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BYDが新エネルギー車生産900万台目を世界初達成! 記念すべき900万台めはEVスーパーカー「ヤンワンU9」

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BYDが新エネルギー車生産900万台目を世界初達成! 記念すべき900万台めはEVスーパーカー「ヤンワンU9」

BYDはテスラと熾烈な首位争い

電気自動車(EV)の販売でテスラと激しい首位争いをしているBYDは、もう少し広い枠組みの「新エネルギー車(以下、NEV)」と呼ばれる燃料電池車やプラグインハイブリッド、電気自動車など、動力源をガソリン・軽油に依存しないクルマの分野でも躍進している。調査会社マークラインズの統計によれば、BYDの2024年4-6月期の世界販売台数はホンダや日産といった主要日系メーカーを抜き、世界7位まで上昇している。その躍進の源がNEVというわけだ。

エアサスを超える次世代シャシー技術が登場か。BYDが「DiSusシステム」を発表

そのBYDのNEV生産900万台目が2024年9月25日、BYDの深汕工場でラインオフした。900万台目の記念すべき個体は、2023年の上海国際自動車ショーで世界初公開された同社初のEVスーパーカー「YANGWANG U9(ヤンワン ユーナイン)」だ。

BYDの発表によれば、NEVの生産台数が900万台に達した自動車メーカーはBYDが世界初で、中国の自動車産業が著しい成長を遂げたことを証明するマイルストーンを打ち立てたことになる。ちなみに、800万台目の新エネルギー車のラインオフからは、わずか2ヶ月余りしか経っておらず、BYDの新エネルギー車が驚異的なスピードで市場に浸透していることが数字から見て取れる。

2024年、BYDは自動車販売で新たな記録を達成し続けている。BYDの今年上半期のNEV(乗用車)の販売台数は160.7万台に達し、世界トップの座を保っている。また、BYDグループの高級ブランドである「YANGWANG(ヤンワン)」は、ラグジュアリーセグメントでも着実に成果を上げているという。

BYDの高級ブランド「ヤンワン」が送り出すEVスーパーカー「U9」とは?

今回ラインオフした900万台目のNEVである「ヤンワン U9」は、成長著しい中国自動車産業のなかでも、最高峰ともいえる存在だとBYDは主張する。革新的な技術、極めて優れた性能、卓越した製造技術、そして最高の品質を兼ね備えた「ヤンワン U9」は、BEVによるスーパーカーの新たな体験を提供するとともに、スーパーカーの世界に強い印象を与えた。

そんあ「ヤンワン U9」は、2024年8月からの納車が正式に開始された。「ヤンワン U9」は、Yi-SiFang(最新世代の四輪駆動プラットフォーム 「e4プラットフォーム」)と、云辇-X(最新世代のサスペンション システム=DiSusインテリジェント ボディ コントロール システム)というふたつの核心技術に基づいて設計されている。

詳細は当サイトが以前公開した記事「エアサスを超える次世代シャシー技術が登場か。BYDが『DiSusシステム』を発表」を参照いただきたいが、車体制御技術「DiSusシステム」は、油圧と空気圧で車体の姿勢を自在に操る高度なシステムだ。制御次第ではタイヤを1輪だけ宙に浮かせたり、その場で4輪を浮かせてジャンプすることまで可能だという。

これで高度な自己防御システムと人工知能AIまで完備させたら、さながら1980年代に大ヒットしたSFドラマ「ナイトライダー」に登場するナイト2000になりそうだ。だから、このBYDの高級ブランド「ヤンワン」が送り出す高性能EVスーパーカー「U9」が、2023年の上海モーターショーで世界初公開された際は、その技術に驚かされたものだ。

話が少し脇道に逸れたが、「ヤンワン U9」の超高性能と高い品質基準を満たすため、BYDは中国深汕に専用工場を設立している。この工場は、中国国内初のNEVスーパーカー専用工場だ。「ヤンワン U9」は、カーボンファイバー製の車体構造部品を採用した中国初の量産モデルで、世界最大の単体カーボンキャビンを使用しており、そのカーボンファイバーの強度は鋼の5倍~6倍に達するのだという。

生産品質を確保するため、「ヤンワン U9」のカーボンキャビンは、生産工程や作業員の技術に対して厳しい基準を設けている。カーボンキャビンの生産のために、2000平方メートルの常湿・常温のクリーンルームを特別に設置し、BYDの経験豊富な熟練工を含む高い技能を備えたスタッフを選任して作業にあたっている。また、すべての組立工程のスマート化を進めることで、車両1台ずつの精密な組み立てを実現した、まさにBYD渾身の専用工場だ。

これからBYDが進む道

BYDは、これまで普及価格帯モデルを中心としたラインアップで市場シェアを獲得してきたが、プレミアムブランド「DENZA(デンザ)」に加え、直近では「YANGWANG(ヤンワン)」「Fangchengbao(ファンチェンバオ)」と続けざまに新たな高級ブランドを立ち上げハイブランド路線の拡充を図っている。

高性能、高価格帯のモデルを出せば高級ブランドになり得るというほど簡単なビジネスではないが、驚異的なスピードで成長を続けるBYDであれば、いとも簡単にブランドを確立してしまうのではないかというほど勢いを感じる。NEVの生産900万台目が新高級ブランド「ヤンワン」の「U9」だったのは、単なる偶然ではない。これは未来を見据えるBYDからの強いメッセージなのだ

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  • ニーナ
    昨年BYDのATTO3を購入し、車として素晴らしい出来栄えで、日々ドライブを楽しんでいます。昨年よりソフト更新が2回あり、自動運転や安全装置等がより良くなっています。EVは機械的なハードのアフターフォローより、ソフトのアフターフォローの方がより重要になって来るかも知れません。
  • SK-LV
    新車販売3000万台の中国市場で唯一EV事業で成功しているのは、テスラのみ。BYDの公表数値は、自称が多く「参考記録」程度。そして慎重だった日本メーカーは、利益の出ないEV事業に深入りしない判断が功を制した。EV事業で欧州と中国が失敗した現在、実績・体力・技術のある日本メーカーの独壇場になります。トヨタ、パナ連合の次世代電池が世界の自動車業界の命運を決める。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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