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ガラスハッチに観音開き! 荷物を出し入れしやすい「バックドア車」の見極め方とは

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ガラスハッチに観音開き! 荷物を出し入れしやすい「バックドア車」の見極め方とは

扱いやすさはゲート後方のスペースで差が出る

 輸入車に多い「ガラスハッチ」。トランクやゲートのウインドウ部分が開閉するタイプで、日産・セレナにも付いていますが、ちょっと大型過ぎる感じも。また。ホンダ・ステップワゴンの「わくわくゲート」、ルノー・カングーの「観音開き」、トヨタ・ランドクルーザーの「上下開き」といった感じで、それぞれの開き方の特徴と使い勝手について紹介しましょう。

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 ミニバンやSUVのバックドアは、ほとんどの場合、上下に大きく開くタイプ。特に箱型ミニバンのバックドアは、開口部が幅方向、高さ方向ともに広大で、大きな荷物を出し入れするのに適している。全開にすると、雨や日光を遮断するひさしの役割を果たしてくれる便利さも魅力(ラゲッジ後端をベンチ代わりに座る場合)。

 しかし、大きなバックドアを開けるには、車体後方に1mほどのスペースが必要になるのも事実。例えば、ファミリーに人気のミディアムサイズのボックス型ミニバンを例に挙げると、トヨタ・ヴォクシー&ノアの場合、950mm以上のスペースがないと開けるに開けられないのである。

 つまり、車両の後端を壁ギリギリに止めると、バックドアを開けることは不可能。背後にクルマが止まっていない駐車スペースに止め、その時はバックドアが開けられたとしても、クルマに戻ってきた時に背後にほかのクルマが止まっていれば、同様である。だから、バックドアから荷物を取り出す前提では、あらかじめ前寄りに止めて、バックドアから荷物を出してから、もう一度バックして定位置に止める。逆にバックドアから荷物を積み込む際は、一度、クルマを前に出さなければならない面倒がある。混雑しているショッピングセンターなどの駐車場では通路をふさぎかねず、迷惑になることも考えられる。

フレキシブルに使える第5のドア

 そんなミニバンなどのバックドア問題を解決するのが、ホンダ・ステップワゴンの「わくわくゲート」だ。左右2分割のバックドアは非対称かつ、一般的な上下方向のほか、左側は玄関ドアのように横方向に開閉可能。しかも、3列目席左側を畳んだ状態であれば、フロアに乗降用の折り畳み式アシストグリップとフロアカーペットを汚さずに済むマットが用意され、まさに第5のドアとして便利に楽しく活用できる。

 わくわくゲートのサブドアのメリットはそれだけではない。バックドアを大きく上下に開けば、バックドアがリアバンパー部分まであるため巨大なもの。車体後方に必要なスペースはヴォクシー&ノアをしのぐ1200mmにもなるものの、3段階に止まる横開きのサブドアなら、開け方によって400mm、640mm、760mmで済むのである。その2段目までなら、壁との後方スペースの少ない駐車場でも、まず開けられるから便利だ。わくわくゲートのサブドアは、ステップ、フロアがごく低いため、子供はもちろん、ペットの乗降も容易である。

半分のスペースと力で開閉できるデュアル式

 日産・セレナも、そうした「巨大バックドアが開けられない問題」に対応するため、車体後方に、通常の約半分のスペースがあればバックドアから荷物を出し入れできる、ガラスハッチ部分だけ開けられるデュアルバックドアを採用。車体後方に必要なスペースは、バックドア全体を開くとすると、ハイウェイスターで985mm、標準車で1015mm必要なところ、ガラスハッチだけのハーフバックドアだけなら、それぞれ480mm、510mmで済むのである。

 そうしたガラスハッチ式は、ステップワゴンのわくわくゲートのサブドアのように、真後ろ、または右側からしかアクセスできないのに対して(開けたドアにブロックされる)、どの方向からでも荷物を出し入れしやすいメリットがある。ただし、デュアルバックドアの開口部下端からラゲッジフロアまではそれなりの距離があるため、重い荷物、小さな荷物の出し入れは厳しい。デュアルバックドアの開閉は女性にも扱いやすく軽い力で行なえるのだが、その点ではステップワゴンのわくわくゲートのサブドアにはかなわないと言えるだろう。

観音開きならばペットにも有利

 荷物の出し入れをより便利にしてくれるバックドアはなにもミニバンだけのものではない。BMW3シリーズのツーリング(ステーションワゴン)もバックドアのガラスハッチのみ開く機能があり、車体後方にスペースがない場合や、バックドアを開くまでもない大きさの荷物を出し入れする際に有効だ。ペットをラゲッジスペースに乗せるシーンでも、駐車中の換気、リフレッシュなどに有効なのである。

 さらにルノー・カングーのバックドアもユニークで、左右に横開きする観音開きを採用(6ドア)。そもそもカングーは、ヨーロッパでは働くクルマなので花屋さんやケータリングサービス、ペットショップなどで重宝されている。車体後方にスペースがなくても開けられる機動性だけでなく、そーっと横開きすることができるため、バックドアを開けた際、荷物やペットがいきなり飛び出す心配もなくなるというわけだ。

 実際、カングーは日本でもペットサービスの現場でも人気。片側のバックドアだけを少しずつ開けられ、人間がそのすき間をブロックできるため、ペットの飛び出しの心配が少ないそうだ。ちなみにBMWミニ クラブマンのバックドアも観音開きである(観音開きのバックドアは左右同時には開けません)。

SUVにもあったガラスハッチ式&横開き式

 さて、SUVではトヨタ・ランドクルーザー(200系)も荷物の積み込みやすさにこだわった本格SUVと言える。バックドアはガラスハッチ部分のみでも電動で開閉でき、車体後方にスペースがなくても荷物の出し入れが可能。また、ジムニーは横開きバックドアを採用し、バックドア全面が開くため、全開にするとけっこうなスペースが必要になるものの、車体後方にスペースがなければ、少しだけ横開きする、という開け方が可能になるから使いやすい場面もあるはず。もっとも、アウトドアでバックドアをひさし代わりには使えない点がないわけではなかったりする。

 結論として、ミディアムクラスのボックス型ミニバンを例に挙げると、バックドアからの荷物の出し入れでもっとも使いやすいのは、わくわくゲートのサブドアを持つステップワゴン(人や犬も乗降できる)。次にデュアルバックドア採用(小さく軽い荷物限定)のセレナとなるだろう。

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