現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 日本のセダン衰退はボディ拡大も要因! 国内で5ナンバーは残留組の「カローラ・アクシオ」のみ

ここから本文です

日本のセダン衰退はボディ拡大も要因! 国内で5ナンバーは残留組の「カローラ・アクシオ」のみ

掲載 更新 68
日本のセダン衰退はボディ拡大も要因! 国内で5ナンバーは残留組の「カローラ・アクシオ」のみ

 国内ではカローラ・アクシオが唯一の5ナンバーセダン

 先日某ディーラーでセールスマンと話をしていると、「最近はSUVのなかでもコンパクトSUVがよく売れていて、お客様からのお問い合わせも多いのですが、個人的には5ナンバーサイズのコンパクトセダンをラインアップして欲しいですね」と話してくれた。

若者オーナー皆無! キング・オブ・おやじセダンTOP5

 日本国内ではトヨタが、いまでもカローラ・アクシオセダンをラインアップしており、これが唯一の5ナンバーサイズセダン。サイズにこだわらなくても国内で見かける数は少なめだが、セダンの新車といえば、トヨタ・クラウン、同カローラセダン(3ナンバーの方)ばかり。

 ただ、まるでセダンが“絶滅危惧種”のようになっているのは日本だけでなく、世界で同じ傾向となっているのだが、日本の場合は5ナンバーサイズのセダンが消えていった、つまり扱いやすいセダンがなくなったことも大きく影響しているところではないだろうか。セダンからSUVへのシフトが目立つ世界市場とは傾向が少々異なるものと考える。

 東南アジアを例にすると、たとえばトヨタではカローラ(グローバルサイズ)セダンの下に、コンパクトセダンとしてヴィオスがラインアップされている。同クラスとして日産ではアルメーラ(アメリカではヴァーサ)、ホンダではシティをラインアップ。

 ただし、残念ながらいずれも5ナンバーサイズではない。ただ、三菱自動車が海外でラインアップしているミラージュのセダン版、タイでアトラージュと呼ばれるモデルは、5ナンバーサイズとなっている。

 3ナンバー車として開発する方お金と手間がかからない

 東南アジア諸国でもSUV人気が高まっている。ただし、政策的に税金の高いインドネシアを除けば、もともとセダンが大好きな国ばかり。いまでも重要カテゴリーとして日系ビッグ3ではモデルチェンジを行うなどして、コンパクトセダンもラインアップを続けている。もはや「日本製を」というつもりはないので、タイなどで生産したこれらのモデルを導入してみてはどうかと言いたいところだが、実際国内で正規販売、しかも少量販売前提とすると、価格に割高感が見えてしまったりして結局たいして売れなかったということになるので、軽々しく日本でも売ってほしいというべきではないともよく言われる。

 3ナンバー化は衝突安全性能の向上などのために進んでいったとされている。以前、某メーカーのエンジニアに話を聞いていた時、「いまどきは5ナンバーサイズのクルマを開発するほうが、限られたサイズに必要なものを詰め込むので、お金と手間がかかるのです。一定サイズの3ナンバー車として開発するほうがはるかに安く済みます」と話してくれた。

 セダン販売で健闘しているトヨタでも、継続販売されているアクシオを除けば、カローラセダンが最小セダンとはいえ3ナンバーサイズとなっている。グローバルモデルより全長を詰め、全幅も狭めているとはいえ、なかなか立派なクルマとなった。ただアクシオセダンを併売扱いで残したものの、3ナンバーとなったセダンがステーションワゴンのツーリングとともに、法人ニーズ(つまり営業車)などでも意外とスンナリ使われるようになっており、いまどき5ナンバーだ3ナンバーだといっているのは、“オジさんの証”になってしまっているのかもしれない。

 運転免許証の自主返納が進むいまどきであるが、まだまだ日本でセダンが元気だったころを知っており、自分もセダン好きというドライバーも多いはず。本当はセダンに乗りたいのだが、選択肢がなくハッチバック車を選ぶというケースもあるようだ。国内でコンパクトセダンのニーズは極めて限定的なのは確か。ただ“ファーストペンギン”として、少量販売でトライして可能性を探ってくれるメーカーが出てこないかなあ、と筆者は個人的には期待している。

こんな記事も読まれています

レクサスの「“ミッドシップ”スーパーカー」!? 美麗シルエットが超カッコイイ! まさかの「ミッドエンジンLC」CGの実現性は?
レクサスの「“ミッドシップ”スーパーカー」!? 美麗シルエットが超カッコイイ! まさかの「ミッドエンジンLC」CGの実現性は?
くるまのニュース
新車のクラシックバイク、ロイヤルエンフィールドの伝統を、名を受け継いだ「ブリット350」にアクティブバイク女子、指出瑞貴が乗ってみました!!
新車のクラシックバイク、ロイヤルエンフィールドの伝統を、名を受け継いだ「ブリット350」にアクティブバイク女子、指出瑞貴が乗ってみました!!
バイクのニュース
ヤマハ:クアルタラロ、リンスともにコーナリング性能に苦戦。「ブレーキングで考えすぎてしまう」/第4戦スペインGP初日
ヤマハ:クアルタラロ、リンスともにコーナリング性能に苦戦。「ブレーキングで考えすぎてしまう」/第4戦スペインGP初日
AUTOSPORT web
スイフトのリッター24km超えも優秀だけど……ヤリスはリッター36kmで圧勝!! 燃費で選ぶコンパクトカー
スイフトのリッター24km超えも優秀だけど……ヤリスはリッター36kmで圧勝!! 燃費で選ぶコンパクトカー
ベストカーWeb
最新 i7の防弾仕様「プロテクション」へ試乗 動きが鈍重では無意味 BMWの特別プログラムを体験(2)
最新 i7の防弾仕様「プロテクション」へ試乗 動きが鈍重では無意味 BMWの特別プログラムを体験(2)
AUTOCAR JAPAN
まるで違う「装甲」性能 7シリーズ・プロテクション 爆弾15kgにも耐える! BMWの特別プログラムを体験(1)
まるで違う「装甲」性能 7シリーズ・プロテクション 爆弾15kgにも耐える! BMWの特別プログラムを体験(1)
AUTOCAR JAPAN
「オービスをぶっ壊せ」国民の怒り爆発!? “プライバシーより取締り”の顛末とは 恐怖のオービスお国事情
「オービスをぶっ壊せ」国民の怒り爆発!? “プライバシーより取締り”の顛末とは 恐怖のオービスお国事情
乗りものニュース
モリタのコンテスト:小学生が描く「未来の消防車」、最優秀賞は埼玉県在住の新口さん
モリタのコンテスト:小学生が描く「未来の消防車」、最優秀賞は埼玉県在住の新口さん
レスポンス
テスラ失速! もうどうにも止まらない……販売不振で30万円値下げ! 低価格車EVの投入前倒しへ
テスラ失速! もうどうにも止まらない……販売不振で30万円値下げ! 低価格車EVの投入前倒しへ
ベストカーWeb
トヨタが新たな「新型3列SUV」を生産!? 異なる2車種が26年登場か 米国BEVに14億ドル投資
トヨタが新たな「新型3列SUV」を生産!? 異なる2車種が26年登場か 米国BEVに14億ドル投資
くるまのニュース
【インタビュー】MotoEマシン、ドゥカティ「V21L」に備わる独自の電気ブレーキと冷却システムとは
【インタビュー】MotoEマシン、ドゥカティ「V21L」に備わる独自の電気ブレーキと冷却システムとは
バイクのニュース
【MotoGP】25台中15台クラッシュの大波乱、スプリントレースは「赤旗中断にすべきだった」のか。転倒ビニャーレス主張
【MotoGP】25台中15台クラッシュの大波乱、スプリントレースは「赤旗中断にすべきだった」のか。転倒ビニャーレス主張
motorsport.com 日本版
トヨタの名車2000GTならぬ3000GTで登場!! 元々オープンカーの設計だったの……紆余曲折あった70スープラ
トヨタの名車2000GTならぬ3000GTで登場!! 元々オープンカーの設計だったの……紆余曲折あった70スープラ
ベストカーWeb
GW明けに新車を狙うなら、このお買い得な人気モデルは、絶対に外せない!【2024春商戦・トヨタ注目モデル4選】
GW明けに新車を狙うなら、このお買い得な人気モデルは、絶対に外せない!【2024春商戦・トヨタ注目モデル4選】
月刊自家用車WEB
群馬の朝は早い! 3時発東京行き「超早朝バス」日本中央バスが運行へ その使い道は?
群馬の朝は早い! 3時発東京行き「超早朝バス」日本中央バスが運行へ その使い道は?
乗りものニュース
RB、F1マイアミGPでアップデートを予定。「中団トップ争いに踏みとどまるため」とメキーズ代表……ライバルのハースを突き離せるか?
RB、F1マイアミGPでアップデートを予定。「中団トップ争いに踏みとどまるため」とメキーズ代表……ライバルのハースを突き離せるか?
motorsport.com 日本版
EVのリチウムイオン電池は「温度管理」が大切だった! 走行性能だけじゃなく充電性能に劣化度合いまで温度で大きく変わる!!
EVのリチウムイオン電池は「温度管理」が大切だった! 走行性能だけじゃなく充電性能に劣化度合いまで温度で大きく変わる!!
WEB CARTOP
話題のマツダ『EZ-6』、詳細スペックを公開! 後輪駆動でBEVは600kmの航続距離に
話題のマツダ『EZ-6』、詳細スペックを公開! 後輪駆動でBEVは600kmの航続距離に
レスポンス

みんなのコメント

68件
  • 5ナンバーのアクシオ、フィールダーよりも、3ナンバーのカローラセダン、ツーリングが圧倒的に室内が狭いのはどうしても許せない。
    かつてのカムリみたいに広くて快適な室内ならば3ナンバーの意味があるというものだ。
  • というか、5ナンバーという括り自体がすでに無意味。
    気分的な問題なのか知らんが。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

161.2187.6万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

33.0225.0万円

中古車を検索
カローラアクシオの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

161.2187.6万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

33.0225.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村