高級志向への路線が不評を買ってしまう。悲しき歴代随一の不人気モデルに
現行モデルが14代目となる日産「スカイライン」。国産車の中でも抜群のネームバリューをもつスカイラインは、抱えるファンも多い。ただ、その大半は10代目までのヘリテージモデルを支持。熱狂的なスカイラインファンにとって「直6エンジン」「丸型テールランプ」は、スカイラインに切っても切れない記号なのだ。
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そんなスカイラインのファンにとって、1985年に発表された7代目、通称「7th スカイライン」の人気は低い。当時、トヨタのマークII/チェイサー/クレスタ(70系)など、豪華装備を誇るアッパーミドルセダン、いわゆるハイソカーが爆発的ヒット。その影響を受け「豪華さ」を追求して開発された7代目は販売的に大コケ…。人気は低迷した。1986年に追加された2ドアスポーツクーペ「GTSシリーズ」で再びスポーティ路線に舵を切り直すも、自動車評論家やユーザーからは「失敗作」や「黒歴史」と罵られたのだ。ミスタースカイラインこと櫻井眞一郎氏から開発末期に開発担当者のバトンを受け継いだ伊藤修令氏。彼は、7代目を容赦なくバッシングした当時の自動車評論家への怒りをバネに、いまだに名車として高い人気を誇る8代目スカイライン(R32型)を生み出したことは有名な逸話となっている。
ただ、7代目スカイラインの失敗はマークII3姉妹などのハイソカーだけに影響されたものではない。実は身内、しかも先代モデルに大きな要因があることはあまり知られていない。
7代目開発に大きな影響を与えたモデルとは、6代目スカイライン(R30型)に設定された「RS-X」のことである。「RS-X」を語る前に、6代目スカイラインについて説明しておこう。
1981年に発表された6代目は「ニューマン・スカイライン」と呼ばれ、4ドアセダン、2ドアハードトップ、5ドアハッチをラインアップ。直6エンジンを搭載するGTシリーズをフラッグシップに、直4エンジンや2.8Lディーゼルエンジンを用意した。幅広いラインアップを誇るなか、特に人気を博したのが FJ20E型2リットル直4DOHCエンジンを搭載したスポーツ仕様「RS」。“レーシングスポーツ”を意味する「RS」は、S20型2リットル直6エンジンを搭載してレースシーンで名声を得た「GT-R」の系譜を受け継ぐモデルとして人気を得た。その人気は、当時テレビ放映されていた刑事ドラマ『西部警察』の特殊車両に採用されたことも大きい。『西部警察パートII』から登場した「RS」ベースの特殊車両「マシンRS」は、パートIIで3台のフォーメーションを組み、凶悪な犯行組織に挑んだ。
話はそれたが「RS」は、1983年にターボを装着した「ターボRS」、1984年にはインタークーラーターボ搭載の「ターボインタークーラーRS」が追加されるなど順調に発展していく。
今回の主役「RS-X」は、1983年8月のマイナーチェンジ時に追加設定されたモデルのこと。「RS-X」の大きな特長は、上級仕様や他のハイソカーが備えていたゴージャスな装備が、これでもかと装着されていたこと。
「え?それがなにか??」と思う読者の方もいるだろうが、当時のスポーツカーといえば今とは違い、「快適装備?付いてるわけないでしょ!」というのが当たり前の時代。事実、ノーマルの「RS」はエアコンや快適装備はオプション、もしくは装着不可だったのだ。
具体的に装備されたのは、パワーウインドウ、パワーステアリング、8ウェイ電動マルチアジャスタブルシート、ASCD(オートスピードコントロール)などなど。また、快適装備ではないが、当時解禁されたばかりの60サイズタイヤを標準装備としている。反面、ATは2ヵ月遅れ(インタークーラーターボは1年後)で用意された。
当時、歴代最強の動力性能を持ちながら、中身はゴージャスで運転や操作もラクラク。「RS-X」は登場以降、人気モデルとなった。この人気は日産も想定外だったとの話があるほどだ。
1980年代に入り、ハイソカーブームや高級クーペ、ソアラの登場など時代が「スパルタン」から「快適・豪華」に変わっていった。「RS-X」はそんな時代の潮目にうまくのったモデルといえる。だが、予想以上に人気を博したことで7代目のコンセプトに大きな影響を与えてしまった…。
良くも悪くも、スカイラインの歴史を変えた知る人ぞ知るモデルとして歴史に名を刻んでいる。
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