この記事をまとめると
■トラックドライバーに密着する本企画
「ちょんまげ」「月光仮面」「墜落」「ガッチャマン」! 携帯電話もSNSもない時代のトラック乗りが使っていた「無線用語」が謎すぎる!!
■今回は水産加工品を運ぶドライバーの仕事ぶりを紹介
■生鮮食品を運ぶトラックは夜間便であることが多い
積荷の中心は福島の名産物である水産加工品
好きなことを仕事にして稼ぐ。これは多くの人にとって人生の重要な選択だ。乗り物が好きでハンドルで稼ぐ。国内の流通を支えるトラックドライバー達がいるからこそ、日常の生活を過ごせているのだ。今回紹介するのは食卓で身近な食材である水産加工品を運ぶトラックドライバー。プロの仕事ぶりを紹介しよう。
福島県の浜通り地方・いわき市に拠点を構える「小堀商事」。同社を牽引する小堀社長は、中学生の頃からバイト代をはたいて実家のトラックを飾ったという武勇伝をもつデコトラ一筋の剛腕社長だ。創業20年を超え、いまや茨城県高萩市の本社、さらに福島県と宮城県に支店をもち、所有するトラックは50台を超えるデコトラカンパニーへと躍進した。
今回の主人公、三浦昌行さんは同社の最古参ドライバーで、社長の右腕ともいえる存在だ。プロドライバーの流儀を伝える今回の航海は、首都圏の食卓へ水産加工品を届ける370kmの夜間特急便である。
三浦さんは朝10時に福島県いわき市の小堀商事いわき営業所に出社。いわき市内の水産加工場から集荷してきたチルドの焼き魚を、愛車である第三風鈴丸に積み込んだ。一旦荷物が途切れたところで、ホイールやサイドバンパーなど足まわりを重点的に洗車したり、運行前点検を済ませていた。
15時頃に作業を再開。メインの積荷は福島の名産物である水産加工品。隣接する工場から加工品が運ばれ、行き先別にパレットに仕分け。三浦さんもフォークリフトを操り、愛機に積荷を収納。16時30分ごろにすべての積み込みが完了し、夕暮れ時の17時頃に出発。
絶えずトラックが出入りするなかでの駆け足作業
国道6号線を南下し、いわき勿来ICから常磐道を東京方面に向かう三浦さんと第三風鈴丸。20時頃に首都高豊洲ICを下車。最初の納品先は東京・豊海の倉庫。ここでは水産加工品を降ろした。
2件目は豊洲市場。水産卸売場棟4階の転配送センターで大阪・神戸方面向けのかまぼこと水産加工品を降ろす。ひっきりなしにトラックが出入りするなかでの駆け足作業。さすが江戸の台所といった印象だ。
その後、川崎北部・南部市場での荷降ろしをし、23時45分頃、5件目の降ろし先となる横浜本場市場に到着。かまぼこのほか、午前中に積んだ焼き魚のチルドも降ろしていった。
市場での降ろし作業を終え、最終の荷降ろし先は千葉県八街市の大手食品メーカーの工場。首都高速湾岸線を今度は東に向かう。東関東道の酒々井ICを降りて2時15分頃に納品先に到着。ここでは揚げ物の原料になるイカの切り身を降ろす。それまでトラックいっぱいだった荷物はすべて降ろしきって、この日の作業は終了。
三浦さんは翌日のキムチ工場で積み込み後に仙台へ向かう行程のため、東関道の大栄PAで睡眠を取って、この日の航海を終えた。
今回の運行に見られるように、生鮮食品を卸売市場へと運ぶトラックは夜中に市場へ到着するケースが多い。夜間の運行は疲労も多いが、運送会社では法令を遵守しており、プロドライバーが安全と食卓を守っている。
取材日は13年連れ添った第三風鈴丸から新しいトラックへと乗り替わった三浦さん。もちろんトラックの飾りも自分好みの姿へと進化を遂げているそうだ。好きなトラックに乗って収入を得る、そんな稼業に誇りを持つ三浦さんもプロドライバーであった。
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みんなのコメント
今のご時世何も考えず煽り運転するなんてまぁ残念な思考の運転手なんだろうね