■ランボルギーニが開発した「ミニバン」はV12エンジン搭載!
イタリアの高級スーパーカーおよびSUVメーカーとして知られるランボルギーニですが、1988年にイタリアで開催された「トリノオートショー」では、3列シートを備えた「ミニバン」を出展し、意外な方向性を模索していました。
ランボルギーニのミニバンとは、一体どのようなモデルだったのでしょうか。
【画像】超カッコイイ! これが斬新な「ランボルギーニのミニバン」です!(30枚)
そのモデルの名は「ジェネシス」。
手掛けたのは、同じくイタリアの名門カロッツェリア(車体のデザインや製造を担う業者)であるベルトーネで、正真正銘ランボルギーニの部品を使って製造されています。
ボディサイズは、全長4475mmでホイールベースは2650mm、車両重量は1800kg。全幅や全高については正確な数値は判明していません。
エクステリアの特徴は、前部ドアにガルウイングドア採用し、後部ドアをスライドドアとした点にあります。
そのほか、極端に短いリアオーバーハング(後輪の中心から車体の後端までの水平距離)や、開放感あふれる大きなフロントウインドウ、そして下段のみ開閉できる2段式のサイドウインドウも特徴的でした。
そんなジェネシスのインテリアは、「2+1+2」という珍しいシート配列となっており、見るものの目を惹きつけます。
一般的なミニバンの場合、3列目に移動するためには2列目を動かしたり背もたれを倒す必要がありますが、ジェネシスでは2列目をセンター1座のみとすることで、3列目へのアクセスを容易にするという斬新な設計が取り入れられていました。
そのため3列目シートの足もとは広々としているほか、助手席と2列目シートは後ろに向けることも可能で、後席と向い合わせになって団らんすることもできます。
また車体後部にはミニバンらしく、リアゲートとラゲッジスペースを備えており、実用性も考えられていたことが分かります。
搭載するパワーユニットは、最高出力460馬力を発揮する5.2リッターのV型12気筒エンジンを3速ATのトランスミッションと組み合わせたもの。
驚くことにエンジンの搭載位置はミッドシップではなくフロントとなっており、前部座席の乗員は「V12エンジンの上に座る」というかつて無いレイアウトを強いられました。
そのため、前席に乗るためにはフロントタイヤのタイヤハウスを乗り越える必要がある、という欠点があったのも事実です。
※ ※ ※
このように、ランボルギーニとベルトーネが技術力を持ち寄って開発した、個性派ミニバンのジェネシス。
シート配列やボディ形状にかつて無い構造を採用した、遊び心が詰まったクルマでしたが、出展から約36年が経過した現在も市販化は果たしていません。
ジェネシスの市販化、および似たような車種の生産は当時計画されていたという話はありますが、結果的には実現せず、残念ながら現在では過去の遺産となっています。
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みんなのコメント
くるまの「ニュース」じゃないな
クソが!
たまに新しいのもするなら「くるま今昔話」とか。
海外の話題が多いなら「海のむこうのくるま達」なんてどう?