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30年前の“軽自動車”が米国で616万円で落札!? バブル景気が生んだ こだわり尽くした「軽スーパーカー」とは

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30年前の“軽自動車”が米国で616万円で落札!? バブル景気が生んだ こだわり尽くした「軽スーパーカー」とは

見た目は軽自動車、中身はスーパーカー

 1990年に開催された「東京モーターショー」で注目を集めた軽のコンセプトカーがありました。それがマツダが出品した「マイクロクーペ」です。

【画像】米国人に軽自動車の楽しさが見つかっちゃった!? 高値で落札された「AZ-1」を見る(40枚)

 そのマイクロクーペをほぼそのまま1992年に市販化されたのが「オートザム AZ-1」でした。

 当時のマツダは販売チャンネルを持っており、そのうちのひとつでアル「オートザム」が取り扱ったことで、その名が付いています。

 AZ-1は、軽自動車ですが、注目すべきはその車体構成です。

 660ccのターボエンジンを車体中央に積み後輪を駆動する「MR」方式をとっており、乗車人数はツーシーターで2人で、ドアは上方に開く「ガルウイング方式」を採用していました。

 その車体構成はスーパーカーそのものです。まるでそれをデフォルメしたような個性的でかわいさあふれるスタイルを持ち、当時はもちろん現在も愛好家が多い名車として知られています。

 なお、AZ-1には兄弟車が存在します。それがスズキ「キャラ」で、AZ-1をスズキにOEM供給していたものです。

 ちなみにキャラの公式スペックは、全長3295×全幅1395×全高1150mm、ホイールベースは2235mmで、車重は720kg。

 エンジンは直列3気筒DOHC12バルブインタークーラーターボで、最高出力64PS/6500rpmというものです。

 この値はそのままAZ-1のスペックと考えて良いでしょう。

 軽量な車体でMR、そしてDOHCターボエンジンに5速マニュアルトランスミッションとは、まさしく“小さなスーパーカー”といえるパッケージです。

 現在はここまで趣味に全てを振った軽自動車は存在せず、名車に数えられるのも頷けます。

センス良くチューニングされたきれいな個体

 アメリカのオークションサイトcars&bidsに出品された1993年式AZ-1は、オリジナルのもので間違いありませんが、各所がカスタマイズされているのが特徴です。

 まずボディの状態はフロントバンパーが欠けている以外は良好です。ボディ・バンパー・ランプ類はもちろん、オートザムのロゴまで新車のように磨かれています。

 内装についても外装同様清掃が行き届き、メーターも経年劣化がなく新車のような状態です。

 ちなみに公開されている写真から読み取れる走行距離は7万4738kmとなっています。

 カスタム箇所は、ジェイワークス製のセンター出しマフラー、ナビック製の前後ショックアブソーバー、ナビック製前後ストラットタワーバー、チタンラグナット、DIXCEL製ブレーキローター、ウォルターウルフ製のホイール、NRF製のフェンダーフレア、マツダスピード製リアスポイラー、LEDライト化など多岐にわたっています。

 さらに内装はインパネ・シート・ハンドルに独自にスウェードをカバーし、スポーツの雰囲気を高めています。

 内外装ともに破綻なくカスタムしており、元のオーナーのセンスの良さが見てとれる個体に仕上がっています。

 なお、整備履歴は2021年3月にエンジンオイルとフィルターを交換、2024年10月にオルタネーターとバッテリーを交換したとのことです。

※ ※ ※

 この個体は4万500ドルで、日本円に換算すると約616万円となります。

 軽自動車としては破格の値段で落札されたといって良いでしょう。今後も日本の珍しいクルマの人気は高まりそうです。

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みんなのコメント

13件
  • ハンセン
    外人乗れるの?
  • sno********
    ビート、カプチーノ、AZ-1と軽スポーツが3台続け様に世に出たが、一番売れなかったAZ-1が販売台数が少なかったことが年を重ねて逆に希少価値となり高騰してるのは皮肉なことですね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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