ミケロットが開発を主導するLMH規定のル・マン・ハイパーカー『イソッタ・フラスキーニ・ティーポ6 LMHコンペティツィオーネ』は、今週モンツァで2日間にわたる2回目のテストを実施した。イタリアのメーカーであるイソッタは、このマシンでホモロゲーションの取得とWEC世界耐久選手権への参戦を目指している。
2日間のテストは、今年4月に初めて行われたバレルンガでのシェイクダウンに続くもので、今回は他のWECのライバルとコースを共用して行われた。
【動画】フェラーリだけじゃない。WEC/ル・マン参戦を目指すイタリアンLMH、イソッタ・フラスキーニの走行サウンド
イソッタによるとティーポ6 LMHは、プレマやJOTAのオレカ07ギブソンLMP2に「非常に近い」ラップタイムを記録したという。テストで実施されたプログラムは、性能に焦点を当てたものというよりは、電気系統や空力に関するデータ収集などの「反復的な作業ばかり」だったようだ。
アウディのLMP1ドライバーとしての経験を持ち、ティーポ6 LMHの開発を担当しているミケロットのテストドライバーとして今回ステアリングを握ったマルコ・ボナノミは、走行距離の大半がテスト2日目の水曜日に重ねられたものであることをSportcar365に明かしている。
「テスト初日は数キロしか走れなかったが、その後はポジティブなテストになったよ。2日目は多くの周回を重ね、さまざまなシステムや構成、マシンのバランスを試し、すべてにおいて良い結果を得ることができたんだ」
「僕にとっては初めてのテストであり、チームとクルマにとってもまだ2回目のテストであることを考えると、午後は一貫して面白いペースで周回することができていたんじゃないかな」
「まだやるべきことはたくさんあるけれど、クルマがうまく生まれてくれたようで喜ばしいね」
20世紀初頭に高級車を製造していたイソッタ・フラスキーニは、7月に行われるWEC第5戦モンツァ6時間レースでティーポ6 LMHのプロトタイプを一般公開し、10月にFIAホモロゲーションを受けることを目指している。イソッタはティーポ6 LMHで2024年のWECにフル参戦することを計画しているが、それよりも前に2023年シーズンの最終戦となるバーレーン8時間レースでレースデビューを果たす可能性もあると考えられている。
イソッタ・フラスキーニ・モータースポーツのマネージングディレクターを務めるクラウディオ・ベッロは、「私たちはティーポ6 LMHにとって2回目となる今回のテストについて話し合いをしているが、水曜日の雨の後、トラック上の問題が解決してからのセッションはとても興味深いものだった」と語った。
「私たちはマシンの性能に気付き始め、それをこれから改善していく方法をセクターごとに学んでいたんだ。満足のいくテストだったよ」
将来のWECニューカマー候補が着実に歩みを進めるなか、ディフェンディングチャンピオンであるTOYOTA GAZOO Racingはモンツァでの活動に加え、ル・マン24時間レース前の恒例となっているシェイクダウンをベルギーのスパ・フランコルシャンで実施している。
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