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ロータスの "エスプリ" 受け継ぐ新型スポーツカー 1000馬力で「カーボンむき出し」大胆EV、市販化の予定は

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ロータスの "エスプリ" 受け継ぐ新型スポーツカー 1000馬力で「カーボンむき出し」大胆EV、市販化の予定は

エスプリの理念を継承

英国のロータスが9月17日、新型のEVコンセプト「セオリー1(Theory 1)」を公開した。3人乗りの電動スポーツカーで、かつてのエスプリを彷彿とさせるデザインは2026年に発売予定のEVに引き継がれる可能性が高い。

【画像】流麗ボディにスパルタンなインテリア採用! 最高出力は1000psへ【ロータス・セオリー1コンセプトを写真で見る】 全22枚

軽量カーボンファイバー製シャシーに2基の電気モーターと70kWhバッテリーを搭載し、最高出力1000psを発生。0-100km/h加速は2.5秒以下、最高速度は320km/hと謳われている。

ロータスのチーフ・クリエイティブ・オフィサー(CCO)であるベン・ペイン氏は、「エスプリが発売されたとき、それは未来主義を大胆に表現したものでした。我々はそのイデオロギーを受け継ぎ、今日における意味を解き明かそうとしています」と語った。

セオリー1はあくまでコンセプトカーであり、ロータスの伝統的な「E」で始まる名称が与えられていないのはそのためだ。しかし、ペイン氏はセオリー1の技術的特徴の約85%は生産可能であると述べ、市販化につながる可能性を示唆した。

「一般の反響を測るためにこのようなものを作りました。一部の要素は他のモデルやパーツにすぐに反映され、多くのことに影響を与えるでしょう」

エアロ重視の流麗なシルエット

セオリー1で見られるデザインやアイデア、技術は、ロータスの次世代モデルに対するビジョンを示すものだ。

「ハイパフォーマンスではありますが、究極の形態というわけではありません。素晴らしいクルマとユーザー・エクスペリエンスを両立させたものであり、当社のコアブランドをEVの高性能モデルに直接反映させることができます」とペイン氏。

ロータスは新しいデザイン・マニフェストとして「DNA」を掲げている。デジタル(Digital)、ナチュラル(Natural)、アナログ(Analogue)の頭文字をとったものだ。インテリジェント・テクノロジーとパフォーマンス・エンジニアリングを使用し、ドライバーに焦点を当てた車両開発を基本としているという。

セオリー1は特注のプラットフォームをベースに開発された。ボディサイズは全長4490mm、全高1140mm、全幅2000mm、ホイールベース2650mm。車両重量は1600kgとされる。

英国のデザイン部門とエンジニアリング部門が緊密に協力し、「見た目の美しさと機能性をバランスよく作り上げる」ことに努めたとペイン氏は言う。

開発エンジニアのフィル・ホール氏は、「構造、サスペンション、エアロダイナミクスという点では、シングルシーターのレーシングカーのような構造を持ちます。その上に素敵なドレスアップが施され、日常のロードカーとして親しみやすいものになっています」と語る。

フロントエンドにはディフューザーとエアディフレクターが装備され、エアカーテンを作って後流を低減する。サイド下部と連動し、空気抵抗を低減しながら冷却システムに空気を導き、リアウイングで最適なダウンフォースを生むとのこと。

エアロダイナミクスだけでなく、スタイルにも重点を置く。特筆すべきは、駆動系の多くが外部から見えるようにデザインされていることだ。ペイン氏によれば、これは「メカニカル面とデザイン面の両方を透かして見ることができる」ようにするためだという。

F1の歴史へのオマージュも

パワートレインとして、最高出力700psのモーターをリアに、300psのモーターをフロントに搭載している。小型のモーターをフロントに配置することで、「大きくてぶっきらぼうなフロントエンドは不要」とフィル・ホール氏は言う。

70kWhのバッテリーはリアモーターを囲うように配置され、リアエンジンのスーパーカーと同様の重量バランスを実現するとともに、車高を低く抑えている。

リアモーターとバッテリー・アセンブリは構造部材として活用され、リア・サスペンションとウイングが取り付けられている。1967年のロータス49から始まったF1デザインのトレンドを模したものだ。

フィル・ホール氏はこうした構造について、「歴史的なつながりがあり、またパッケージを非常に小さくすることができる」と説明している。

ブレーキはAPレーシング製の6ピストンキャリパーを採用。ホイールはフロント20インチ、リア21インチで、ピレリPゼロ・エレクト・タイヤを履く。

また、ステア・バイ・ワイヤ技術とダブルウィッシュボーン・サスペンションを備えている。

カーボンむき出しの内装

セオリー1はマクラーレンF1と同様の3人乗りレイアウトを採用しており、ドライバーは前方中央に、2人の乗員はやや後方の左右に座る。

サステイナビリティ(持続可能性)を向上させるため、一般的なクルマでは約100種類使用される「Aサーフェス」(目に見える)の素材を、わずか10種類に抑えることを目指した。

そのため、インテリアの大部分をむき出しにして、リサイクル・カーボンファイバー製シャシーにシートを直接彫り込むというスパルタンなデザインとなった。座面と背もたれには申し訳程度のクッションがあるが、構造体にほぼそのまま身体を預けるような形だ。

インテリア・デザインを担当したベン・ホール氏はこのシートについて、「一般的な座り方の圧力マップを調べ、最低限必要なものを用意し、十分なサポートが得られることを確認しました」と述べている。

運転席は固定されているため、ステアリングホイールとペダルがドライバーに合わせて自動的に格納・伸長する。

インテリアはミニマルで、インフォテインメント・スクリーンや従来のディスプレイはない。ステアリングホイールには小型スクリーンが備わり、スピードメーターはドライバーの目線上のフロントガラスとダッシュボードの境目にある。また、ロータスF1の伝統にちなんで、車内外の随所にゴールドのカラーリングが施されている。

セオリー1では機能を最小限に抑えるため、新しい技術コンセプトをいくつか採り入れた。シートとステアリングホイールには、ハプティック(触覚)フィードバック用の小さなパッドが装着されている。例えば、ドライバーの死角に他の車両が入ったとき、肩を叩くような感覚を再現して注意を促すことができる。

焦点となったのは、運転視界を最大限に確保し、車内を開放的にすることだった。低いフロントガラスと高いホイールフェンダーにより、車輪の位置がはっきりわかるという。これは、ロータスでは、元ダイナミクスの第一人者マット・ベッカー氏にちなんで「ベッカー・ライン」と呼ばれている。

ベン・ホール氏は、運転席が中央の低い位置にあることはダイナミクスにとっても良い影響を与えると述べた。

ロータスの次なる展開は?

セオリー1は公式にはコンセプトだが、そのアイデアの多くは、現在開発中の次世代スポーツカー「タイプ135」に採用される可能性が高い。タイプ135はエリーゼエミーラの後継車として2026年発売予定だ。

しかし、タイプ135の開発プログラムには疑問が残り、英国ノーフォークの施設の将来性も不明瞭だ。

スポーツカーに先立ち、「タイプ134」と呼ばれる電動SUVが発売される予定だ。エレトレよりも小型のモデルで、デザインにはセオリー1の影響を受ける可能性がある。

ロータスは今年上半期に3億3200万ポンド(約620億円)の損失を計上し、最近、米国で中国製EVに課された追加輸入関税を受けて販売目標を下方修正した。また、多数の人員削減も行われている。

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みんなのコメント

8件
  • wjb********
    ロータス。違うんだよ。ロータスを選ぶ人達と反対側のクルマを出してどうする。新しいユーザーより従来のユーザーを大事にしないと無くなるよ。
  • かずにゃん
    今でもエリーゼは買いたいし、エキシージの初代は憧れる
    でも、中国のEVメーカーみたいになってしまったロータスは好きじゃない
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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