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テスラ値下げで激戦!? 価格500万円以下で選ぶEVのお薦めは?

掲載 更新 4
テスラ値下げで激戦!? 価格500万円以下で選ぶEVのお薦めは?

 最近EV(電気自動車)で大きな話題になったのがテスラモデルSの大幅値下げだろう。これによってグレードによっては150万円以上も値下げされ、400万円台の価格になった。

 そのほかにも昨年から、輸入車はベーシッククラスのEVが導入されていて、日本車もホンダe、マツダMX-30のEVが登場。500万円以下の実用的なEVが最近、充実してきている。

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 政府の2050年カーボンニュートラル宣言から、EVへの世間の注目が急加速的にアップしてる今、一般ユーザーにとって現実的なEVとなると、日産リーフなど、価格が500万円以下のモデルではないだろうか。

 というわけで、ここでは500万円前後とそれ以下の価格の日本で買えるEV、7車種の特徴をガイドしていこう!

文/御堀直嗣
写真/ホンダ、マツダ、テスラ、プジョー、ベストカー編集部

【画像ギャラリー】このくらいなら手が届きそう!? アンダー500万円の各社EVを見る

■近年は輸入車でも500万円以下のEVが充実してきた

プジョーe208は400万円を切る価格で登場した。輸入車最安のEVだ

 国内で購入できる電気自動車(EV)は、まだ価格が比較的高いのは事実だが、500万円以下の値を付けた車種がだいぶ出てきている。

 なかでも最近話題となったのが、米国テスラのモデル3の価格値下げだ。後輪駆動のスタンダードレンジプラスが、511万円から一気に429万円となった。4輪駆動の上級車種であるロングレンジAWDも500万円を切る499万円に改定された。最上級車種のパフォーマンスは、据え置きで717.3万円である。

 モデル3は、テスラ初の普及車種といえる位置づけだ。テスラによれば、材料の調達や製造原価の削減に常に努めており、世界各地で展開するリチウムイオンバッテリー生産のギガファクトリーもその一環だ。

大胆な値下げで500万円以下にまで価格を落としたテスラ モデル3

 ギガファクトリー上海は、モデル3専用の工場であり、品質が向上しているという。そして日本に近いため、輸送原価が下がった。逆に北米向けモデル3は運搬が遠距離となり、値上がりしているとのことだ。

 輸入車ではほかに、プジョーe208は、さらに400万円を切る389.9万円からとなる。輸入車でもっとも安いEVだ。同じプジョーのSUVであるe2008は、431万円からである。

 早くからEVを導入したBMWのi3は、廉価車種のエディションジョイ+(レンジエクステンダーなし)が499万円と、500万円を切っているが、ほかは500万~600万円台になる。ただ残念ながら、エディションジョイ+も、4月1日以降は値上がりして505万円となった。

 フォルクスワーゲンのeゴルフは、すでに昨年生産が中止されている。代わるiD3などがいつ日本に導入されるかは未定だ。

 輸入車は、近年急速にEVを充実させてきている。

■国産EVも500万円を切って続々登場

日産 リーフe +(イー・プラス)。上級クラスでも価格は500万円を切っている

 日本車は、三菱i‐MiEVが今年度内に生産をついに終了する。

 2代目へモデルチェンジをした日産リーフは、車載バッテリー容量で40kWhと62kWhの選択肢がある。バッテリー容量の少ない40kWhの仕様で332.64万円から、e+(イー・プラス)と呼ばれる62kWh仕様は441.1万円からで、いずれの上級車種も価格は500万円を切っている。

 ほかでは、昨年ホンダeが誕生し、今年からマツダMX-30にEVが追加された。ホンダeとMX-30は、価格帯が451万~495万円とまったく同じだ。

 この先は、今年日産からSUV(スポーツ多目的車)のアリアが発売予定であり、来年には三菱自とともに一昨年の東京モーターショーで日産が公開した軽EVが発売されそうだ。その価格は、補助金など考慮すると200万円を切るとの話が出ている。

■EV化に先んじた輸入車組は独自の魅力を押し出す

プジョーe2008。e208とともにエンジン車と同じ車体を使っている

 続いて、各車の特徴を紹介していこう。

 テスラモデル3の特徴は、先に発売されたモデルSより下の車格とはいえ、製造精度が上がるだけでなく、液晶画面一枚でほとんどほかにスイッチ操作がないにもかかわらず、操作性に優れることだ。直感タッチがごく自然に行える。

 また、運転支援装置や、液晶画面内の速度表示、周辺状況の確認などの操作や情報入手に際し、重要度にしたがって強弱がつけられ、クルマを操る運転者の期待にそった手法が採り入れられているところにある。

 そこはEVかエンジン車かの区別とは別に、どの車種より一歩抜きん出ていると感じる。未来の姿を、現実にきちんと置き換えて実用化している様子を実感できる。

 テスラの充電方法は独自だが、CHAdeMOの急速充電機にも適応できるアダプターを備える。スタンダードレンジプラスの一充電走行距離は448kmだ。

 プジョーe208とe2008は、エンジン車と兼用の車体を使っているにもかかわらず、EVらしい仕上がりとなっている。EVかエンジン車か、どちらかに軸足を置くのではなく、クルマとしてきちんと設計され、開発され、製造されていると感じる。EVしか乗らなかった人は、EV専用車だと思うかもしれない。

 そしてプジョー伝統の的確な走行性能が作り込まれている点に、運転者としての喜びがある。プジョーe208やe2008に乗ると、エンジン自動車の発明から135年を経た今日、次のEV時代にも、クルマという価値は不変の喜びをもたらすことを知ることができる。

 バリュー・フォア・マネーという価格的価値においても、充分に高い魅力を備え、外観や内装のお洒落な造形、色遣いを含め、魅了されるEVだ。

 一充電走行距離は、e208が403km(ただしJC08モード値しか公開されていない)、e2008が385km(同じくJC08モード値)であり、WLTCでは20%ほど短くなるのではないか。

BMWi3はEV専用設計となっている。各所に斬新なデザインを採用してエンジン車との差別化を図っている

 BMWi3は、欧州車として先んじてEVの発売にこぎつけた一台だ。EV専用設計であり、カーボンファイバーの車体を新開発するなどして、重いバッテリーを搭載しながら車両重量は1.5トンを切る軽さだ。

 タイヤも専用設計されたブリヂストンのオロジックという銘柄であり、タイヤ寸法が一般的なタイヤと異なる。見た目は二輪車用のようだ。それでいて、まったく違和感のない運転感覚である。

 室内も、自然素材やリサイクル素材を積極活用し、未来を体感させる。製造時に再生可能エネルギーを積極活用し、脱炭素に貢献している。ドアの開閉は、前後が観音開きとなり、マツダMX-30と同様の手法だ。

 シフト操作は、コラムスイッチを回転させる新しい手法を採用している。アクセルペダルによるワンペダル操作も早くから採り入れ、EVらしさや未来感覚を強調した一台といえる。一充電走行距離は360kmである。

■これから本格化する国産EVは日本ならではの工夫をこらす

ホンダe。ホンダのエンジン車のほとんどが前輪駆動車なのに対し、後輪駆動が採用されている

 日産リーフはすでに2代目となり、現行車は初代のプラットフォームを継承するが、外観の造形や車体寸法、荷室容量などが改良されている。外観は、初代に比べより一般的になり、室内もEVであることをそれほど意識させない普遍的な仕様になった。荷室は容量が増やされ、実用性を向上させている。

 実用性で大きく改善されたのがバッテリー容量だ。初代が、24kWhで発売され、マイナーチェンジで容量の増加が行われたが、さらに現行車では、40kWhと62kWhと初期型の1.6~2.6倍に増え、一充電走行距離も322~458kmとなっている。

 ホンダeは、ホンダ初のEVだ。エンジン車が前輪駆動主体であるのに対し、ホンダeは後輪駆動とした点が目につく。

 それによって最小回転半径は軽自動車のように小回りの利く4.3mを実現している。そもそも都市部での利用を主体に開発されたEVであるため、全長4mを切る小柄な車体と小さな回転半径により、取り回しがいい。

 EVとしてだけでなく、未来へ向けた一台として、世界初となる5枚の液晶画面をダッシュボード前面に取り付けたり、ドアミラーの代わりにカメラを採用したりするなど、運転感覚も独特なEVだ。一充電走行距離は259~283kmと割り切っている。

 マツダMX-30も、マツダ初のEVだ。ロードスターもMX-5と呼ばれたように、マツダが新たな価値を提案する車種としてMXの車名を使う。通常のSUVと異なるクロスオーバー車として生まれた。ほかに、マイルドハイブリッド車があるが、欧州ではEVのみの販売であり、主力はEVといえるのではないか。

あえてエンジン車の感覚を残したマツダ MX-30

 MX-30の特徴は、運転感覚がほかのEVと異なり、あくまでエンジン車の感覚を活かしている点だ。ハンドル裏のパドルシフトを使い、エンジン車でマニュアルの変速を行うように操作すると、回生の強弱など含め、性能を引き出した走りができる。逆にEVらしくないので、好みの分かれるところかもしれない。

 MX-30も一充電走行距離は割り切った考えで、バッテリー搭載量を抑え256kmだ。

 輸入車と国産車で異なる点として、リーフやホンダeはヴィークル・トゥ・ホーム(VtoH)や、車内の100Vコンセントなどにより、車外へ給電する機能を設定している。

 VtoHであれば、日常的に電力消費の制御や管理にも利用でき、自宅に太陽光発電を備えればそこから充電もできる。100Vコンセントを使えば、災害時などの停電に備えることもできる。

 自然災害が甚大化する昨今、日本車ならではの給電機能もEVを選ぶ理由のひとつとなりつつある。

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みんなのコメント

4件

  • マツダ車は、充電どうするんだ?
    そもそも、NCSカード持てないんじゃないか?
    使えるというアナウンスは無いと思うが・・・
    NSCカード運営会社は、トヨタ自動車、日産自動車、本田技研工業、三菱自動車工業の共同出資会社
    自宅充電のみで、遠出できないということか?
    使えるにしても、外車扱いだな。
    月会費5000円程度プラス1500円/分
  • 現状でおすすめできるEVなんてないよ。
    よる夜中にほぼのらなくて、
    近所の買い物にしか使わなくて、
    一戸建ての方にほぼ限定。
    ドライバー人口の何%だ?て話だよ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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