ホンダシャトルが7年のモデルライフを終えてひっそりと2022年8月に生産終了した。たしかにセールス的にはあまりパッとしなかったものの、希少な5ナンバーステーションワゴンとしてその存在価値は大きかった。
あまり大きく目立って評価をされないクルマではあったが「シャトルって名車だったよね」と数年後に気づかれるパターンのクルマだろう。今回は販売店の反響などを含めてご紹介したい。
もう買えないのか!? ホンダシャトルついに生産終了!! 5ナンバーツーリングワゴンはもう登場しないのか
文:ベストカーWeb編集部/写真:ホンダ、ベストカー編集部
■シャトル陥落で残るはカローラフィールダーだけに
2015年のシャトル登場時のワンカット。カローラフィールダーとの二人三脚で5ナンバーツーリングワゴンの立ち位置を守った
5ナンバーのステーションワゴン市場はもはや絶滅寸前といった状況。国産ステーションワゴンの代名詞ともいえるスバルレガシィもかつては5ナンバーサイズだったが、現行レヴォーグは全幅1795mmと1800mmの壁は超えなかったものの立派なサイズに成長。
またトヨタカルディナなど輝きを放った5ナンバーワゴンは多くあったものの、現存しているのはカローラフィールダーだけ。カローラフィールダーは2022年にも小改良をするなどもはやトヨタの意地ともいえる努力で現存している車種だ(トヨタの凄さはこういうところだろう)。
そんな5ナンバーワゴンの市場をカローラフィールダーと共に守っていたのがホンダシャトル。2015年登場のフィットベースのワゴンで、ガソリンとハイブリッドをラインナップ。ハイブリッドにはワンモーターのi-DCDを搭載し、カタログ燃費は34km/Lという強烈な数字だった。
価格も圧巻でFF車のベースグレードの価格はハイブリッド215万8200円、ガソリンが180万8400円で両車ともホンダセンシングが標準装備と大バーゲンプライス。ハイブリッドでもガソリンでも4WDが選べるのも特色だった。
地味ながらもいないと困るシャトルだったが惜しくも2022年8月に生産終了。現在は販売店在庫でのみ購入ができるモデルとなっている。
■販売実績の陰りとステーションワゴンの衰退
ホンダもソファを積み込むカタログカットなどツーリングワゴンならではの積載性をアピールしていたのだが……
シャトルの販売実績は2022年7月で1555台、2022年累計は9305台。前年同月比で130%以上の伸び率となっているが、これは生産終了前の駆け込み需要があったと考えるのが自然だろう。
シャトルのデビューからのベストカー編集部調べの販売台数を振り返っていこう。2015年3万7359台、2016年4万2464台(←キャリアハイ)、2017年2万8112台、2018年2万8789台、2019年3万855台、2020年1万6700台、2021年累計1万3636台と右肩下がりに減っている。
2019年にマイナーチェンジを受けてデザインも小変更され復活の兆しはあったものの、そのテコ入れむなしく翌2020年にかけて販売台数はシュリンクしていく結果となってしまった。これはホンダにとっても想定外だったはずだ。
シャトルの販売台数減の要因としてはコンパクトミニバンの台頭に尽きるだろう。特にシャトルの登場間もない2016年に登場した現行の2代目フリードは初代より完成度を高め、3列シートはもちろんキャプテンシート仕様を用意するなどその使い勝手は抜きんでたものがあった。
そうなると「3列目の安心感」をとるユーザーも多く、特別なビジネスユースでもなければシャトルを選ぶ需要はそこまで高くない。必然として販売台数も減っていったのだ。
■「シャトルがラインナップにあるだけで頼もしかった」
マイナーチェンジでデザインを小変更。より精悍な顔つきになったのだがすでに時代はコンパクトミニバンになっていた
シャトルはもちろん多くの消費者に支持されたモデルではあったが、販売店の営業マンにも頼もしい存在だった。ホンダには広いクルマが欲しいという需要に対して、ミニバンならステップワゴン、ミドルミニバンのフリード、軽自動車ならN-BOXという3つの矢がある。
ではシャトルはどういう層に向いていたのだろうか。首都圏のディーラーマンが語ってくれた。
「例えば自営業の方で仕事にも自家用にもクルマを使いたいというお客さまも多くいらして、その場合はシャトルは派手過ぎず地味すぎず絶妙のモデルでした。あとは中高年のユーザーさんでお子さまも独立された家族構成だと、3列シートのステップワゴンは必要ないけど軽自動車だとちょっとという方が多くいます。
その際にも絶妙な立ち位置でいてくれるのがシャトルだったんですよね。シャトルがあるからセールス面でも他社より強く出れるという部分は大いにありました」。
またマンションの立体駐車場などでは1550mmの全高に収まるか否かで月極料金が異なるケースが多くあり(1550mmを超えるとハイルーフ料金となり高額に)、1700mmをオーバーするフリードを選べない顧客の救世主になっていたという。
地味ながらもとてつもなくいい働きをしたシャトル。販売現場の功労車ではあるが直接の後継車種は特に存在しない。しばらくはフリードがその代替車種として君臨していくだろう。またいつかシャトルの復活を期待したい。
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