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バックカメラ義務化めっちゃいいけど……となると新車はモニター必須になるのか!?

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バックカメラ義務化めっちゃいいけど……となると新車はモニター必須になるのか!?

 バックカメラがまもなく義務化となり、これから登場する新型モデルは付けないとダメということに。となればケータハムのようなモニターすら設置されないクルマたちはどうなるのか!?

文:高山正寛/写真:ベストカーWeb編集部

バックカメラ義務化めっちゃいいけど……となると新車はモニター必須になるのか!?

■すでにスタート!! バックカメラは義務化の時代に

乗用車に限らず、ナビすら装着率の低い軽トラなど商用車も対象に

 令和3年6月9日に「後退時車両直後確認装置に至る規準」が改正、施行された。細かい事を書くとかなりわかりづらくなるので要点をまとめると以下の通りとなる。

1,国際規則(国連WP29)に準じ、自動車に対しては「後退時車両直後確認装置」を備えなければならない

2,適用時期はすでに始まっており、新型車は「令和4年5月」、継続生産車は「令和6年5月」まで(予定)となっている

 つまり、ちまたで話題になっている「バックカメラの装着が義務化された」ということである。

 ちなみにここで言う「自動車」とは二輪車や一部の特殊車両を除いて“全て”であるということ。サイドカー付きバイクや三輪自動車などは除くが、普段使われている乗用車やトラックも対象となる。

■マジかよ……クーペや流行のSUVは装着が難しかった

今やもっともアツい市場となったSUVは諸々の条件に合致するように装着するのが難しい例が相当数あるという

 今回の改正によれば「後退時車両直後確認装置」の要件としては車両直後0.3mから3.5m内の障害物を確認できる必要がある。

 この他にも車両後端から1.5mと3.5mに立てた高さ0.8m、幅0.3mの障害物を確認できないといけない(歩行者等を見立てている)。

 どんなクルマにも「死角」は存在するが、後述するバックカメラを装着し、上記の規準を満たすためには車高の低いクーペ系のクルマは装着の難しさがあるという。

 今回、匿名を条件に電装品の取り付けを行っているショップ、そして実際それを装着しながら失敗した友人から興味深い話を聞くことができた。

■メカ好きでもダメ!? 旧車乗りも車検時要注意

 まず友人の方だが、彼は「ユーザー車検」をこれまでずっと実施してきた。ある意味、強者(つわもの)でクルマのメカの知識は詳しい。そんな彼でも今回の改正で何と「車検通らなかったわ」とショックを受けている。

 友人の所有者は国産のクーペ(車名を言うと色々バレるので勘弁してくれ、との事)で、すでに4年以上前からバックカメラを装着していた。

 彼のクルマは少し古いので純正品の設定が無い。ゆえに市販品(カメラの映像出力はカーナビへ)を装着しており、これまでは車検が通っていた。

 しかし、今回何と車検が通らなかったという。事前に改定のルールは理解していたつもりだったが「ちょっと車検厳しくなったかも」と感じているそうだ。ただその後、ショップにも相談した所、いくつかミスを犯していたことが判明した。

1,リアカメラ本体がナンバープレートに少しでもかかっていたらNG

2,ナンバープレート灯の光を少しでも遮ったらNG

3,ナンバープレート灯への配線の穴を活用するとNG

 友人のクルマ、実はこの3つ全てにひっかかっていた。特に3に関しては配線の取り回しや取り付けた際の見栄えを重視してのことだったが、これまで通っていたのに今回はダメだった事。

 ただ車検は通さないと行けなかったので泣く泣くリアカメラは配線ごと外し、後日車検を通したという。

■意外とハードルが高し!! リアカメラの設置はルール厳密だった

バックカメラが浸透し始めた2000年代前半のクルマは写真のように取り付けられていたケースも

 そして原因究明に協力してくれたショップからも「バックカメラを装着する際には「外装の技術基準」をクリアしないといけない」という話も教えてもらった。

 ショップによれば「自動車の外部表面において、直系100mmの球体が接触する範囲に鋭く突起した部分があると保安基準に適合しない」とのことだ。かなり簡単に言うとカメラステーが剥き出しになるとNGということなのだ。

 昨今はかなりこのルールに抵触する市販のリアカメラは減っているので、名のあるメーカーであればその部分はそれほど心配しなくて良いとのことだ。

 ただ一方でネット販売されているよくわからない商品に関しては「ステーの形状とかかなり適当」なものもあるので注意が必要なのだ。

■やっぱプロが安心!? 角度など条件が満載だった

スーパーセブンやロードスターなどのスポーツカーたちはどのように対応するのか!?

 まず取り付けに関しては、よほど腕に自信がある人以外はショップなどに任せた方が良い。

 今回の規準に合わせたエーミング(調整)や「このクルマだとこの位置のカメラ設置は車検が通らない可能性が高い」など多くのノウハウを持っているからだ。

 前出のショップも「うちの営業って訳じゃなく(笑)、車種の形状でリアカメラの取り付け位置や配線はかなり異なる。昨今だとリアスポイラーの下など後方視界を妨げず、かつ規準にあった角度で設置するなどノウハウが必要。あと車高の低いクルマもそうだが、実はSUVの取り付けも難しい」とのことだ。

 筆者はとても自信は無いし、ドラレコでもそうだったのだが、しっかり調整するノウハウを持つショップに任せることにしている。

■実はバックカメラが全てではない

 ただ世の中にはどうしてもリアカメラが取り付けられないクルマも存在する。それに関しては条文をよく読むと「バックカメラ、検知システムまたはミラー」と表記されている。

 つまりこの場合、リアカメラではなく、バックセンサーであればOKになる。もちろんセンサーの場合は前述した検知(確認)範囲は異なるし、実際映像は見えていないので、より注意が必要になるが、これもショップ等で相談してみると良いだろう。

 純正ですでにバックカメラが装着されているので問題はないが、中古車などでリアカメラが装着されていない、またはディーラーオプションでも設定が無い場合は市販品に頼ることになる。

 カメラの出力先を小さな(専用)モニターで行うのか、それとカーナビと連携させるのか、また昨今人気のDA(ディスプレイオーディオ)など車種や予算にもよるが、使い勝手も含めてバランスに優れているのはカーナビやDAとの連携だろう。

 多くのリアカメラの出力はRCA型が多いのでこれと連携できるものであれば汎用性は高くなる。

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みんなのコメント

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  • 義務化された車両には新車時から着いているものなので、ユーザーが気にする事じゃないです。
  • 文章では古い車もさかのぼって適用される様にややこしく書いてあるけど、記載の年式以降の新しい車だけの話でしょ?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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