実質的創業者 豊田佐吉が創業した豊田自動織機製作所。1933年、その製作所内に設立された「自動車部」がトヨタ自動車の起源だ。
1936年にトヨダAA型乗用車、1955年にトヨペットクラウンを発売。長い歳月を経て2005年に日本でレクサスブランドをスタート(海外では1989年から)。
ランエボ ギャラン パジェロ アウトランダー… その栄光は未だ褪せず!!! 三菱“殿堂入り”20傑
無数のクルマを世に送り続けてきたトヨタ(&レクサス)。「常勝」「死角なし」のイメージが強いが、その礎には決して褪せない「挑戦」の2文字があった。
そんなトヨタおよびレクサス87年の歴史のなかで、「殿堂入り」を果たすべき20台を選ぶならどれか? これが本企画の趣旨だ。
まずは総合ランキング(1位~10位)、ついで総合ランキングの元となった、松田秀士、片岡英明、国沢光宏、岡本幸一郎4人の評論家による総評とランキングとを見ていこう。総合11位~20位については、車名含め画像ギャラリーを御覧いただきたい。
1990年代終わり頃、「クルマが未来になってゆく」というコーポレートコピーがあったが、クルマによって未来を築いてきたトヨタの歴史にふさわしいランキング結果になったのではないだろうか。
【画像ギャラリー】日本人の「走りの楽しみ」と「生活」を見つめた87年!!! 1位から20位の「殿堂入り」トヨタ車をギャラリーでチェック!!!
※本稿は2020年7月のものです。4氏の選んだ10車をF1ポイント方式(1位25点、2位18点、3位15点、4位12点、5位10点、6位8点、7位6点、8位4点、9位2点、10位1点)で採点。同点、同順位車が出た場合は、編集部がそのなかでの順位を決定した。
選出・文:松田秀士、片岡英明、国沢光宏、岡本幸一郎、ベストカー編集部/写真:TOYOTA、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2020年8月26日号
■1位 初代プリウス(1997年)
●クルマの枠を超えた歴史的発明品
1位 初代プリウス(1997年)
有名な「21世紀に間に合いました」のキャッチコピーで登場した世界初の量産型ハイブリッド車。デザインは米国の「CALTY」が担当した。当時としては驚異的な28.0km/L(10・15モード)の燃費性能を発揮し、価格は破格の215万円で、売るほど赤字になると言われた。2000年のマイチェンで大きく進化させ、2003年に2代目に引き継いだ。
■2位 トヨタ2000GT(1967年)
2位 トヨタ2000GT(1967年)
ヤマハとの共同開発で誕生した国産初のスーパーカー。2L DOHCエンジンは150psを発揮した。新車価格は238万円で、現在では約2000万円換算だ。
■3位 初代セルシオ(1989年)
3位 初代セルシオ(1989年)
「源流主義」と呼ばれる開発手法で驚異的な静粛性を実現し、名だたる世界の高級車たちを震撼させた。V8、4Lエンジンは260psを発揮し、速さも備えた。
■4位 MIRAI(2014年)
4位 MIRAI(2014年)
世界初の量産型燃料電池車。まだステーションの数が少ないのはネックだが、水素のフル充填が3分で済むのが実用的。年内には後輪駆動の2代目が登場。
■5位 初代セリカ(1970年)
5位 初代セリカ(1970年)
1970年に日本初のスペシャルティカーとして登場。1600GTは1.6L DOHCで115psを発揮。1971年にはよりスポーティな「GTV」を追加し人気が加速した。
■6位 4代目A80スープラ(1993年)
6位 4代目A80スープラ(1993年)
直6、3LターボとNAを搭載する本格FRスポーツで、2002年に生産中止になるまで進化を続けた。スーパーGTでも大活躍し、今なおファンが多い1台。
■7位 4代目AE86 カローラレビン/スプリンタートレノ(1983年)
7位 4代目AE86 カローラレビン/スプリンタートレノ(1983年)
伝説のAE86は歴代7位。2012年に現行86が復活するまで最後のFRレビントレノとして名を馳せた。4A-G型1.6L DOHCはチューニングで魅力倍増。
■8位 レクサスLFA(2010年)
8位 レクサスLFA(2010年)
2009年に発表、2010年生産開始、500台だけが世に出た幻のスーパースポーツ。V10、4.8L DOHCエンジンは560ps/48.9kgm、ミドシップではなくFR。
■9位 初代ソアラ(1981年)
9位 初代ソアラ(1981年)
日本車のレベルを一気に引き上げた高級パーソナルクーペ。トヨタ2000GT以来となるDOHC(直6、2.8L)エンジンは当時最強の170psを発生した。
■10位 初代カローラ(1966年)
10位 初代カローラ(1966年)
世界のファミリーカーとして君臨し続けたカローラの歴史的初代モデルが10位。直4、1L SOHC、60psエンジンを搭載し、日産サニーと売れゆきを争った。
* * *
■初代プリウスが世界に与えた影響は計り知れない(松田秀士が選ぶ10台)
2位の初代プリウスがこの世に出ていなかったら現在の環境技術はどうなっていただろうか? それほど世界に影響を及ぼした。その意味では6位のMIRAIしかり。5位のIS Fは国産スポーツセダンとして欧州ブランドに挑戦できる唯一のモデル。ボク自身ニュル24時間でクラス表彰をゲットした印象に残るモデル。
8位カローラは高度成長期に一般家庭に浸透し、レビンなどのスポーツモデルが若者の心をつかんだ。9位はなぜかこの世代のクラウンが一番クラウンらしいデザイン。プレミアムな乗り味でもひとつの完成形だと感じるのだ。そして10位iQは素晴らしいコンセプト。残して進化モデルを見たかった。税制整備などを見直すチャンスを与えたはずだった。
1位…トヨタ2000GT
2位…初代プリウス
3位…A80スープラ
4位…2代目ソアラ
5位…レクサスIS F
6位…MIRAI
7位…初代セリカ
8位…3代目カローラ
9位…11代目クラウン
10位…iQ
■世界の自動車史の流れを変えたトヨタ車たち(片岡英明が選ぶ10台)
上位にリストアップしたのは、世界の自動車史の流れを変えたエポックメイキングなトヨタ車だ。ハイブリッド車のプリウスはEVまでのつなぎと思われていた。が、今も主役の座にあり、地球温暖化ストップに大きく貢献している。
また、セルシオは次元の違う快適性を追求し、長い歴史を誇る海外の高級車メーカーに衝撃を与えた。MIRAIは世界初の量産FCVとして記憶にとどめられている。
トヨタ2000GTとレクサスLFAは、日本の技術力が高いことを証明した。クラウンは新しいメカニズムを積極的に採用し、日本の高級車の基礎を作っている。ランクル70は今も愛用者が多い。トヨタ車の耐久信頼性の高さを証明した傑作だ。空冷のパブリカは合理的で、トヨタスポーツ800も生み出した。
1位…初代プリウス
2位…初代セルシオ
3位…レクサスLFA
4位…MIRAI
5位…トヨタ2000GT
6位…初代クラウン
7位…ランクル70
8位…3代目コロナ
9位…初代セリカ
10位…初代パブリカ
■初代プリウスは世界の自動車TOP10にも残したい(国沢光宏が選ぶ10台)
トヨタ/レクサスの場合、車種タイプが多岐にわたるため大いに悩む! 考えていると時間ばっかりかかるため、私の勝手な印象で決めてみました~。
筆頭は世界の自動車史に必ず残る初代プリウスでしょう! このクルマ、世界の自動車TOP10にも残したい。それくらいの大きな一歩でした。同じくMIRAIも100年後には世界のTOP10に入る素晴らしい「発明」だと考えます。初代セルシオはトヨタにとって初めて「性能や品質で世界と対等に戦えるクルマ」だ。
こう書くと「ランクルはどうなのよ!」と思うだろうが、世界レベルに到達したのって80系から。それ以前は東洋のマイナーなクロカンでした。御料車のポジションについちゃ大いに迷ったものの、別格ということで展示していただきたいです。
1位…初代プリウス
2位…MIRAI
3位…初代セルシオ
4位…初代カローラ
5位…初代セリカ
6位…5代目セリカ
7位…ランクル80
8位…トヨタスポーツ800
9位…現行ハイエース
10位…御料車
■トヨタだからこそ出てきたクルマたち(岡本幸一郎が選ぶ10台)
ダントツで車種が多いから選ぶのが大変だった……汗。
結果、2000GTに乗ったことはないけど、これほど神秘的で語り継がれるクルマはないし、その存在の偉大さに敬意を表して、1位としたい。次いでセルシオは、世界の高級車ブランドを震撼させた完成度の高さを、AE86は多くの人を魅了した走りの資質を、ソアラはあの時代にあれほどのスペシャルティな雰囲気を表現できたことを評価して。
LFAは、限定とはいえついに国産でこんなクルマが出てきたのは一大事なので。ランクルは高級SUVとしてレンジローバーをしのぎ世界の頂点に立った功績を称えて。以下、マーケットを席巻したり新たな時代を開拓するなどした、トヨタだからこそ出てきた一時代を築いたクルマを念頭に選んでみた。
1位…トヨタ2000GT
2位…初代セルシオ
3位…AE86レビン/トレノ
4位…初代ソアラ
5位…レクサスLFA
6位…ランクル100
7位…2代目アルファード/初代ヴェルファイア
8位…5代目マークII3兄弟
9位…12代目クラウン
10位…初代ヴィッツ
* * *
■まとめ
初代クラウン、初代カローラ、トヨタ2000GT、初代ソアラなどトヨタと日本を代表する歴代車が揃うなか、1位に輝いたのは1997年登場の初代プリウス。
今や世界の常識となったハイブリッドの先駆車であるとともに、今なお世界をリードするTHS(トヨタハイブリッドシステム)の最初のクルマとして確かに歴史的価値がある。2位以下も幅広いジャンルで名車揃いのラインナップで、さすがにトヨタは世界トップのメーカーであることを実感させる。
一方、レクサスブランドで20台の殿堂入りモデルに選ばれたのはLFAとIS Fのみ。日本ではまだ歴史が浅いこともあるが、高級車専用ブランドだけにユーザー層が限られるのが不利になったか。
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みんなのコメント
まるで古い電車のような回生ブレーキから
普通のブレーキに切り替わるときに
ブレーキの効きの変化で違和感を知ったときは、
燃費はいいけどこれだけはちょっとって思ったけど
確かにそれ以降は改善されたね。