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トレンドはあえて「低く」!? 実は最低地上高が低いSUV&クロスオーバー ワースト5

掲載 更新 15
トレンドはあえて「低く」!? 実は最低地上高が低いSUV&クロスオーバー ワースト5

 10年ほど前から火がつきはじめたSUV&クロスオーバーブームは今も続いているが、最近登場したノートオーテッククロスオーバーをはじめ、SUV&クロスオーバーでありながら実は最低地上高が乗用車とそれほど変わらないモデルも少なくない。

 そこで、本稿では最低地上高が低いSUV&クロスオーバーが意外に多い理由を考察するろともに、最低地上高が低いSUV&クロスオーバー ワースト5をピックアップしてみた。

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文/永田恵一、写真/平野学、NISSAN、TOYOTA、HONDA、MAZDA

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■なぜ最低地上高が低いSUV&クロスオーバーが増えている?

 トヨタ C-HRやマツダ CX-3などは、そもそも「5ドアハッチバックの乗用車に限りなく近いクロスオーバー」というコンセプトだ。そういったコンセプトであれば、自社内に最低地上高が高いオーソドックスなSUV&クロスオーバーが存在することもあり、高い最低地上高は必要ないという事情も納得できる。

 また、ベース車の最低地上高を上げたモデルを作ることは、なかなか大変だ。そのためサスペンションで比較的手間が少なく済む15~20mm、タイヤの外形アップで10mmの合計25~30mm程度最低地上高を上げたSUV&クロスオーバーがそれなりに多いこともよくわかる。

 さらに、最低地上高の高さは悪路走破性、乗降性の向上、アイポイントの高さ、スタイルを含めたSUV&クロスオーバーらしい雰囲気といったメリットがある反面、ハンドリングの悪化(乗り心地はストロークが伸びることで良くなることもある)、空気抵抗の増加による燃費の悪化といったデメリットも少なくない。

 これらを総合すると使い方次第では最低地上高を軽く上げたSUV&クロスオーバーの存在意義も充分ある。

 これから挙げるモデルには最低地上高がベース車と同じというSUV&クロスオーバーもあり、そういったモデルも意外に売れていることを見ると、「内外装にクロスオーバー的な雰囲気があればいい」というユーザーもそれなりにいるということなのだろう。

 以上の要素をまとめると、好みや評価はいろいろあるにせよ、最低地上高が低いSUV&クロスオーバーが少なくないことも、選択肢が増えるという意味で歓迎できると言えるのではないだろうか。

■最低地上高が低いSUV&クロスオーバー ワースト5は?

●5位:eKスペースクロス/4WD:150mm、FF:155mm

三菱 eKスペースクロス。ベースであるeKスペースのフロントをアクティブなデザインにしてSUVテイストを持たせたため、地上高はベース車のままとなった

 eKスペースクロスは、ベースとなるeKスペースに対し、エクステリアはフロントマスクをアグレッシブなものに、インテリアはシート表皮や内装色がラグジュアリーな方向となっている程度の違いだ。

 最低地上高もeKスペースと変わらないが、ぬかるみなどからの脱出の際にトラクションを高める「グリップコントロール」がeKスペースも含め装備されるのはありがたい。

●5位:スペーシアギア/150mm

スズキ スペーシアギア。先出のeKスペースクロス同様、ベース車であるスペーシアの内外装を変更してSUVテイストを持たせており、地上高はベース車のままとなる

 スペーシアギアも、eKスペースクロスと同様、スペーシアとは最低地上高を含め内外装の違いしかないクロスオーバーである。

 しかし、丸形ヘッドライトとなる点やボディカラーをはじめとしたエクステリア、インテリアも掃除しやすい撥水シートや樹脂フロアとなるラゲッジスペースを持ち、ギア感がそれなりにあることに加え、価格はスペーシアカスタムより10万円程度安いため、好調に売れているのも納得できる。

●4位:ノートオーテッククロスオーバー/FF:145mm、4WD:150mm

日産 ノートオーテッククロスオーバー。ノートオーテックから最低地上高を25mm上げている

 登場したばかりのノートオーテッククロスオーバーは、ノートにおいてプレミアムな存在となるオーテックをベースに最低地上高を25mm上げ、エクステリアではホイールアーチガーニッシュ、サイドシルプロテクター、ルーフモールなどの装着(ボディサイズは5ナンバー幅のまま)といった手法でクロスオーバー化したモデルだ。

 また、最低地上高を高めたことに対応し、サスペンションだけでなくパワステも専用チューニングとなっており、最低地上高がそれほど高くない割にはクロスオーバーらしく立派に見える点も面白い。

■注目のワースト3には特有の「事情」も!?

●3位:C-HR/FF:140mm、4WD:155mm

トヨタ C-HR。プリウスなどと同じプラットフォームを使用してクロスオーバーに仕上げた

 C-HRはプリウスなどが使うTNGA-Cプラットホームを使った、限りなく乗用車に近いクーペルックのミドルクロスオーバーで、個性の強いモデルのわりには2016年の登場から2年半ほどは好調に売れた点は意外だった。

 最低地上高の低さは4WDがメインとなる1.8Lハイブリッドにはなく、1.2Lターボだけとなる点をはじめとしたコンセプトの象徴と言えるだろう。なお、今から買うのであればサスペンションが適度に引き締まったGRスポーツがお勧めだ。

●3位:レクサスUX300e/140mm

レクサス UX300e。レクサス UXの電気自動車仕様。ベースであるUXよりも地上高が20mmほど低いが、床下にバッテリーを搭載するため致し方ないところか

 UXは、TNGA-Cプラットホームを使う点などC-HRのレクサス版といえるミドルクロスオーバーで、その電気自動車仕様がUX300eである。UX300eの最低地上高が基準車より20mm低いのは床下に搭載されるバッテリーのためでやむを得ないところだろう。

 UX300eは54.4kWhの駆動用バッテリーを搭載し、航続距離はWLTCモードで367kmと充分なもの確保しており、今後の進化も期待される。

●2位:フリードクロスター/FF:135mm、4WD:150mm

ホンダ フリードクロスター。ベース車であるフリードを専用の内外装に着せ替えた。見た目のみの違いなため、最低地上高はフリードと同じだ

 フリードクロスターは、エクステリアでは専用フロントグリル、専用フロントバンパー、前後のロアスポイラー、サイドシルガーニッシュ、ルーフレール、インテリアではプライムスムースとファブリック地の専用シート、専用木目パネルを装備するクロスオーバーで、見た目以外基準車のフリードとの違いはない。

 そのため基準車との価格差22万円は納得でき、見た目や雰囲気が好みであれば選べばいいというモデルだ。

●1位:MX-30 EV/130mm

マツダ MX-30 EV。UX300e同様、床下にバッテリーを積むためにどうしても地上高を確保しづらいのはEVの宿命か

 2020年に登場した基準車のMX-30は、RX-8のような観音ドアやカジュアルな雰囲気のインテリアを持つなど、スペシャリティなクロスオーバーである。EV仕様は駆動用バッテリーを35.5kWhに抑えた割り切ったEV(航続距離はWLTCモードで256km)というコンセプトを持つ。

 このMX-30 EVの最低地上高の低さは、UX300e同様に床下に搭載される駆動用バッテリーのためでやむを得ないところだが、それ以上に基準車のMX-30の最低地上高が180mmとイメージより高いことのほうが意外でもある。

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みんなのコメント

15件
  • どの車も本格SUVでは無いよね。

    シティ型SUVだっけ?
    街中を快適に走る事が前提なので乗用車と同じ地上高にして
    高さを抑え、操縦安定性を考慮してる。

    悪路を走る事を前提にしていないので、
    別に車高が低くても良いのでは?
  • クロスしてもオーバーしてないし
    ハッチバックやワゴンでいいんじゃね?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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