラグジュアリーな空間に
グーネット
2車線の片側が突如右折レーンに! 富士見川越バイパスの終点はなんであんなに残酷なのか?
2車線の片側が突如右折レーンに! 富士見川越バイパスの終点はなんであんなに残酷なのか?
ベストカーWeb
なんちゃってセレブが「核融合科学研究所」へ大人の社会科見学!「核融合」は原子力発電の「核分裂」とは違うのよ~
なんちゃってセレブが「核融合科学研究所」へ大人の社会科見学!「核融合」は原子力発電の「核分裂」とは違うのよ~
Auto Messe Web
【24’ 5/7最新】レギュラーガソリン全国平均価格は174.7円 2週ぶり値下がり止まる
【24’ 5/7最新】レギュラーガソリン全国平均価格は174.7円 2週ぶり値下がり止まる
グーネット
鈴鹿で19台が参加しGT300専有テストがスタート。初日はmuta Racing GR86 GTが最速
鈴鹿で19台が参加しGT300専有テストがスタート。初日はmuta Racing GR86 GTが最速
AUTOSPORT web
【GT300開幕戦レビュー&シーズン展望】一歩抜きん出た印象のブリヂストン。最適解は交換か、無交換か
【GT300開幕戦レビュー&シーズン展望】一歩抜きん出た印象のブリヂストン。最適解は交換か、無交換か
AUTOSPORT web
アイルトン・セナのMP4/4がマクラーレン720S GT3で蘇る。ラグナ・セカに没後30年追悼リバリー登場/IMSA
アイルトン・セナのMP4/4がマクラーレン720S GT3で蘇る。ラグナ・セカに没後30年追悼リバリー登場/IMSA
AUTOSPORT web
好感度クラスNo.1! アウディA3 スポーツバックへ試乗 小改良 見違えるほど変わった車内
好感度クラスNo.1! アウディA3 スポーツバックへ試乗 小改良 見違えるほど変わった車内
AUTOCAR JAPAN
負傷のハプスブルク、WECスパでの復帰叶わず。グーノンがふたたびアルピーヌA424をドライブへ
負傷のハプスブルク、WECスパでの復帰叶わず。グーノンがふたたびアルピーヌA424をドライブへ
AUTOSPORT web
4児の父「杉浦太陽」、新車で買った「高級ミニバン」初公開! 「すごく乗りやすくて…」全貌を明かし「カッコイイ!」「好感持てる」の声集まる
4児の父「杉浦太陽」、新車で買った「高級ミニバン」初公開! 「すごく乗りやすくて…」全貌を明かし「カッコイイ!」「好感持てる」の声集まる
くるまのニュース
世界戦デビューの地でエルラシェールが復活。リンク&コーが週末完全制覇を達成/TCRワールドツアー第2戦
世界戦デビューの地でエルラシェールが復活。リンク&コーが週末完全制覇を達成/TCRワールドツアー第2戦
AUTOSPORT web
レッドブルF1代表、フェルスタッペンの契約にニューウェイに関する条項はないと明言
レッドブルF1代表、フェルスタッペンの契約にニューウェイに関する条項はないと明言
AUTOSPORT web
リスクはある? サイバーセキュリティ規制、非対応車は「脆弱」なのか 一部地域で販売継続
リスクはある? サイバーセキュリティ規制、非対応車は「脆弱」なのか 一部地域で販売継続
AUTOCAR JAPAN
ロールス・ロイスが考古学調査!? 本社の増築予定地からローマ時代の遺物が出土…地元の小学生が「ジュニア考古学者」になりました
ロールス・ロイスが考古学調査!? 本社の増築予定地からローマ時代の遺物が出土…地元の小学生が「ジュニア考古学者」になりました
Auto Messe Web
アントネッリのF1デビューを早める動き。イモラでサージェントと交代との説は、メルセデスとウイリアムズが否定
アントネッリのF1デビューを早める動き。イモラでサージェントと交代との説は、メルセデスとウイリアムズが否定
AUTOSPORT web
BMW M4 に最強の「CS」、550馬力ツインターボ搭載
BMW M4 に最強の「CS」、550馬力ツインターボ搭載
レスポンス
史上最少僅差0.001秒決着! カイル・ラーソンが「ワイルドなフィニッシュ」で2勝目/NASCAR第12戦
史上最少僅差0.001秒決着! カイル・ラーソンが「ワイルドなフィニッシュ」で2勝目/NASCAR第12戦
AUTOSPORT web

みんなのコメント

1件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

190.6259.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

15.0171.6万円

中古車を検索
ウィッシュの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

190.6259.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

15.0171.6万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村