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大好評新型レヴォーグ…でも発売1年でリコール3回はさすがに多すぎでは…

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大好評新型レヴォーグ…でも発売1年でリコール3回はさすがに多すぎでは…

 2021年11月18日、現行型(2代目)レヴォーグを購入したオーナーの元に、担当ディーラーから連絡がありました。「またリコールが通達されましたので、大変恐縮ですが近日中に車両を預からせていただきたく…」。

 ま、またですか…。昨年(2020年)11月に発売された2代目レヴォーグ、新開発の「アイサイトX」を引っ提げて登場し、自動車ジャーナリストや専門メディアの多くが絶賛(当編集部も社用車として購入し、本記事担当者も購入!)したものの、発売以来これで3回目のリコールとなります。1年間で3回目。あまりに多すぎないですかね…。

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文/ベストカーWeb編集部
写真/スバル、ベストカー編集部

[gallink]

■「アイサイト」が使えないまま改修の見通しが立っていない

 自動車は人の命を乗せて走るものであり、販売後でも不具合が見つかった場合はメーカーの責任において無償で修理する制度が設けられています。

 重大な不具合から順に「リコール>改善対策>サービスキャンペーン」となっており、新型車をディーラーで購入したことがあるオーナーの皆さまは、一度は体験したことがあるのではないでしょうか(だいたいの場合、購入したディーラーから電話があったり自宅にDMが届いて、販売店へ入庫して無償で改善のための対策修理を実施する)。

 そして、画期的な新型車の場合、発売後にリコールや改善対策が実施されるケースは、それほど珍しくはありません。もちろん2代目レヴォーグは画期的な新型車であり、「アイサイトX」は画期的な新技術です。発売後にリコールや改善対策やサービスキャンペーンが実施されることもあるでしょう。

 ただ2020年11月の発売から1年間で、リコール3回、改善対策2回、サービスキャンペーン3回(計8回)というのは、さすがに多すぎではないでしょうか…。直接不具合が発生する車両に当たっていなくても(つまり実際に不具合が発生していなくても)、購入者は毎回ディーラーまでクルマを持っていき、対策修理のためにクルマを預け、改修を待つ時間がかかるわけです。

1年間で3回目のリコールが発表された2代目レヴォーグ。いいクルマなんですが…頼みますよ…

 しかもいま現在発生しているサービスキャンペーン(2021年11月18日発布)のひとつは「アイサイトX」にまつわる不具合で、改善のためにはステアリング交換が必要であり、改修されるまで「アイサイトX」が使用できなくなる不具合です。この不具合改修のための部品(対策済みのステアリング)が不足しており、各ディーラーには入荷の見込みが立っていません。つまり対象車で不具合が出ていない場合でもいつ不具合が出るかわからず、また不具合が出た車両は、それがいつ直るかわからない状況が続いています(具体的には、各車のインパネに「エマージェンシー」が出っぱなし)。

■追加モデルと年次改良仕様発売もいいけれど…

 編集部の社用車および本企画担当者の愛車に不具合症状が出始めたのは2021年11月に入ってからであり(それまで「アイサイトX」を含めて大変快適に使用しておりました。レヴォーグ、本当にいいクルマです。不具合多発さえしなければもっと好きになれるのに…)、この不具合と改修要請(サービスキャンペーン)がユーザーに告知されてから約10日間、現行型レヴォーグ(2020年11月2日 ~ 2021年9月6日に製造された26,612台)の何割かは、「アイサイトX」が使えないまま改修後のステアリング交換が届くのを待っている状態です。

 繰り返しになりますが、いまも、そしてこの先改修を受けるまで、対象車のインパネには警告マークが出続けており、「アイサイトX」は使用できません。これ、ACC(定速走行・車間距離制御装置)やレーンキープ機能が使えないのは仕方ないとして、「もしもの時」に衝突軽減ブレーキはちゃんと機能するのでしょうか…(恐ろしくてもちろん試せていない)。

不具合が出ているインパネ画面。この警告がずっと出続ける。正直いってつらいです…

 多くのスバルファンが知っているとおり、スバルは新型車発売後も毎年改良を重ねるパターンが多く、初年度型は「A型」と呼ばれ、2年目の改良車を「B型」、以降「C型」、「D型」と進化してゆきます。大なり小なり新型車はそういうものだし、特に「スバルのA型」を購入するのであれば、(パソコンやスマホのように)「来年以降どんどん進化して、もっとよい(便利で壊れない)クルマが発売されるんだろう」という前提を受け入れる必要があることもわかっています。

 現に現行型レヴォーグは発売後1年が経過した2021年11月に(それまでの1.8Lターボ仕様に加えて)2.4Lターボ仕様を追加し、既存モデルも年次改良を実施しました。

 自動車専門メディアとして(人気車の進化なので)その改良はおおいに歓迎したいところなのですが、とはいえ1ユーザーとして「改良もいいけど、もっと他にやることがあるのでは…」とも思います。

 新規顧客を獲得するのも大切であり、そのために新型開発に注力するのもいいのですが、すでに買っている既納ユーザーを大切にすることも重要なはずで、あの…その…、いまレヴォーグのスバル公式サイトを見ると、大きく「グッドデザイン賞2021受賞」とか「JNCAP最高評価」と表示されていますが、対策済みステアリングはいつ全国のディーラーに届くんですか…と。

 繰り返しになりますが、現行型レヴォーグ、すごくいいクルマです。「アイサイトX」は一度使うとクセになるほど便利だし、走行性能も使い勝手も大変満足しております。この先、何年も乗り続けるでしょう。だからこそ、こうした不具合には手早く対策していただきたいし、もうちょっとこう…不具合対策をとってから発売したほうがよいのではないでしょうか…。

[gallink]

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