メルセデス・ベンツ日本は、プレミアムミドルサイズSUVの新型「GLC クーペ」を発表し、11月28日より販売を開始した。
このGLCクーペは、クーペとしてのスタイリッシュなフォルムとSUVらしい存在感を両立させたSUVクーペ。メルセデス・ベンツのベストセラーモデル「Cクラス」と同等の安全・快適装備を備えるとともに、プレミアムミドルサイズSUV「GLC」と同等の走行性能、利便性を実現した。
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今回の新型GLCクーペは、伸びやかで美しいシルエットの中にスポーティで力強さを備えたエクステリアと、リアルウッドインテリアトリムを採用した質感の高いインテリアを併せ持つ。
また、ダイナミックなドライビング特性、サポートの精度を高めた安全運転支援システム、縦型の大型メディアディスプレイを搭載。
このメディアディスプレイには、MBUX全体の中から、走行に合わせて変化するコンテンツをユーザーのために取り出し、関連するサービスとともにMBUX情報アーキテクチャーに表示するゼロレイヤーデザインが採用されており、直感的な操作設定が可能となっている。
また、直感的な行先案内が可能なARナビゲーション、片側130万画素を誇るDIGITALライトによる効果的な夜間の視界確保や、良好な取り回しや優れたハンドリングを実現するリア・アクスルステアリングなど、フラッグシップモデルであるSクラス譲りの最新技術を多数採用している。
中でもメディアディスプレイにクルマのフロント部分下方の路面の映像を映し出す「トランスペアレントボンネット」や、車両の傾き、路面の勾配等をディスプレイに表示する「オフロードスクリーン」を標準装備することでオフロード性能の向上も図った。
エクステリアデザイン
新型GLCクーペは、メルセデスのデザイン基本思想である「Sensual Purity(官能的純粋)」というデザインの基本思想を継承し、ひと目でメルセデス・ベンツSUVファミリーの一員であることが分かるとともに、他のモデル同様、『Intelligence(知性)』と『Emotion(感情)』を感じさせるモデルとなった。その美しいスタイリングは、メルセデス・ベンツ独自の現代的ラグジュアリーを生み出すもの。
フロントデザインは、標準仕様ではフロントグリル周囲を縁取るクロームトリムとアンダーガード調のワイドなクロームトリムによって、フロントマスクを上質かつスタイリッシュに引き締めている。
また、スターパターングリルを採用することで立体的に配されたスリーポインテッドスターが先進的な表情を生み出し、大胆な開口部を備えたアグレッシブなフロントバンパーとともに、精悍なフロントマスクを形成している。
また、フロントグリルと連続したスリムなヘッドライトや、より精悍さを増した最新デザインのフロントバンパーがワイド感を強調し、圧倒的な存在感を与え、GLCクーペの独特なプロポーションを強調している。なお、全幅は先代モデルと同じ1,890mmとなる。
サイドデザインは、「Sensual Purity(官能的純粋)」に基づき、ラインやエッジを大幅に削減し、曲線を描く彫刻的な面により陰影を生み出している。
これによりプロポーションが強調されるとともに、逞しいホイールアーチにアクセントが与えられている。ヘッドライト/リアコンビネーションランプからそれぞれ伸びる前後のホイールアーチ上のライン、前後ドアパネル下部を貫くライン、これら3本のラインが伸びやかなサイドの曲面に絶妙なエッジを加えることで、力強く表情豊かなボディデザインとなっている。
また、AMGラインパッケージ仕様ではボディ同色のワイドホイールアーチが装着され、より都会的で洗練されたエクステリアを演出する。なお、先代モデルと比較しホイールベースを15mm伸長することでさらに伸びやかでスポーティかつスタイリッシュなシルエットとなった。
リアデザインは、力強く張り出したフェンダーと水平基調のリアバンパー、ツーピース構造で内部に立体感があるスリムな新型リアコンビネーションランプにより、リアエンドをよりワイドでシャープに見せるデザインとなった。
リアバンパーにもクロームのアンダーガード風のデザインを採用するとともに、クロームトリムが左右のエグゾーストエンドと一体化した力強い造形とすることで、リアエンドに個性を与えている。
Cd値は先代モデルの0.30からさらに少ない0.27とすることで、高水準のエアロダイナミクスを実現しており、省燃費性能も追求されている。
インテリアデザイン
ダッシュボードは上下2つの部分に分かれている。上部は翼のような形状に、航空機エンジンのナセルを思わせる丸みをつけたやや横長の新デザインの角型エアアウトレットが配置されており、スポーティさを演出。
下部には大きなインテリアトリムが広がり、標準仕様でもオプション選択時でもリアルウッドインテリアトリムを採用し、質感の高い室内空間を演出している。このインテリアトリムはセンターコンソールからダッシュボードへと途切れなく続いている。
また、ダッシュボードと縦型の11.9インチのメディアディスプレイを6度、ドライバー側に傾けた新しいデザインを採用し、ドライバーの視認性を向上させている。
運転席に備わる12.3インチの大型コックピットディスプレイは自立型でダッシュボード上部と大きなインテリアトリムの手前に浮かんでいるように見える。
コックピットディスプレイとメディアディスプレイは3つのスタイル(ジェントル、スポーティ、クラシック)と4つのモード(ナビゲーション、アシスタンス、サービス、オフロード)の中から選択することでカスタマイズすることが可能となっている。
新型GLCクーペには、メルセデス・ベンツの最新世代のステアリングホイールも採用している。ナビゲーションやインストルメントクラスター内の各種設定や安全運転支援システムの設定を全て手元で完結できる機能性も有している。
さらに、従来はタッチコントロールボタンへの接触やステアリングホイールにかかるトルクで判定していた、ディスタンスアシスト・ディストロニック使用時のハンズオフ検知機能のために、リムに静電容量式センサーを備えたパッドを採用した。
これにより、ステアリングホイールにかかるトルクがなくとも、ドライバーがステアリングホイールを握っていることが認識され、ディスタンスアシスト・ディストロニックの使い勝手を向上。AMGラインパッケージを選択すると、よりスポーティーな左右、中央のそれぞれのスポークがツインスポークとなるステアリングホイールが装備される。
そして、新型GLCクーペは、545L~1,490Lと大容量のラゲッジルームを備え、実用性が大きく向上している。
パワートレイン
GLC 220 d 4MATICクーペには、エンジン単体で197PS(145kW)、440Nmを発生する、2.0リッターのクリーンディーゼル直列4気筒ターボエンジンの「OM654M」が採用される。
エンジンとトランスミッションの間に配置されるマイルドハイブリッドシステムのISGによって、短時間、最大で23PS(17kW)、205Nm(欧州仕様参考値:200Nm)のブーストが可能で、高トルク、省燃費が売りのクリーンディーゼルエンジンに、電気による緻密なサポートが組み合わさることで、さらにスムーズな加速感と、燃費の低減に寄与する。
OM654Mエンジンは、新型クランクシャフトの採用によって、ストロークが94.3mm、排気量が1,992ccに拡大し(先代モデル:92.3mm/1,949cc)、燃料噴射圧力を2,700barに引き上げ(先代モデル:2,500bar)、可変タービンを採用した水冷式ターボチャージャーにより、きわめて速やかなレスポンスと優れたパワー伝達を実現した。
また、スチール製ピストンにナトリウム封入式冷却ダクトを内蔵することで、ピストンクラウンの温度ピークを効果的に低減している。
なお、GLC 220 d 4MATICクーペは「9G-TRONICオートマチックトランスミッション」を備え、1速から9速までの変速比幅が広くエンジン回転数が大幅に低減されることから、優れたエネルギー効率と快適性を実現している。
新型GLCクーペには、スイッチ操作1つでエンジンやトランスミッションの特性を切り替えるDYNAMIC SELECTの中に「Offroad」モードを加えている。
「Offroad」モードでは、トランスミッションがオフロードモードに切り替わり、雪道や悪路での走破性を高めます。また、「DSR(ダウンヒル・スピード・レギュレーション)」も備えており、急な下り坂での安定した走行をサポートする。
【メーカー希望小売価格】
GLC 220d 4MATICクーペ(ISG 搭載モデル)8,980,000円(税込)
関連情報:https://www.mercedes-benz.co.jp/passengercars/models/suv/glc/overview.html
構成/土屋嘉久
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