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ミニバンの次に乗るべき“最旬SUV”

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ミニバンの次に乗るべき“最旬SUV”

中古車購入チェックポイント [2022.10.07 UP]


ミニバンの次に乗るべき“最旬SUV”

日本のど真ん中古車に乗る!

5年落ちがおすすめの理由
次の愛車を決めることは、クルマ好きにとって悩みであり楽しみでもある。それが現在、旬のジャンルのSUVとなれば、選択肢も多くなってさらにうれしい悩みとなる。新車時より価格が値下がりしていることは 中古車の魅力のひとつだが、年式を落とすほど購入しやすい価格になっていくことが期待できる。本誌は、ズバリ 「SUVを5年落ちで乗る」ことを提案する!

車種数が豊富にあって装備充実の年式をねらう


 いつの時代においても、その時代を牽引するジャンルやボディタイプが存在する。現代で言うなら、それはまさにSUVのことに違いない。かつては「ヨンク」や「クロカン」などと呼ばれたオフロード車が、RV(レクリエーショナル・ビークル)と呼ばれるようになり、00年代中盤頃から「SUV」となった。
 車種が増えてカテゴリーが成熟してきたところで、ついに今年、トヨタ クラウンやフェラーリのクロスオーバー(SUV)モデルまでもが発表されることに。もはやSUVは、ブームやトレンドという一過性のものを超えた存在となっている。
 そんな現在、最も旬な存在であるSUVは中古車市場ではどうなっているのか? 各メーカーからSUVが発売され、大中小さまざまなサイズにラインアップが揃ってきたのが十数年前。新車価格や快適装備、安全装備などが、ファーストチョイスとして選べるレベルに達したのが、5年くらい前になるだろう。
 17年前後の国産メーカーの主力モデルといえば、ヴェゼルやC-HR、フォレスターにCX-5……など、コンパクトからミドルサイズクラスの実力派シティSUVが勢揃いする。さらに5年落ちは中古車としても美味しい時期。これら“最旬”となったモデルを選ばない手はない!



中古車の“最旬”ってなんだ?
過去のクルマもさかのぼって買うことができるのが中古車のいいところだから、選択肢は豊富になる。そんな中古車をさまざまな条件から「いいとこ取り」して考えてみると……ひとつの結論が浮かんでくる!?



POINT1 流行のボディタイプ
 00年代はミニバンブーム。次にプリウスが時代を牽引し、低燃費なコンパクトカーが流行った。そして現在のトレンドはご存じのとおりSUVである。いつの時代も、ブームの渦中にあるモデルというのは、新技術や目新しいデザインなどが採用されて、優位性を感じられるというメリットがある。新車で火がついたブームは、数年後に中古車でもブームとなる。そして現在、中古車市場にはSUVが充実している。まさに、SUVというトレンドの真っ只中を味わえる、そのときなのだ。



POINT2 手頃な価格設定
 中古車価格というのは、経過年数である程度決まってくる。当然、古くなった物件は価格も下がってゆく。特に節目となるのが車検のタイミングで、新車登録から3年、5年は乗り換えタイミングとなることから、3年落ち、5年落ちの物件は市場流通量が多くなる。供給量が増えることで、思いきった値付けがされることも多くなるというメカニズムだ。また、5年落ちならモデルチェンジしている可能性もあり、その場合はさらに相場の下落が進むことになる。



POINT3 適度な走行距離
 一般的に中古車物件の走行距離が多いか少ないかを判断する目安として、「年間1万km」というのが基準にされることが多い。これより多ければ走行距離が多いと捉えられ、少なければ走行距離が少ないとされる。実際はしっかりメンテナンスされていたかどうかも重要となってくるが、ある程度はコンディションがわかる物差しになっている。では、5年落ちならどうか。もちろん少ないほどうれしいが、5万km程度ならまだまだ購入後に長く乗れる距離である。



POINT4 充実の安全装備
「ぶつからないクルマ」としてスバルのアイサイトが名を馳せたのが、2010年代のこと。これ以降、安全運転支援システムの存在は徐々に一般庶民にも浸透し、各メーカーによる開発、進化が一気に進んでいくことになる。メーカーごとに呼び名が変わることもあるが、自動ブレーキ、ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)、車線逸脱警報/維持機能などを中心に、現在ではラグジュアリーモデルだけでなく、軽自動車にまで搭載されるようになり、充実のときを迎えている。


だから… 5年落ちくらいのSUVがターゲットに!



選びたくなる魅力はここにある!
SUVの魅力5選
マツダ CX-5(現行型)
スタイリッシュな外観と日常での扱いやすさのどちらも求めるニーズに応えるミドルサイズSUV。ディーゼルエンジン搭載車なら燃費性能が優秀で、経済面でもメリットが得られる。
新車価格 267万8500~407万5500円 中古車中心相場 210万~270万円

日産 セレナ(現行型)
ミニバンに必須の能力を高レベルで維持するうえに、e-POWERやプロパイロットといった独自の機能も備わる。売れ筋車種とあって中古車の流通台数が多く、ニーズに応じた選択が可能。
新車価格 358万2700~391万1600円 中古車中心相場 190万~290万円


他ジャンルにない能力で移動の可能性を広げる

 スライドドアを備えて乗り降りがしやすく、3列シートで多人数乗車もできる。そんな特徴を持つミニバンが、ファミリー層のクルマ選びにおける最適解であることは間違いない。しかし、実用性に秀でたクルマを求める場合、スペース効率を追求した背の高い、どれも似通って見える長方形型スタイルのミニバンよりも、悪路走行を想定した力強さが漲るSUVのほうが、「カッコよさでクルマを選んだ」という満足感は味わえる。しかも車種ごとに備えられた独創性が、オーナーのこだわりを主張するのにも最適だ。
 もちろん、いざというときにラフロードを走れるのも、ミニバンをはじめ他ジャンルでは太刀打ちできない魅力のひとつ。行動範囲が広がる。そんな可能性も人気の理由といえる。



1.視界が高くて見晴らしがいい
 SUVは全高、および着座位置が高く設定されているため、ドライバーが座ったときの目線が高くなる。一般的にセダンやコンパクトカーといったクルマの目線が1.2m程度となるが、近年のシティSUVの場合は1.6m程度にまで高まり、着座位置が高めのミニバンをも凌駕する。ランドクルーザーなどのクロカン系ならさらに高くなり、前走車のさらに前を走るクルマの様子も把握しやすくなる。見晴らしのよさは、ドライバーに安心感をもたらすだけでなく、同乗者は周囲の風景を堪能できるなど、ドライブをさらに快適で楽しいものにしてくれる。



2.最低地上高が高くて悪路も走りやすい
「最低地上高」は、車体の最も低い部分と水平な路面との垂直距離を指す数値のことだ。たとえばCX-5の地上高は210mmとなるが、ミニバンやセダンなど他の乗用車がおおむね140mm程度であることを鑑みると、十分に余裕を持たせていることがわかる。地上高に余裕があれば、荒れた路面や雪道などの悪路を躊躇せずに走ることができる。また、フェンダーのクリアランスが大きくできるので、大径タイヤが装着できて迫力のあるスタイルに仕上げられるというメリットももたらす。重心は高くなるが、近年のモデルは安定性に秀でた車種が多い。



3.耐久性が優れていて頑丈にできている
 SUVはミニバンなど他のジャンルのモデルと違い、ボディを構成するシャシーやアッパーボディの高剛性化、耐久性の強化が図られていることが多い。その理由は、悪路走破能力が求められるためだ。車体は補強し過ぎると車重がかさんで、走りに悪影響を及ぼすことになるが、技術の進化によって薄くても高強度な素材を配置し、場所によってはアルミを用いることで堅牢性を維持しながら軽量化が図られている。ラダーフレームを採用したクロカンSUVはもとより、乗用車の骨格をベースにしたクロスオーバーSUVも、耐久性に優れたタフなボディとなっている。



4.荷室スペースが広く荷物がたくさん積める
“SUV=スポーツ多目的車”とあって、使い勝手のよさも所有する満足感が得られる要素だ。特に荷室は、ボディ形状を活かして十分な広さが確保され、日常の買い物はもちろん、ゴルフバッグやキャンプ道具などの荷物が積めるからレジャーユースにも適している。車種によっては荷室性能に特化したステーションワゴンや2列目&3列目シートを収納したミニバンに匹敵するものもある。また、エクストレイルのように荷室の床に濡れた物を気兼ねなく積めるよう加工が施されていたり、床下にも収納スペースを備えた車種も選べる。



5.車種ラインアップが豊富で好みのデザインが見つかる
 SUVの現在の売れ筋はシティ系(クロスオーバーとも呼ばれる)モデルで、ボディは乗用車と同じくモノコック構造。市街地走行に重きをおいた特性が見られる。もうひとつは悪路走行に特化したクロスカントリー系モデルで、頑強なラダーフレームボディに、本格的な4WDシステムが採用されていることが多い。両タイプ併せて、中古車市場には豊富な車種が流通しているが、近年はミニバンなど他ジャンルと比べて多くなっている。それぞれに個性があり、機能や装備なども含め、自分のカーライフに合った車種を選択することができる。



あなたはどうしてSUVを選んだの?
2022年、SUVがスタンダードな存在となったこの時代。豊富なカテゴリーのなかからSUVを選んだ人たちには、それぞれの事情があった。各年代のSUVオーナーが語った、それぞれの愛車を選んだ理由を参考に、SUVの購入を考えてみてはいかがだろうか。


50代
子どもも手離れしたので夫婦で旅行へ行きたい
 子どもたちも親と一緒に出かけるようなことがなくなり、次は夫婦2人でどんなクルマに乗ろうかと話していました。そこで意見が一致したのが、若い頃に流行っていた「ヨンク」に乗ろうということでした。冬になったら2人でスキー旅行へ出かけたいと思ったんです。
 実際にSUVを購入して雪山へ出かけましたが、以前乗っていたワゴンと比べて、圧雪路でも凍結路でも安定して走れました。機能とかメカニズムは詳しくないのですが(笑)、なんだか4WD性能が高そうなSUVを選んでよかったです。
 それと年をとったせいか、ブレーキが遅れたり、車線を少しはみ出してしまったりして、運転中に不安を覚えることがたまにあるんですよ。その点、安全運転支援機能付きのモデルを選んだので安心です。クルーズコントロールも、最新のものは前のクルマの速度に合わせて走ってくれるので、疲れが半減されますね。



40代
休日はキャンプへ行き家族で思い出作り
 子どもたちがまだ親と一緒に出かけてくれる年代なので(笑)、今のうちにたくさん思い出を作ろうと思ってSUVに乗り換えました。アウトドアやキャンプなど、マルチに大活躍しています。
 なにより、SUVは荷物がたくさん積めて便利ですね。荷室の高さがそれなりにあるので、テントやキャンプ道具などカサがあるものも余裕で収納できますし、荷物をたくさん収納したまま家族4人が快適に乗っていられるのもよかったです。前に乗っていたミニバンでは、いちいち3列シートを折りたたむのが面倒だったんですよ。
 あと購入前とイメージが違って驚いたんですが、高速道路を走行中はかなり車体が安定していると思いました。それまでのSUVのイメージというと悪路は走れるけど、舗装路では乗り心地が悪いものだと思っていたんですが、最近のSUVはそんなことなかったですね。



30代
自分は休日のみ運転して妻が子どもの送り迎え
 結婚して子どもが幼稚園へ行くようになりSUVを購入しました。クルマがあれば便利だとわかっていても、購入に踏み切れずにいましたが、妻がママ友たちと子どもを連れて出かけるようになったのが一番の理由です。
 どうしてSUVを選んだかといえば、目線が高くて運転しやすいと聞いていたからです。実際、平日はほとんど妻が運転していますが、実家のセダンと比べて周囲が見渡しやすくて感覚がつかみやすいと言っています。私も休日になると運転を担当しますが、周囲の風景がよく見えると気分的にも開放感があるので、長距離でも苦じゃないですね。
 それと最近のSUVにはハイブリッドもラインアップされていたので、迷わずハイブリッドモデルを選びました。ガソリンスタンドへ行く機会も月に1回くらいなので面倒くさくなくていいですし、幼児がいると何かとお金がかかるのでありがたいですね。



20代
スタイリッシュなシティSUVでデートへ
 学生時代からデートといえば電車でしたが、就職してついに念願の愛車を購入できました。もちろんあまり高いクルマは買えませんでしたが、SUVは車種も豊富だし、僕のような貧乏な若者でも買える価格帯のモデルがたくさんあったのでよかったです。
 クルマの運転経験がそれほど多いわけではないですが、コンパクトSUVというのは、運転技術が未熟な僕でも扱いやすく、狭い道でもへっちゃらですね。それほど速く走りたいとも思っていませんし、最近のSUVは燃費もよくて気に入ってます。
 それとなにより都会の街並みによく似合うスタイリングもお気に入りです。カクカクしてるとなんだか昭和っぽいじゃないですか(笑)。個人的にはヘッドライトが細くてシャープなデザインが好きなので、低価格でも現代的なシティSUVが選べてよかったなと思いました。



安全装備で考える
“最旬SUV”最新事情
新車はもとより中古車市場においてもSUVの人気は高い。なかでも登場が15年以降の車種は、ほどよい相場で流通しているうえに、安全運転支援機能や装備内容が充実していて買い得感が高い。まさに〝最旬〟! 最も旬なモデルをピックアップした。


運転支援機能があれば移動がもっと楽しくなる
 人気のSUVのなかでも、特に売れ筋となっているのは、街中で映えるスタイルやタウンユースを念頭においた走行性能を特徴とするクロスオーバーモデルだ。これらはサイズ、排気量、個性が多様で、ユーザーは各自のニーズに合わせて好みのクルマがチョイスできる。しかし、車種数が多すぎて選択は悩みどころ。そこで、悪路走破性や実用性に加え、「移動を快適・安全に行える」という点に着目してみてはいかがだろう。
 移動をサポートする機能として、昨今注目されているのが、安全運転支援システムだ。もちろん安全運転支援システム付きだからといって過信は禁物だが、人為的ミス発生の防止や情報を補完して、運転負荷の軽減に大きな効果をもたらし、移動をもっと楽しいものにしてくれる。
 こうした機能を備えた物件は過去5年くらいの年式のものとなるが、そのぶん安全運転支援システムも最新のものが採用されているから、得られるメリットは大きい。



注目モデル01
トヨタ C-HR(現行型)販売年月 2016年12月~

シティSUVの真髄を徹底して追求
 オフロードよりも舗装路を走るための能力が追求され、SUVにありがちな重心の高さを感じさせず俊敏な運転感覚が味わえる。1.2ℓターボも選べるが、中古車市場での流通台数が多く購入しやすいのはハイブリッド仕様だ。



注目モデル02
マツダ CX-5(現行型)販売年月 2017年2月~

独自技術で走る歓びが堪能できる
 ドライバーが楽しいと感じる走りと同乗者の快適性を両立。主力のディーゼルエンジンは、実用回転域の駆動力が高く、燃費と走りのバランスがいい。マツダでは上級車種とあって相場が手頃な初期型でも装備は充実している。



注目モデル03
マツダ CX-3(現行型)販売年月 2015年2月~

街乗りに最適なコンパクトSUV
 全長4275mmのコンパクトなボディと車重の軽さが相まって、キビキビとした操縦性を実現。買い得なのは初期型だが、1.8ℓディーゼルエンジンを搭載し、安全装備のさらなる充実が図られた2018年以降の車種もねらい目だ。



注目モデル04
日産 エクストレイル(先代型)販売年月 2013年12月~2022年7月

レジャーシーンで重宝する機能が充実
 衣服が濡れたまま乗車したり、汚れた荷物も気兼ねなく積み込めるよう、シートや荷室に防水加工が施されている。アウトドアを趣味にしている人には特に推奨できる。新型が登場したことで先代型は買いやすくなる見込み。



注目モデル05
スバル レガシィ アウトバック(先代型)販売年月 2014年10月~2021年3月

ワゴンにSUVのメリットをプラス
 ワゴンベースのクロスオーバーSUVだが、スバル独自の4WDシステムを採用し、地上高がしっかりと確保されているので悪路も躊躇せずに走れる。5年落ちの車両でもアイサイトをはじめとした安全装備に満足できる。



注目モデル06
ホンダ ヴェゼル(先代型)販売年月 2013年12月~2021年4月

乗用車感覚で運転できるカジュアルSUV
 フィットをベースに地上高を上げ、クーペのような流麗なルーフラインを採用したコンパクトSUV。リアルタイムAWDやハイブリッド仕様の設定によってアクティブに使える。モデルサイクルが長いので、予算に応じて選びやすい。



数年落ちSUVの実力は?
トヨタ C-HR(現行型)
今回のテスト車両はコンパクトSUVのC-HR。年式は2019年式で走行距離は7万km超。グレードは1.8ℓエンジンベースのハイブリッド仕様だ。
新車価格 239万2000~315万5000円 中古車中心相場 170万~260万円



2019年式トヨタC–HRを試乗体験!
数年落ちのSUVの中古車が、今どれだけ最旬なのか紹介してきたところで、ここでは実際に中古物件を試乗して、その走りの実力を試してみた。はたしてどんな安全運転支援機能が装備されていて、それらは使うに値するものだったのか?


走行多めの数年落ちだが安全装備に不安はあるか?
 今や国産新車では当たり前の装備となった安全運転支援装置だが、5年以上前のモデルではまだ普及が十分ではなかった。となると、その機能性や使用感に不安が……あるものか否か、今回は3年落ちとなる19年式のトヨタ C—HRを試乗して、その実力をチェックすることにした。
 まず車両の状態だが、19年6月に登録された3年落ちの車両ということで、C—HRは同年の10月にマイナーチェンジされていることから、モデルとしては前期型にあたる。
 安全装備は、駐車時などに周囲の障害物を検知するインテリジェントクリアランスソナーなどが採用されていないが、衝突回避支援パッケージ「トヨタセーフティセンスP」は全車標準装備(初期型となる16年式も同様)。単眼カメラとミリ波レーダーを組み合わせて周囲の状況を認識し、プリクラッシュセーフティシステムを筆頭に、レーダークルーズコントロール、レーンディパーチャーアラート、オートマチックハイビームといった多くの機能が搭載されている。自動ブレーキは歩行者検知機能も付く。
 車両コンディションについては、走行が7万kmオーバーの過走行車であったため、外観や内装にはそれなりにキズや凹みが見られた。ただし、しっかりとしたメンテナンスが施されていたようで、走行に関してなにも支障はない状態だった。
 詳細は右下に譲るが、結果的には安全装備の機能に不満はなし。むしろ3年落ちのモデルでも(5年落ちでも装備は同等)、これだけ装備が充実していたことに驚かされた。
 やはりマイチェン前モデルということで、車内の通信環境を快適にするコネクティッドカーとしての機能はなかったものの、走るうえで最も重要な部分である安全装備に関しては、最新モデルとそれほど遜色ない。これなら安心して購入できる。



全車速追従機能付きACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)はどうか?
 ACCは安全装備のキモだが、C-HRでの使い勝手はかなりいい。操作はステアリング右下奥に付けられたレバーで行うことになるが、位置的に普段の運転を邪魔することもない。操作方法も慣れてさえしまえば簡単なもので、オーナーなら誰もが高速走行中にその快適性を味わえる。ACC走行中に割り込まれた際のブレーキも、前方車停止時のブレーキもすごく自然なもので、違和感は感じなかった。指定速度までの加速は若干遅かったが、機能的には問題なし。



レーンディパーチャーアラートはどうか?
 これは車線逸脱警告機能のことで、道路の白線(や黄線)をカメラが認識し、車線を逸脱しそうになるとブザーとディスプレイ表示で警告するというもの。C-HRでは車線逸脱を回避しようとステアリング操作を自動制御してくれる「ステアリング制御」も付く。実際に試すと、ステアリングの制御力は弱く、制御もすぐ解除されてしまうが、警告に関しては問題なく機能していた。操舵まで完全制御するモデルは新車でも少ないので、これで満足の出来だろう。



オートマチックハイビームはどうか?
 ハイビームでの走行中、対向車のヘッドランプなどをカメラが認識して、自動でロービームに切り替える機能が「オートマチックハイビーム」。比較的、高級モデルに搭載されがちだったこの機能を「トヨタセーフティセンスP」も採用している。対向車がいない場面は少なかったが、実際に使用してみると、見事に切り替えられて手動操作の手間が軽減された。ハイビームのまま走っている人は多くないが、夜間に視界を確保するためには便利な装備だと感じられた。



追従走行時の車間距離はどうか?
 トヨタセーフティセンスPでは、単眼カメラとミリ波レーダーの組み合わせで、各機能が働くようになっている。当然、カメラとレーダーが向けられた前方への対応は万全なはずだが、ACCを使った際の車間距離に関してもしっかり安全な距離が確保されるようになっている。この距離は何段階かに区切られているが、最も近い距離を選んでいて前方車がブレーキを踏んだ場合も、しっかり自動ブレーキが(乗っていて怖くない効きの強さで)機能していた。



総括
時代とともに変遷した家族のために選ぶクルマ
 かつて「ヨンク」、「クロカン」などと呼ばれ、カテゴリー名さえはっきり認知されていなかったSUVが、今ではトレンドのど真ん中。97年の初代ハリアーの登場は国内はもちろん北米でも市場に衝撃を与え、今や世界中のメーカーがシティSUVを販売している。あれから約25年が経過し、新車市場はもとより中古車市場もSUVのラインアップが充実した。かつて家族のためにミニバンを選んでいたユーザーたちも、こぞってSUVへ乗り換えている。市場の中心的存在になったことで、先進性を含めた技術力にはメーカーの本気度も感じられる。最旬SUVに乗って、クルマの醍醐味を味わってほしい!

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