トヨタのアルファードが売れまくっている。2020年には1~12月の累計販売台数で9万748台を売り上げ、登録車販売台数ランキング第5位(前年比132.1%)。日本のミニバンカテゴリー最大の販売台数となっている。この勢いは2021年1月に入ってさらに加速しているという(本文内で解説)。
そのいっぽうで、ヴェルファイアの車名廃止の情報も、何度も入ってきている。近い将来、アルファードに車名を統合されることがアナウンスされているヴェルファイア、その「Xデー」はいつなのか。
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このアルファードとヴェルファイアの販売状況最前線事情を、毎日ディーラーを回って「生の声」を集める流通ジャーナリスト・遠藤徹氏に伺った。
文/遠藤徹 写真/TOYOTA、ベストカー編集部
【画像ギャラリー】売れ行き好調も納得! トヨタのミニバン兄弟 アルファード・ヴェルファイア
■ヴェルファイア廃止、アルファードへ一本化
トヨタの最上級ミニバン、アルファード/ヴェルファイアが、この2021年4月下旬にも一部改良し、商品ラインアップを再編する…という情報が入ってきた。
アルファードは一部グレードとボディカラーの削減、ヴェルファイアは特別仕様車のみに統合するなどが中心となっている。これらはなにを意味するか。
トヨタは年内にもアルファードへ1本化し、ヴェルファイアを廃止する。
次期型(フルモデルチェンジ)は2022年中盤か2023年初めに発表され、世代交代する。そのための「地ならし」が狙いと思われる。
アルファードは今や月販1万台規模をコンスタントに売る超人気モデルとなっている。したがって、現在行われている一部改良へ向けてのラインアップ再編期が購入のベストチャンスのタイミングといえるだろう。
月販1万台規模をコンスタントに販売している超人気モデル
今年(2021年)1月の登録車における車名別ランキングによると、アルファードはヤリス、ルーミーに次いでなんと第3位の1万11台を記録。前年同月に比べて94.5%増と2倍近くの急増ぶりとなっている。
一方、ヴェルファイアは対照的な成績で、なんとたったの994台、同50.3%減の大幅マイナスで42位へ後退。極端に明暗を分けている。この両兄弟車はボディパネル、エンジンなど基本コンポーネントを共用し、グレード構成、価格帯も同じモデルだ。
(編集部注/当社関係者(アルファードユーザー)が2021年1月に車検のため都内トヨタ店を訪れたところ、営業マンから「ヴェルファイアはお客さんにあまり薦めるな、と言われている」という証言を得ている。近い将来消滅する車種よりも、同内容同装備のアルファードを薦めたほうが、今後のメインテナンスサービスに有利だから、というのがその理由だとのこと)
■従来モデルは大幅値引きが確実となる
2019年末までは一貫してヴェルファイアのほうが好調に売れていた。
ところが2019年12月18日に内外装を一新したマイナーチェンジで、フロントデザインをアルファードはそれまでのおとなしめの顔立ちから、ワイルド感のある個性的なマスクに変更。ヴェルファイアは逆に個性を抑えたオーソドックスな仕立てとしたことで、両モデルの売れ行きが逆転した。
2020年5月にはトヨタブランド車の全系列店併売制を全国規模で導入したことで、以降両モデルの明暗は一段と加速拡大する状況になっている。
今回の一部改良はモデルそのものの内容を変えずにグレードやボディカラーの廃止、名称変更などで商品ラインアップを再編する。
具体的にはアルファードだとガソリンG、ハイブリッドのS、G、SR、ボディカラーはラグジュアリイクリスタルシャイン、スチールブロンドメタリックの2色を廃止する。
ヴェルファイアは特別仕様車「ゴールデンアイズII」を、内容を変えず名称だけ「ゴールデンアイズIII」に変更し、他の標準カタログモデルをすべて廃止する。
つまり今回の一部改良は商品内容を変えず、一部グレード&ボディカラーの再編、名称変更のみとなる。従来モデルはすでに枠を限定した生産に切り替わっているので、これを狙えば大幅値引きが確実にゲットできる状況にあるといえる。
■値引額はいかほどか..!
首都圏にあるトヨペット店で現行アルファードとヴェルファイアの売れ筋グレードに主要オプション&付属品をつけて見積もりを取り、第1回目の購入交渉をしてみた。
まずアルファードはFF2.5L「SGパッケージ」(車両本体価格466万4000円)に、以下を設定。
トヨタ アルファード ワイルド感のある個性的なマスク
・有料色のホワイトパールクリスタルシャイン
・アイドリングストップ機構
・アクセサリーコンセント
・デジタルインナーミラー&リアクロストラフィックオートブレーキ&ブラインドスポットモニター
・フロアマット
・プレミアムコーティング
・サイドバイザー
・前後ドライブレコーダー
・ナビキットディスプレイオーディオ
・ETC2.0ユニット
・CD・DVDキットなど約50万円強のオプション&付属品を付けて弾いて貰うと、法定、法定外費用を含めて総支払い額は553万円弱と出た。
値引きは車両本体、オプション&付属品を含めて35万円が提示された。一部改良後は20万円程度に引き締まるという。
■アルファードはトヨペット店、ヴェルファイアはネッツ店で買うのがベスト
ヴェルファイアは特別仕様車「ハイブリッドZゴールデンアイズII」(車両本体価格504万円)に、
・有料色のホワイトパールクリスタルシャイン
・インバーターデジタルインナーミラー&リヤクロストラフィックブレーキアラート&ブラインドストップモニター
・ガラスコート
・前後ドライブレコーダー
・盗難防止機能ナンバーフレームセット
・フロアマット
・サンバイザー
・Tコネクトナビキット
・ETC2.0
・CD・DVDデッキなど約50万円のオプション&付属品を付けて弾いて貰うと、法定、法定外費用を含めて総額591万円強と出た。
第1回の値引き提示額は40万円だが、成約する際にはさらなるプラスアルファは可能という。
両モデルとも残価設定クレジットを組む際の残価は3年後55%、5年後40%と同額のパーセンテージだが、実際の査定額はアルファードだとこれより10万円以上は高いという。
一部改良後でも変わらないというから、今が両モデルの買い時だが、ヴェルファイアは廃止になるのでアルファードより20万円程度リセールバリューは低くなる可能性がある。
アルファードより20万円程度リセールバリューは低くなる可能性が..
4系列店の競合での購入交渉がベスト作戦だが、アルファードはトヨペット店、ヴェルファイアはネッツ店で買うのが最も好条件が出やすいといえる。
■「一部改良は5/10」(証言1:首都圏トヨペット店営業担当者)
アルファードは4月下旬に一部改良し、5月10日に生産開始し発売すると聞いている。従来モデルは枠生産に限定され、今月中には打ち切られる可能性がある。
一部改良といっても中身は変わらないので、今買えば大幅値引きで買えるので狙い目といえる。リセールバリューも引き続き同クラスではトップレベルを維持しているので、手放す時に損をすることはないと考える。
■「今が最終チャンス」(証言2:首都圏ネッツ店営業担当者)
ヴェルファイアは5月10日の一部改良で特別仕様車だけになってしまうので、以降は他のグレードが買えなくなるため、今が買い得の最終チャンスになっている。
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みんなのコメント
そのまま放置しても余裕ぶっこいて
売れ続けるでしょうけど、身内の高級車の売れ行きに
ダメージを受けながら売れているのも事実。
他人がどんな買い方しても心配すんなお前らには何も関係ねえから(笑)