日本に上陸したヒョンデの最新BEV(バッテリー式電気自動車)である「アイオニック5」に小川フミオが試乗した。
世界中で大人気
電気自動車に食指が動いているなら、有力候補になりそうな1台として勧めたいのがアイオニック5だ。韓国の大企業、ヒョンデ(現代自動車)が満を持して放ったピュアEVである。
ヒョンデのピュアEV専用ブランドとして開発された「アイオニック」。その第1弾たる「5」は、すこし前に、韓国はもとより欧米で先行発売されていて、たとえばドイツでは大きなバックオーダーを抱えているとか。じっさいに、ドライブ・フィールはかなりよい。
日本法人であるヒョンデ・モーターカンパニーが、2022年2月8日に日本市場への投入を発表し、5月から受注開始されるアイオニック5。スタイリッシュなハッチバックスタイルと、パワフルなモーター、快適な室内空間……と、みるべきところが多い。
受注に先だって、ジャーナリストを対象に開催された試乗会。小田原と箱根のあいだを好きに走ってほしい、と「サイバーグレーメタリック」なる車体色の「アイオニック5ラウンジ」をあずけられた。
アイオニック5は、ふたつのドライブトレインが用意されている。リアモーター1基で後輪を駆動する仕様と、フロントにもう1基モーターを搭載して、コーナリングや滑りやすい路面などいざというときは前輪を駆動するオンデマンド型4WDだ。
今回の「ラウンジ」は、シングルモーターの後輪駆動モデル。72.6kWhのバッテリーを搭載し、160kWの最高出力と350Nmの最大トルクを発生。ボディは全長4635mmと、東京など市街地で扱いやすいサイズだ。
走りが楽しい!
走りだしからパワフルで、加速はめざましい。ピュアEVの面目躍如だ。世界的に評価が高いヒョンデのプロダクトとして、私が期待していたとおりの出来映えである。
重心高は低く抑えられているようで、コーナリングは、気持ちよい、操舵感がやや重めの、小径でかつ太巻きグリップのステアリング・ホイールを操作して、箱根の山道を走ったところ、ボディの重量も感じさせず、コーナーがきつくても、すっとノーズを内側に向けていく。
アクセル・ペダルへの反応もするどい。コーナーの入口などでは、手で回生ブレーキの強さが変えられるパドルを操作することで、わざわざブレーキペダルに踏み換えるまでもなく、すっとカーブに飛び込んでいって、速い速度で脱出できてしまう。ひとことでいうと、楽しい!
足まわりの設定もすぐれていて、ロールはあまりしないいっぽう、高速でも市街地でも、路面の凹凸をよく吸収する。フワフワとせず、フラットな姿勢を保つ。
高速走行が多いドイツでもウケるというのがよくわかる。
未来感溢れるインテリア
インテリアでは、12.3インチの大型液晶モニターを2枚つなげたモニターが目を引く。ダッシュボードの造型は、水平基調のクリーンでシンプルな仕上げ。足元が広かったり、各部の素材の触感がよかったり、ドア内側のアームレストが使いやすかったり、それに素材と色の組合せが落ち着くものだったり、と、じつはかなり凝っている。
ふたつ並んだ丸型メーターのうち、右にウィンカーを出すと右側メーター部分が右側の死角を移すカメラの映像に変わる。左だと左のメーターがそのときだけ左側のモニターに。これはたいへん便利だ。“ユーザー目線”という点で、デジタル技術の教科書のようである。
今回の「ラウンジ」というグレードは、ドライバーだけでなく車内にいる全員が移動を楽しめるような装備をもっている。
大きくリクライニングし、オットマンまで出てくるフロントシート、電動で前後にスライドし、足元スペースを大きくとれるリアシート、ナチュラルな音を聴かせてくれるBOSEの8スピーカー「プレミアムサウンドシステム」、それに64色の車内アンビエントライトや、電器製品が使えるAC電源といったぐあい。
静粛性は高く、電気自動車にありがちな「キーン」という甲高いトランジスタの共鳴音もほぼ聞こえてこない。ロードノイズも、風切り音も気にならず、レベルが高い仕上がり。なので、ラウンジというコンセプトには説得力がある。
ボディは約4.6mと、そう大きくないものの、ホイールベースはエンジンをもたないパッケージの強みを活かして3m! リムジン級の長さだ。それがインテリアの広々感を生んでいる。
ライバルはテスラか
「競合が多い日本市場に参入するためにZEV(ゼロエミッションビークル=排ガスゼロ車)を選びました」
ヒョンデ・モーターカンパニーでマネージングディレクターを務める加藤成昭氏は、戦略について語ってくれた。
三角形のモチーフがボディ各所に使われていて、ふくらみとエッジとがうまく合わさって、それがスタイリング上の個性となっている。私は“韓国”と“電気”というと、サムスンやLGという国際的に評価の高いブランドを連想する。ヒョンデもまた、電気の分野で、突き抜けた感がある。
日本市場で成功をおさめている米国・テスラのセダン、「モデル3」と(車型はちがうけれど)真っ向から対決できる出来ばえだ。デザインコンセプトが、上記のように、やや異なるで、自分のライフスタイルに合わせて選ぶ楽しみが出来た。
価格は、58kWhのバッテリー搭載のベースモデルが479万円、72.6kWhの「ヴォヤージュ」が519万円、快適装備がもっとも豊富な今回のラウンジが549万円。それに2モーターの「ラウンジAWD」が589万円。クリーンエネルギー自動車補助金と、環境対応車普及促進税制の対象なので、税金が軽減され、かつ、じっさいの購入金額が低くなる場合がある。
文・小川フミオ 写真・田村翔
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みんなのコメント
案の定というかGQや小川フミオ、韓国チュンダイも絶賛アゲアゲモードで太鼓持ち始めてるな。
全共闘世代の残党、贅沢消費万歳でスカしつつも左翼・プロ市民気質という気持ち悪い媒体だから仕方ない。
ネックの全幅を敢えて書いてない事でこの記事がどういうスタンスなのかが分かる