2020年12月23日に、日産『新型ノート』が発売となった。新型ノートはキックスに続きe-POWER専売車に生まれ変わり、注目のe-POWERシステムも進化してクルマとしての評価は非常に高い。
ディーラーでは先行受注を受け付けているが、どれくらいの台数、そして納期となっているのだろうか? 現時点での最新情報を、販売店へ取材しレポートする。
関越道の立ち往生で顕在化! 緊急時にEVに求められる「命を守るための基準」
文/遠藤徹
写真/編集部
【画像ギャラリー】思わず乗ってみたくなる!新型日産ノートを写真で紹介!
■順調な立ち上がりで納期は1カ月半 2月中旬には納期延長の可能性も
日産『新型ノート』は2020年11月24日に発表、12月23日に発売開始した。発表と同時にカタログによる先行予約の受付をスタートさせたわけだが、現車が販売店に配備され、発表展示会、試乗会を開催したのは新年の年明け早々の1月4日からだった。
日産の期待を一身に背負ってデビューした新型ノート。小型化とe-POWER専売で大胆なモデルチェンジを行った
首都圏の日産店、日産プリンス店を数件回った限りではまずは順調な立ち上がりを見せているといった印象だった。
ただ新型ノート自体の評価は高いが、問題は高価な「e-POWER車だけに絞った数少ない商品ラインアップ」がどう受け止められているかだ。今のところ約70%は従来型ノート、とりわけe-POWER車やメダリストからの代替えが目立っている。
2021年1月4日現在の納車待ちは1カ月半の2月中旬であり、発売したばかりの新型車にしては早めだ。販売店営業担当者の感触では「現物が届き、試乗車が配備されたばかりだから、本格的な受注が始まるのはこれからだ。1週間も経過すれば2カ月以上の待ちになるだろう」と予想している。
ただe-POWER車だけに価格帯が大幅に跳ね上がったので、ガソリンNA車の購入希望者は買えないのがネックになっているのも確か。こちらを買いたいユーザーにはマーチを勧めるようにしているが、思うようにいかず、トヨタ『ヤリス』やホンダ『フィット』に流れるケースも多くなっているようだ。月販8000台の計画だが、一時的にはこれを上回っても安定期には届かず、苦戦を強いられる可能性もある。
■初期受注はベーシックと上級グレードが人気を二分
新型ノートのラインアップは2WDが法人向けで装備が簡素な「F」、一般向けでベーシックの「S」、装備を充実させた上級の「X」の3グレード構成。初期受注の比率は55%が「X」、45%が「S」といったところだ。
4WDは「S」「X」、そしてカスタマーバージョンの「オーテック」は2WDと4WDという1グレードずつとなっている。4WDとオーテックは2021年2月19日からの発売となる。
新型ノートオーテックのベースになるのは上位グレード「X」。専用16インチアルミホイールが足元を引き締める
ボディカラーは圧倒的に多いのはピュアホワイトパールで全体の70%を占め、あとは訴求色のピピットブルー/ブラック2トーン、ブリリアントシルバー、スーパーブラックが10%程度ずつを分け合っている。
売りになっているのは、スタイリッシュで飽きのこないデザイン、広くなった室内&荷室スペース、第2世代e-POWERによる走りのポテンシャルアップ、プロパイロットをはじめとした安全&安心機能の強化などだ。
特に第2世代のe-POWERはモーター出力&トルクを向上させ、よりパワフルな走りを実現。アクセルオフで滑らかに減速し、ワンペダル感覚の走行。エンジン音が気にならない高い静粛性を掲げている。
■e-POWER自体は高価ながら 主軸モデルは従来モデルよりも値下げ
価格設定は2WDだと車両本体価格が202万9500~218万6800円で前モデルのe-POWERの205万9200~246万9500円に比べると2万9700~28万2700円の値下げとなっている。
ライバルのトヨタ『ヤリス 1.5Lハイブリッド(FF)』の199万8000~229万5000円、ホンダ『フィット 1.5Lハイブリッド(FF)』の199万7600~232万7600円に比べると、上級の主軸モデルでは10~20万円も安い設定となっている。
ただ、これは額面通り受け取る訳にはいかない。安く設定するために主要装備をメーカーオプションにして外してある可能性があるからだ。
メーカーである日産は、傘下日産店に車両本体やメーカーオプション&付属品のサジェッションプライスを提示しているが、今回は商品性の引き上げによるコストアップにもかかわらず、実質値下げを実施したと説明している。
液晶パネルを多用し一気に時代をワープしたコックピット。シックでシャープなイメージに一新
一方で販売店のマージン幅も引き下げている。このため50万円程度のオプション&付属品を装備しても、「値引きは5~8万円に引き締め、これ以上上乗せすると販売店の収益はなくなってしまう」と説明している。
■現場が語る新型ノートへの期待と今後の動き
※証言1:首都圏日産店営業担当者
当面は従来型ノートe-POWER車からの代替えが見込めるので、受注は急ピッチで進んでいる。
しかしながら、新型ノートはe-POWER車のみのラインアップだから、1.2L NAやメダリストを希望するお客さんには応えられないので厳しい。どうしても1.2L NAを希望するお客さんに対してはマーチを勧めるようにしているが、モデルが古く、安全装備も十分でないので、ライバルのヤリス、フィットなどに取られてしまうケースもある。
新型車ではコストアップしているのにe-POWERにしては安い価格設定をしているので売りやすいが販売店のマージン幅が絞られているので、車両本体からの値引き余力がない。10万円以上を値引きすると赤字になってしまいできないので、ライバル車と今後競合したら負けるケースが多くなる可能性がある。
※証言2:首都圏日産プリンス店営業担当者
2021年1月4日現在の納期は、2021年2月中旬で1カ月半の納車待ちになっている。今後は急速に受注が増えているので1週間もすれば2カ月以上の待ちになると予想している。
一般向けはベーシックの「S」と、シートの本革仕様、アルミホイール、プロパイロットが標準装備された上級グレード「X」の2タイプがあり、Xのほうが半分強と売れ行きがよい。
e-POWER車だけだとガソリンNA車希望のお客さんの希望に添えないので、今後販売台数を伸ばすのは難しくなるかも知れない。
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みんなのコメント
品質も下の「マーチをどうぞ」は他社に逃げられて当たり前だと思うんですが…。
現行マーチはノートの前モデルより2年も古い設計なのでノートからマーチに乗り換える意味は皆無。
日産にユーザを馬鹿にするなと言いたい。