もくじ
ー 積算9340km インフォテインメントシステムは
ー 積算9823km 前時代的インテリア
ー マツダMX-5のような内装が欲しい
ー 素晴らしいハンドリング
ー テスト車について
ー テストの記録
長期テスト スバルBRZ(4) 後席はあくまでプラス2 86との違いも
積算9340km インフォテインメントシステムは
われわれのBRZには最高グレードのインフォテインメントシステムが搭載されている。アルパイン製の7.0インチ・タッチスクリーンを基本とするもので、スバルディーラーを通して販売されている。
標準の6.2インチのものとは違い、ナビゲーションやDABラジオなどの機能が付く。工賃別で1250ポンド(18万円)と高価だ。わたしのようにスマートフォンをナビゲーションや音楽再生に使うひとは、そのお金をガソリン代に回したほうが良いかもしれない。
積算9823km 前時代的インテリア
ある天体物理学者は恒星間ワームホールを利用すればタイムトラベルができるかもしれないといった。おそらく彼はスバルBRZには乗ったことがないのだろう。もしあるとすれば、車内に並ぶスイッチや時計を見て1993年から現代へとタイムスリップしたように感じるだろう。それほどBRZの車内は前時代的なのだ。
この非常に角ばっていてデザイン的な魅力のないキャビンはこのように説明する他ない。デジタルディスプレイに並ぶ数字やセンターコンソールのフォント、それにシートヒーターのスイッチなどは15年前の電子レンジのようだ。
ただし、わたし好みの点もある。ステアリングは新鮮なシンプルさで、直径も太さも適切だ。メーターパネル内のスクリーンは落ち着いていて便利な情報を表示してくれる。
さらに、シートは非常に快適だ。しかし、それを踏まえてもキャビンは外装に見合った仕上がりとは言えない。それどころかこのクルマの最大の弱点だろう。
マツダMX-5のような内装が欲しい
スバルの開発チームがこの非常にバランスのとれた楽しい走りを実現するのに忙しく、インテリアチームが最終仕上げをする時間がなかったと考えれば致し方ない。キャビンの出来がイマイチなことに気付いた時には手遅れだったのだろう。
BRZのキャビンのデザインが改善したら、クルマとしての魅力は大きく向上するだろう。マツダMX-5を見ればわかる。あのクルマのキャビンはエクステリア同様に美しく整然としており、細部まで作り込まれている。エアベントすら芸術的だ。
BRZのハンドリングとあのインテリアが組み合わされば非常に良いドライビング体験が得られるだろう。2.0ℓ仕様のMX-5を数日間乗って見てつくづく感じたことだ。
しかし、MX-5に乗っていてもBRZが恋しくなってしまうことがある。マツダの直感的なインフォテインメントシステムは好きだ。しかし、それでもBRZのシャシーの魅力を忘れることはできない。
素晴らしいハンドリング
もちろんMX-5のレスポンスは鈍重とは程遠い。しかし、BRZは156kg重いにも関わらずそれを感じさせないどころか、それ以上にステアリング操作に敏感なのだ。
これにより、実際のパワーとトルクはそれほど変わらないにも関わらずより高い次元のパフォーマンスを持っているように感じる。
BRZはステアリングが素晴らしい。シートポジションが低いことが運転していて安心感をもたらすのかもしれない。運転に集中することができるのだ。
ボディ形状も違えばキャラクターも違うということもできるかもしれないが、実際のところBRZとMX-5は価格も近く、直接的なライバルだ。
つまるところ、このようなクルマが販売されている時代に生きているわれわれは非常に幸運だ。たとえ電子レンジのようなボタンがついていようとも、BRZの魅力を断ち切ることはできない。
テスト車について
モデル名:スバルBRZ 2.0i SE LUX マニュアル
新車価格:2万6050ポンド(380万円)
テスト車の価格:2万7550ポンド(403万円)
テストの記録
燃費:11.9km/ℓ
故障:無し
出費:無し
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