ついに、ホンダの「0(ゼロ)シリーズ」がワールドプレミアされた
2026年から北米市場を皮切りに日本を含めてグローバルで展開する。
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米ネバダ州ラスベガスで開催中の「CES2024」で米太平洋標準時2024年1月9日 午前10時半(日本時間1月10日 午前3時半)ホンダの三部敏宏社長が明らかにした。
これに合わせて、コンセプトモデル「サルーン」と「スペースハブ」を公開した。こうしたEV新戦略によってホンダはグローバルで競争が激化しているEV市場で勝ち組になることができるのだろうか?
ホンダは企業の基本戦略として、中長期的な目標を掲げている。具体的には、2050年に四輪車/二輪車/パワープロダクツ/船外機/航空機などホンダが関わる全ての製品と企業活動を通じてカーボンニュートラルを目指すとしている。
その実現に向けて、四輪車については2040年までにEVとFCEV(燃料電池車)の販売比率をグローバルで100%にするという。2040年という設定年の背景について、以前の記者会見で三部社長は「国や地域の社会状況において、特に二輪車では差があるため」と説明している。
まさにゼロからの出発
それにしても、いまなぜ「ゼロ」という表現を用いるのか?
この点についてホンダは3つの視点を示した。ひとつは、ホンダの歴史として、新たなる起点をつくること。
ホンダといえば「M・M(マンマキシマム・メカミニマム)思想」/「操る喜び」/「自由な移動の喜び」が、ものづくりに対する企業としての心構えだ。
これらを維持しながらも、次の時代に向けた新たなるスタートを切る。筆者としては、本田宗一郎氏の「技術は人のために」という言葉もゼロシリーズの中に当然込められているものと理解している。
ふたつ目は、グローバルブランドスローガン「The Power of Dreams – How we move you」の実践だ。ホンダが人の心を動かすことを意味する。そのためには、大きな時代変化のなかでゼロポイントに立ち返り、ホンダの真骨頂である独創的な発想をいかに商品として、またサービスとして提供できるか。
そして3つ目が、社会に向けた取り組みにおけるゼロだ。製品と企業活動の双方における「環境負荷ゼロ」またホンダの四輪車/二輪車が関わる「交通事故者ゼロ」に向けたホンダとして決意を示した。
「ゼロシリーズ」開発の発想は?
ゼロシリーズの「開発アプローチ」としては「Thin(薄い)/Light(軽い)/Wise(賢い)」を挙げた。
まず「Thin(薄い)」とはなにか? ホンダによれば、一般的なEVは電池を車体下部に搭載し車体全体の厚みが増すが、ゼロシリーズでは「薄い」専用プラットフォームを採用して全高を低くすることで空力性能を上げるという。
「Light(軽い)」も「Thin(薄い)」と連動することは当然だ。そのうえで「これまでのEVの定説を覆す軽快な走りと電費性能を実現する」と、大胆な表現を用いている点に注目したい。
そして「Wise(賢い)」とは、先進運転安全支援システムや通信によるコネクテッドなどの分野でホンダらしい次世代技術を追求する。
これら3つの観点をさらに深堀りすると、5つのコアバリューを示した。第一に「共鳴を呼ぶ芸術的なデザイン」。
「環境/社会/ユーザーとの共鳴」をデザインテーマとするが、今回公開された2つのコンセプトモデルに対するユーザーの捉え方は様々あるだろう。
第二は、先進運転支援システム「ホンダセンシング」の技術を拡充し、2020年代後半には「人間中心」の自動運転システムの実現を目指す。
日本市場はどう動く?
次に第三は、ホンダ独自の車載OS(オペレーティングシステム)を軸に「繋がる楽しさ」の提供。
第四に、モータースポーツで鍛えた空力性能など、人車一体の操る喜びの実現。そして第五に、電費性能。2020年代後半には15~80%急速充電時間を10~15分に短縮し、劣化についても仕様から10年度に10%以下を目指す。
気になるのは、日本市場でのゼロシリーズ導入時期だ。北米市場導入の2026年(=実質的に初夏と予想)いうことは日本市場導入は26年後半、または27年に入ってからになるかもしれない。
2024年初の時点で、日本市場では「ホンダe」が量産終了となり、同年春に「Nバンe:」を発売。プロトタイプを使いヤマト運輸と実用性検証も実施している。
また、「CR-V」ベースで外部給電も可能なFCEVも北米市場に次いで導入する予定だ。そうした中、アメリカでは大統領選挙の行方によってEVシフトに急ブレーキがかかることも考えられ、また欧州ではEVシフトが踊り場に達したという見方もある。こうした欧米での市場変化が日本市場でのEVシフトに影響しかねない。
ホンダとしてはグローバル市場の動きを見据えながら、日本市場でのゼロシリーズ投入戦略を練るのではないだろうか。
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みんなのコメント
今のブランドイメージでは、性能に関係なく、高価な車を売ることができないと思う。