■え、ベンツシフトのマツダ車?
もしかして、このシフトセレクターは「ベンツ」と同じ部品では…マツダ車なのにどうして…筆者(工藤貴宏)はマツダのセダン「マツダ6e」のインテリアを見て驚かずにはいられませんでした。
【画像】超カッコイイ! マツダ新型「マツダ6」を画像で見る(77枚)
タイの首都であるバンコク近郊で開催され、2025年3月26日から一般公開となっている「バンコクモーターショー2025」のマツダブース。そこには日本では販売していない、興味深い大きめのセダン(厳密に言えば5ドアハッチバック)が出展されていました。
それがマツダ6e。名前からしてすでに生産を終了したフラッグシップセダン「マツダ6」の後継モデルを連想させます。しかし、マツダ6とは大きく異なるポイントが3つあります。
ひとつは後輪駆動車だということ。マツダ6は歴代モデルすべてが前輪駆動もしくはそれベースの4WDでしたが、マツダ6eはなんと後輪駆動なのです。
しかし、「CX-60」などに使われているラージアーキテクチャーを活用して作られているというわけではありません。
2つめは、このマツダ6eにはエンジンが搭載されていないということ。何を隠そうパワートレインはBEV(バッテリー式電気自動車)で、欧州仕様スペックによる航続距離はバッテリー80kWhのモデルが552km、68.8kWhモデルで479kmとなっています。
3つめは、純粋なマツダのモデルとは言い難い、ということでしょう。マツダ6eは2024年4月の北京モーターショーで発表された中国向け車種「MAZDA EZ-6」をベースに最適化したモデルです。
MAZDA EZ-6はマツダの中国のパートナー企業である長安汽車が展開するブランド「DEEPAL(深藍:ディーパル)」の「L07」をベースに、マツダ流の内外装と走りのレシピを追加したBEV。
EZ-6に対してマツダ6eは「走行性能や機能性などを欧州向けに造り込んだ」とマツダは説明します。
またEZ-6にはPHEV(プラグインハイブリッド)も用意されているとアナウンスされていますが、マツダ6eに関しては現在のところBEVとしか公表されていません。
参考出品として展示されていた車両は左ハンドルなので、欧州仕様と思われます。欧州仕様のボディは全長4921mm×全幅1890mm×全高1491mm。サスペンションはフロントがストラットでリヤはマルチリンク。重量配分は「50:50」だといいます。
バンコクモーターショーのマツダブースでは、そんなマツダ6eに実際に触れることができました。
驚いたのはインテリアの質感の高さで、CX-60のスポーティ上級グレード「Premium Sports」のようなレザーとレガーヌ(バックスキン調素材)を使ったタンカラーのコーディネートが特徴的でありマツダらしさを感じる部分。
シートなど随所に「MAZDA」と刻まれてマツダ車であることを主張しているのも印象的でした。
シフトセレクターはステアリングコラムから生えたタイプで、これもマツダ車としては異例ですが……というわけで、ここで冒頭に繋がります。
そのシフトセレクターが、どう見てもメルセデス・ベンツと同じ部品(旧タイプ)に思えるのです。これは長安汽車がメルセデス・ベンツと技術提携しBEVの開発や量産をおこなっていることと関連があると考えるのが自然でしょう。
マツダ車を買ったらベンツと同じシフトセレクターだったら、多くの人は驚くはず。けれど、これが今の自動車ビジネスの複雑な実情を表している象徴的な例といっていいのかもしれません。
ちなみに欧州で発売されたマツダ6eがなぜタイのモーターショーに展示されたのかというと、実はマツダ6eはタイ市場へも導入される予定だからです。
マツダの現地法人は「2027年までにバッテリーEV2車種、プラグインハイブリッドモデル1車種、ハイブリッドモデル2車種の計5車種を導入する」としたうえで、MAZDA 6eを2025年にタイ市場へ導入することも発表しています。
日本人として気になるのは「日本へ導入されるか?」ですが、現時点ではその可能性は高くなさそうです。
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