初代コルサの発売から40年を記念
英国オペルのヴォグゾールがラインナップする、小さなバッテリーEV(BEV)のコルサ-e。今回試乗したのは新しいアニバーサリーエディションで、レッドのボディ塗装にタータンチェックの内装でコーディネートされている。1000台の英国限定だという。
【画像】限定仕様 ヴォグゾール(オペル)・コルサ-e 欧州で競合するコンパクトBEVと比較 全104枚
ただし、コルサ-eを記念したアニバーサリーではない。コルサ自体の発売から40年を祝っている。このBEV版は2020年に販売がスタートしている。
とはいえ、2022年仕様として改良も受けた。BEVの技術開発は早く、若干だが航続距離が伸ばされている。
ちなみに、英国のヴォグゾールがコルサというモデル名でコンパクト・ハッチバックを売り出したのは1993年になってから。その時の経営陣が、「より粗悪な」を意味する英語のcoarser(コーサー)と発音が似ていることを心配し、独自のモデル名が与えられていた。
ドイツでコルサを名乗ったハッチバックは1982年に発売されたが、英国ではノヴァと呼ばれていた。名前は違えど、このモデルの登場から40年を迎えたことは事実。6代目の最新版は販売好調で、2022年は英国のベストセラーに加わっている。
BEV版もその1つに含まれるから、お祝いしたい気分もよく分かる。
レットとブラック、チェック柄でコーディネート
記念仕様のコーディネートの元ネタとなったのも、初代コルサのノヴァ。レコード・レッドと呼ばれる塗装は、ノヴァの人気色だったカーマイン・レッドに影響を受けている。タータンチェックの内装も、当時の装備の1つだった。
赤いボディにチェック柄のシートと聞くと、フォルクスワーゲン・ゴルフ GTIを思い浮かべる読者もいらっしゃるだろう。とはいえ、コルサ-eとしての仕上がりも悪くない。
ベースとなっているのはミドルグレードのSEで、装備は充実している。見た目を引き締めるブラックのアルミホイールは17インチで、フロントグリルやボディトリムもブラックで統一されている。
ペダルはアルミカバーで覆われ、ダッシュボードにはシリアルナンバーが記されたプレートがあしらわれる。バックカメラとシートヒーターも装備している。専用ノベルティも面白い。タータンチェック柄の限定靴下が付いてくるという。
果たして、アニバーサリーエディションの仕上がりはライトなホットハッチ風だ。
価格はベースのコルサ-e SEより700ポンド(約12万円)高い3万1000ポンド(約511万円)となった。トップグレードのコルサ-eより安いとはいえ、免許取り立てのドライバーが乗るクルマとしては少々お高い。その点では、初代のノヴァとは異なる。
航続距離357kmへ向上 活発な走り
2022年仕様のコルサ-eは、パワートレインがアップデートされた。といっても、50kWhの駆動用バッテリーと、136psの駆動用モーターという構成は変わらない。
モーターのギア比が変更され、走行時の回転数が抑えられている。またヒートポンプ式のエアコンも採用し、エネルギー効率を向上させている。
その結果、航続距離は336kmから357kmへ伸びている。今回の試乗では、320kmくらいは現実的に走れることを確かめられた。BEVの航続距離は、少しでも長い方が良いことは間違いない。
ギア比がロングになっても、鋭い加速力や活発な走りに変化はない様子。以前のホットハッチ、コルサVXRのようなアグレッシブさは持ち合わせていないし、一層運転へのめり込める同クラスのBEVもあるとはいえ、コルサ-eの運転は楽しい。
センターコンソール部分のシフトセレクターは、新しいデザインに変更された。直感的に操作できて好印象だった。
リアシート側の空間と荷室が、ライバルより若干狭いことも変わりはない。セカンドカーとしてBEVのハッチバックを探している人には大きな問題にならないかもしれないが、ファミリーカーとして乗る人は重視する部分だろう。
キア・ニロ EVなど、お手頃な価格設定でひと回り大きなBEVも英国市場には存在する。しっかり比較して選びたいところだ。
BEV版も魅力的なハッチバック
ヴォグゾール・コルサ-eのスタイリングやドライビング体験には、好感を抱く人が多いはず。2022年版のアップデートで、航続距離もわずかに増えている。コーディネートが気に入ったのなら、アニバーサリーエディションを選ぶのも悪くない。
誕生から40年を迎えたコルサは、今でも人気車種の1つ。世の中がBEVへシフトしても、魅力的なハッチバックのままだといえるだろう。
ヴォグゾール(オペル)・コルサ-e アニバーサリーエディション(英国仕様)のスペック
英国価格:3万1000ポンド(約511万円)
全長:4060mm
全幅:1765mm
全高:1435mm
最高速度:149km/h
0-100km/h加速:7.6秒
航続距離:357km
電費:−
CO2排出量:−
車両重量:1455kg
パワートレイン:永久磁石同期モーター
バッテリー:50.0kWh
急速充電能力:100kW
最高出力:136ps
最大トルク:26.4kg-m
ギアボックス:−
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みんなのコメント
好んで選択する価値は無さそうだけどな。