自動車のデザインにもいろいろあるが、「レトロ調」はまごうことなき人気ジャンル。中でも近年まれにみるレトロ車の傑作といえば、ヒョンデのコンセプトカー「N Vision 74」に違いない。その外観は韓国車なのに、昭和を走った日本のスポーツカーそっくり! その全貌を紹介しよう!
文/ベストカーWeb編集部、写真/ヒョンデ、日産自動車
こ、こいつはスーパーシルエットのシルビア? 昭和風味満載のヒョンデN Vision 74が鳥肌モノだった!
■昭和風味の正体は当時のモータースポーツ?
1985年の富士JSSレースを走った日産シルビア。これぞ昭和のレースカー!
昭和生まれのオジサンはクルマが大好きだが、その理由をあれこれ探ってみると、やはりモータースポーツの存在は大きい。
当時の日本車は欧米のクルマに追いつき追い越せと奮闘していたわけだが、その成長ぶりは、なんとか暮らしをよくしようと努力する自分たちの姿とダブるものだったのではなかろうか。
その結果、クルマの活躍を間近に眺められるモータースポーツが庶民の格好のレジャーとなり、各地のサーキットにはレースのたびに多くのクルマ好きが押し寄せる状況が生まれた。
そういったクルマ好きたちは、自分たちのクルマをどうしたか。そう、サーキットで見たレースカーの格好をマネて、改造したのだ。
当時はエアロダイナミクスも未熟で、レースカーの空力パーツも無骨だったが、その無骨さが、マネのしやすさや独特の荒々しさに繋がり、今からすれば「昭和レトロ」ともいえる味わい深い文化を生み出したのだともいえる。
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