レーシングブルズ代表、開幕戦”戦略ミス”を潔く認める「F1というゲームに不運なんてモノはない。厳しく見直す必要がある」

レーシングブルズの角田裕毅は、2025年のF1開幕戦オーストラリアGPの決勝で好位置を走りながら、終盤に雨が降った時に妥当なタイミングでピットインすることができずにポジションを落とし、入賞を逃す結果となった。

この戦略を決断した経緯について、レーシングブルズのローレン・メキーズ代表はしっかりと見直してきたと説明。「レースに不運はない」と、どんな理由があれ、決断が間違っていたと認めた。

オーストラリアGPについての分析についてメキーズ代表に尋ねると、「もっと良い結果を手にできたはずだ」と語り、さらに次のように続けた。

「このレースは、多くの決断を下さなければいけなかった。最後のひとつだけではない」

そうメキーズ代表は言う。

「チームとして、そしてチームとドライバーとして、多くの正しい判断を下した。そしてインターミディエイトタイヤを履いた時のユウキのペースは素晴らしく、6番手を守っていた。さらに、ドライタイヤに切り替えるタイミングも完璧だった」

「我々はミディアムタイヤを選んだから、ハードタイヤを履いたドライバーたちと比べて有利に見えた」

レース終盤に雨が降った時、タイヤを交換すべきかどうかは実に難しい判断であった。かかった雨雲はほんのわずかであり、雨がすぐに止み、ドライタイヤのまま走った方が大きな恩恵を得られる可能性も十分にあったのだ。

しかしそれでも、メキーズ代表は「我々はミスを犯した」と潔く認める。

「ただ、最後の判断は大きく間違っていた。だから、見直さなければいけない。このF1というゲームには、不運なんてモノは存在しないんだ。我々はミスを犯した。そして見直しは常に行なう」

「ああいう状況で、”なぜ損切りができなかったのか”を理解しようとしてる。結局は、それが全てなんだ」

「トップグループにいない場合には、チャンスを見極める必要がある。そのチャンスを掴めなければ、すぐに決断を下したドライバーたちと比べて、何かを失ってしまう可能性があることを受け入れなければいけない。そういう状況では、どれだけ早く損失を確定させることができるかが鍵になるんだ」

「『まだとても良い結果を目指せる』と考えるのか、それとも『さらに良い結果を夢見てしまう』のか、だ。しかし今回は後者で、そういう幸運が実現することはなかった。実際にコースが濡れすぎていたからだ」

「我々はまだ若いチームだけど、そういう状況でも良いパフォーマンスを発揮できると確信している。今回だって実際には、多くの複雑な判断を下すことができていたんだから」

角田は中国GPの木曜日に、昨年のサンパウロGPの一件があったため、判断に影響が及んだと語っていた。

このサンパウロGPでレーシングブルズは、雨足が強まったタイミングでインターミディエイトタイヤからエクストリームウェザータイヤに交換した。これを功を奏したように見え、角田は先頭を行くマシンとの差を1周につき10秒ほど縮め、このままいけば優勝もありえる……という状況に持ち込んだ。しかし他車がクラッシュしたことで赤旗中断となり、まだタイヤを変えていなかったマシンは、ポジションを落とすことなく新しいインターミディエイトタイヤに交換することに成功。角田は結局、ポジションを落としただけで終わった。

「我々もその点については自問した」

そうメキーズ代表は言う。

「しかし、そのことが意識的に影響を及ぼしたとは考えていない」

「ブラジルの件について言えば、少なくとも昨年まではどんな犠牲を払っても、エクストリームウェザータイヤを履くことを避けなければいけなかった。エクストリームウェザーを必要とするのは、セーフティカーや赤旗が出るような天候の時だったからね」

「昨年と言っているのは、今年は新しいエクストリームウェザータイヤが用意されているからだ。週末には、まだ誰も使ったことがないからね。だから状況は異なると思う」

「でも先ほども言った通り、冷静に、ピットレーンに降った雨の量を見れば、くだらない言い訳を探す必要はない。我々は、正解とは真逆のことをしてしまった。我々はそれを厳しく見直したが、次はもっと強く戦えると確信している」

Comments

[hir********]

まあフェラーリも引っかかりましたし
実際雨がどう左右するかは誰にもわからなかった
イタリアチームで表彰台独占もありえた訳で

もちろん見直すのはいいけど次に目を向けた方がいいと思う

ただステイの判断が、意図したものではなく決断できなくてズルズルの結果なら
厳しく見直していただきたい
そこは内部でしか分からない事だからよろしくお願いします