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【アルファード/ヴェルファイア】予防安全性能評価大賞に どれくらい、すごいこと? JNCAPとは

掲載 更新 5
【アルファード/ヴェルファイア】予防安全性能評価大賞に どれくらい、すごいこと? JNCAPとは

トヨタ4車種 JNCAP最高ランク

text:Kenji Momota(桃田健史)

【画像】アルファード/ヴェルファイア以外にも 安全性評価プログラム最高ランクの4モデル【ディテール】 全80枚

自動車にとって、最も重要なことは、安心と安全だ。

近年、自動車といえばCASE(コネクティビティ、自動運転、シェアリングなどの新サービス、電動化)といった、先端技術に注目が集まることが多いが、自動車メーカーは常々「われわれの事業は、お客様にとっても従業員に対しても安心安全が軸足」という。

そうした中、トヨタは5月27日、「アルファード」「ヴェルファイア」「RAV4」「ライズ」が、安全性評価プログラムJNCAPで最高ランクとなる賞を獲得、と発表した。

アルファード/ヴェルファイアが、予防安全性能評価ASV+++(トリプルプラス)賞。

RAV4が、予防安全性能評価ASV+++賞、衝突安全性能評価ファイブスター賞。

ライズが、衝突安全性能評価ファイブスター賞。

アルファ―ド/ヴェルファイアは、予防安全性能評価で昨年と今年の2年連続で最高得点となり、予防安全性能評価大賞を獲得した。

安全性能で高い評価を得ていることは、なんとなくイメージはできても、そもそもこうした賞がどういったものであり、得点を取るとういことがどういうプロセスで行われているのかなど、よくわからないユーザーが多いはずだ。

JNCAPとは、何か?

「最高ランクの賞」とは何か?

こうした賞が、トヨタにとってどれだけ重要なのか?

JNCAPとは、いったい何なのか?

JNCAPとは、ジャパン・ニュー・カー・アセスメント・プログラムの略称だ。国土交通省と連携して、独立行政法人 自動車事故対策機構が行う。

アセスメントとは、試験などによって評価する、という意味だ。

自動車の事故に対する安全性技術について評価する。

自動車の安全性については道路運送車両法よって、保安基準が設けられているため、自動車メーカー各社は独自技術によって保安基準を確保している。

アセスメントとは、そうした保安基準に適合し販売されている自動車に対して、試験などによる評価をし、その結果を公表することで、自動車メーカーと消費者に対して自動車の安全性に対する関心を高めてもらう狙いがある。

こうした考え方は、アメリカ、欧州、中国、オーストラリア、韓国をはじめインドや東南アジアなど世界各国や地域で行われている。

ただ、国や地域によって道路インフラや発生事故の内容などに違いがあることなどから、アセスメントに対する試験項目や、実施の走行速度などの設定に違いがある。

そのため、自動車メーカーとしては各地で様々な試験内容を加味した上で、製品の企画と開発を進める必要があり、こうしたコストが新車価格の上昇要因にもなっている。

では、アセスメントの試験とは具体的にどういったものなのか?

試験は大きく2分野 事故後と事故前

アセスメントの試験は、大きく2つの分野がある。

「事故後」と「事故前」だ。

「事故後」とは、事故が起こってしまった時(衝突時)の安全性だ。自動車どうしの衝突、自動車とガードレールや壁など外部の物との衝突、また自動車と歩行者や自転車などとの衝突。

万が一、こうした状況に陥ってしまっても、事故に関係した人の身体への影響を可能な限り軽減する。これが、衝突安全性能の考え方だ。

そもそも、JNCAPが1995年度から導入された際、自動車の前面が壁に真正面から衝突する、フルラップ前面衝突を開始。

その後、99年に側面衝突試験、2000年に自動車の前面が対向車などと位置がずれて衝突する、オフセット前面衝突試験を導入。

2001年にチャイルドシート、2003年に歩行者頭部保護性能、2008年にサイドカーテンエアバックなどと、衝突時における様々なシチュエーションでの検証を進めてきた。

評価には、ダミー人形を用い、ダミー人形が受けた衝撃力などを数値化し、各試験毎での得点表にあてはめ、総合得点によって星印の数で性能を示している。5つ星が、衝突安全性能での最高ランクとなる。

では、自動車の安全性評価でもうひとつの領域、「事故前」とは、具体的にどういう試験を行うのか?

近年、「事故前」での評価で自動車メーカー間で競争が激しくなっている。

「事故前」 2010年代に技術革新加速

「事故前」とは、予防安全性能のことだ。

いわゆる、自動ブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)は、日本ではスバルがステレオカメラ採用のアイサイトで「ぶつからないクルマ」というテレビCMなどを始めたことで消費者の間で認知度が高まった。

また、高齢ドライバーの事故が社会問題となる中、予防安全装置は軽自動車から高級車まで新型車の必須アイテムになっていった。

JNCAPでは2014年に、対車両の衝突被害軽減ブレーキ、2016年から昼間の対歩行者・2018年から夜間(街灯あり)の対歩行者、さらに2019年には夜間(街灯なし)の対歩行者での衝撃被害軽減ブレーキの試験が導入された。

各項目での試験結果が得点なり、総合点数でASV(先進的安全車)として+の数で評価される。

こうした中、トヨタとしては2018年から予防安全装置「トヨタ・セーフティ・センス」を第二世代に引き上げ、また後付けのアクセルとブレーキ踏み間違い装置の積極的な市場導入を進めており、今回のJNCAPでの受賞はこうした開発と普及活動を裏付けるものだ。

ただ、近年は予防安全技術用のカメラを通じた周辺状況の把握と、車両やユーザーの基礎データとを紐づけた新たなるビジネスへと広がりを見せており、トヨタとしては通信インフラや半導体の事業者などとの、さらなる連携が進む可能性がある。

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みんなのコメント

5件
  • アルファード=ひき逃げ=吉澤ひとみ
    アルファード=竹やぶ=秋元優里
    これ鉄則ね。
  • だからアルベル乗りは運転を舐め切った奴が多いのか。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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