現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 【最新モデル試乗】すべてがグレードUP! 理想の選択肢、三菱アウトランダーPHEVの驚く完成度

ここから本文です

【最新モデル試乗】すべてがグレードUP! 理想の選択肢、三菱アウトランダーPHEVの驚く完成度

掲載 8
【最新モデル試乗】すべてがグレードUP! 理想の選択肢、三菱アウトランダーPHEVの驚く完成度

3年目の熟成。その内容は多岐にわたる

 まもなく登場から3年を迎える現行アウトランダーPHEVの評判は上々。輸入SUVを愛用してきた「クルマにうるさい」ユーザー層からも、三菱車としてかつてないほど目が向けられているという。今回の改良には彼らの声も大いに反映されている。

【最新モデルNEWS】三菱アウトランダーPHEVが、より上質・快適に大幅リファイン。約20%パワフルになり100km超のEV走行距離を実現。ヤマハと共同開発したオーディオを標準装備する!

 進化ポイントは多岐にわたる。走りにおいては、大容量化と高出力化を図った新開発の駆動用バッテリーを採用した。これによりEV航続距離が大幅に伸長し、ついに100kmの大台を超えた。バッテリー単体の出力は60%増、システム総出力は20%増となっており、動力性能も大きく向上している。

 内外装はあまり変わっていないように見えるが、実は広範囲にわたりリファインされた。
「威風堂堂」をコンセプトに掲げる外観は、フロントがスッキリとし、前後のスキッドプレートが力強い印象になったほか、灯火類の意匠が変わり、ホイールは斬新なデザインになった。新色のムーンストーングレーメタリックというボディカラーが見せる新感覚表現も印象的だ。

 インテリアも装備の充実と質感の向上が図られている。センターモニターのディスプレイサイズが12.3インチに拡大され、コネクティッド機能が強化されたほか、新たにフレームレスのデジタルルームミラーやアルミペダルを採用。室内ランプもLED化するなど、細かいところまで手が加えられた。

 目の肥えたユーザーに対応するため、要望の多かったシートベンチレーションや、ヤマハとの共同開発による2種類のダイナミックサウンド・オーディオが設定されたのも今回の注目ポイントである。

従来も良かったが、最新版はすべてが上。実力は欧州プレミアムを上回る

 試乗車は最上級グレードのPエグゼクティブパッケージ。乗り込むと、室内が一段と上質な空間と変貌したことを実感した。リフレッシュ機能まで備えたセミアニリンのレザーシートや上級仕様のオーディオなど快適装備はすべて標準。5名乗りで659万4500円、7名乗りでは668万5800円という高価なプライスも、けっして割高には感じない。

 サーキットで新旧を乗り比べ、その進化幅が大きいことを理解した。まずは動力性能がパワフルである。明らかにアクセルレスポンスが鋭くなり、加速の力強さを実感できるようになっている。0→100km/h加速はノーマルモードの場合で、これまでの10.2秒から8秒以下へと大幅に短縮されたという。納得だ。

 速さとともに滑らかさも確実に増している。EVらしいシームレスな加速が高速域まで維持されるのが気持ちいい。リファイン幅は驚くほど。スペック以上のプラスαがあるように感じられた。

 足回りは、ショックと車体の揺れの低減、そしてしっかり感の向上を目指したという。サーキットを攻めぎみに走ってみると、ハンドリングに一体感があり、上質な乗り味に仕上がっていることを実感した。

 筆者は従来の刺激的な走りも好きで、今回の新旧乗り比べでも、とくにターマックモードで面白いように曲がって楽しく走れる実力をあらためて確認した。だが、改良版をドライブして目からウロコが落ちた。刺激的な楽しさのさらに先に広がる領域を見せてもらえたからだ。

 新型は、しなやかに路面を捉える感覚と、しっかりとした手応えがあり、持ち前の回頭性を損なうことなく落ち着いた印象を加えていた。より理想に近い走りを実現している。まさしくドライバーがイメージしたとおりに操れる。

 乗り心地もよくなっている。従来型は20インチタイヤを履くことで見映えがよかった半面、ややキャパシティオーバーな印象があり、乗り心地に硬さが感じられた。最新版をサーキットで走らせた限りでは、バネ下の重さ感は軽減され、縁石やや継ぎ目を通過したときの入力の受け止め方も巧みになっていた。おそらく公道を走っても、サーキットで感じたよさが味わえるだろう。

 開発者は「電動車ならではの走りを、さまざまな天候や路面で、より安全に安心して楽しめる」ことを意識したという。確かにこの完成度なら、条件が悪くなるほどありがたみを実感できそうだ。

 価格は上昇しているが、関係者によると、「最近よくある原材料費などの高騰を受けての値上げというよりも、いろいろ新しいものを取り入れたことによる側面が大きい」のだという。実際にも金額の上がり幅以上にクルマの完成度はもっと上がっているように感じられ、なるほど!の連続だった。アウトランダーPHEVは確実に魅力度が増している。

ヤマハ・ダイナミックサウンド・オーディオ視聴報告

 新型は、三菱自動車とヤマハが共同開発した2タイプの高音質「ダイナミックサウンド」を標準装備。Pエグゼクティブパッケージは「アルティメット」。P、G、Mには「プレミアム」を組み合わせる。

 試聴ソースは、waveデータによるポップスやオーケストラ演奏など。奏者の位置までわかる解像度の高さ、聞き慣れた曲でも従来は聞こえていなかった音の発見があり、オーディオの高い完成度を実感した。8スピーカーのプレミアムでも満足感は非常に高い。だが12スピーカーのアルティメットの臨場感は圧倒的。この音を聴くためにクルマを選ぶ気にさせる。新オーディオ用にスピーカー装着部を中心に補強パーツの見直しと溶接スポット増加を実施。従来比1.5倍にパネル剛性を高めた。その違いはドアを開けたときに感じる重さからも伝わる。ソフトウェア側では、騒音の周波数帯に応じた補正を実施、アルティメットでは空調の音や雨音に対しても補正も実施し、走行中でも「いい音」をクリアに届けてくれる

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

【最新モデル試乗】期待のストロングHV登場! SUBARUクロストレックS:HEVの実力
【最新モデル試乗】期待のストロングHV登場! SUBARUクロストレックS:HEVの実力
カー・アンド・ドライバー
「ランクル」兄弟で最もモダンな“250”に試乗! オンロードでもオフロードでも隙がない万能モデルだ。【試乗レビュー】
「ランクル」兄弟で最もモダンな“250”に試乗! オンロードでもオフロードでも隙がない万能モデルだ。【試乗レビュー】
くるくら
8年目の小さな「成功作」 アウディQ2へ試乗 ブランドらしい実力派 落ち着いた操縦性
8年目の小さな「成功作」 アウディQ2へ試乗 ブランドらしい実力派 落ち着いた操縦性
AUTOCAR JAPAN
【羨望のSUV】メルセデスAMG・G63全方位試乗。「最新のG」は「最良のG」なのか?!
【羨望のSUV】メルセデスAMG・G63全方位試乗。「最新のG」は「最良のG」なのか?!
カー・アンド・ドライバー
「シボレー コルベット E-Ray」は4WD化の恩恵が絶大!もっと刺激的な電気エイの襲来に喝采を【新車試乗】
「シボレー コルベット E-Ray」は4WD化の恩恵が絶大!もっと刺激的な電気エイの襲来に喝采を【新車試乗】
Webモーターマガジン
変化と進化──新型ロールス・ロイス ゴースト シリーズII試乗記
変化と進化──新型ロールス・ロイス ゴースト シリーズII試乗記
GQ JAPAN
スズキが新型「ソリオ」1月発表!? “迫力顔&先進機能”採用!? 既に予約した人も!? 何が変わった? 販売店に寄せられた声とは
スズキが新型「ソリオ」1月発表!? “迫力顔&先進機能”採用!? 既に予約した人も!? 何が変わった? 販売店に寄せられた声とは
くるまのニュース
【ユーズドカーチェック】17枚の画像とともにBMW 3シリーズGT(F34)の中古モデルをわかりやすくレビュー!
【ユーズドカーチェック】17枚の画像とともにBMW 3シリーズGT(F34)の中古モデルをわかりやすくレビュー!
AutoBild Japan
メルセデスAMGから「CLE53カブリオレ」発売!専用のパワフルなルックスと先進・洗練のインテリア
メルセデスAMGから「CLE53カブリオレ」発売!専用のパワフルなルックスと先進・洗練のインテリア
LE VOLANT CARSMEET WEB
初代NSXに存在した「やりすぎ」モデル! たった14台しか売れなかった「タイプS Zero」のストイックさに脱帽
初代NSXに存在した「やりすぎ」モデル! たった14台しか売れなかった「タイプS Zero」のストイックさに脱帽
WEB CARTOP
【試乗】新型CR-Vの日本導入は水素燃料電池車のみ! 特殊なクルマかと思ったら実用性十分の「買いやすい」モデルだった
【試乗】新型CR-Vの日本導入は水素燃料電池車のみ! 特殊なクルマかと思ったら実用性十分の「買いやすい」モデルだった
WEB CARTOP
【遂に価格決定】フォルクスワーゲン新型ティグアン 3世代目は7年ぶりのモデルチェンジ
【遂に価格決定】フォルクスワーゲン新型ティグアン 3世代目は7年ぶりのモデルチェンジ
AUTOCAR JAPAN
アルパイン2025年モデル発表 車種専用モデルさらに拡充 ナビもディスプレイオーディオも充実
アルパイン2025年モデル発表 車種専用モデルさらに拡充 ナビもディスプレイオーディオも充実
AUTOCAR JAPAN
メルセデス・ベンツの新世代4名乗りオープンカーのCLEカブリオレに高性能バージョンの「メルセデスAMG CLE53 4MATIC+カブリオレ」を設定
メルセデス・ベンツの新世代4名乗りオープンカーのCLEカブリオレに高性能バージョンの「メルセデスAMG CLE53 4MATIC+カブリオレ」を設定
カー・アンド・ドライバー
通学向けに特化した専用設計 ヤマハ新型「PAS ULU」登場 バイクメーカーならではの設計が
通学向けに特化した専用設計 ヤマハ新型「PAS ULU」登場 バイクメーカーならではの設計が
バイクのニュース
初代日産リーフは「普通に乗れる」電気自動車だった【10年ひと昔の新車】
初代日産リーフは「普通に乗れる」電気自動車だった【10年ひと昔の新車】
Webモーターマガジン
約183万円! 三菱「新型“5ドア”軽SUV」発表に反響多数! 「走りがいい」「好き」の声!半丸目もカッコイイ「ミニ」が話題に
約183万円! 三菱「新型“5ドア”軽SUV」発表に反響多数! 「走りがいい」「好き」の声!半丸目もカッコイイ「ミニ」が話題に
くるまのニュース
新型「メルセデスCLA」のプロトタイプに試乗!次世代のメルセデス製電気自動車の実力やいかに?
新型「メルセデスCLA」のプロトタイプに試乗!次世代のメルセデス製電気自動車の実力やいかに?
AutoBild Japan

みんなのコメント

8件
  • kus********
    「大容量化と高出力化を図った新開発の駆動用バッテリーを採用」21年モデルのバッテリーは失敗作で故益子さんが当時嘆いていたと聞いている。
    GSユアサに戻したらしいが、当然の選択だろう。

    EVのSUVが欲しいが航続距離がって人にはベストバイ。
    ICEやその派生のHVで良いって人には響かない。

    21年型を買ったが、この価格でセミアニリンレザーシートが標準なのでリーズナブル。
    不満点をほぼ解消してきているのはご立派。
    某社なら、ユーザーの目につくところにつぎ込むだろう。

    日産のVCターボを搭載して欲しいけどなあ。

    エクストレイルと同じシャシでここまでできるって三菱が良いのか、日産がダメなのか面白い。
  • clo********
    全てがグレードアップ!値段もグレードアップ!
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

526.4668.6万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

65.0542.0万円

中古車を検索
アウトランダーPHEVの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

526.4668.6万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

65.0542.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村