現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 『ドイツ車神話』はいまも健在か? VWポロ試乗ファーストインプレッション vs 日産ノート オーラでは【瀨在仁志の新型車チェック】

ここから本文です

『ドイツ車神話』はいまも健在か? VWポロ試乗ファーストインプレッション vs 日産ノート オーラでは【瀨在仁志の新型車チェック】

掲載 10
『ドイツ車神話』はいまも健在か? VWポロ試乗ファーストインプレッション vs 日産ノート オーラでは【瀨在仁志の新型車チェック】

どこかノスタルジック

MCモデルは横長基調の前後ライト周りとバンパーのデザイン変更によって先代モデルより全長で10~25mm延長され、ゴルフに通じる上質感と力強さが与えられた。
大型化されたリヤウインカーはポロ初のシーケンシャルタイプとなり、対向車や先行車の動きを検知して、最適配光を行なうLEDマトリックヘッドライトを採用するなど機能装備も充実。

ネクスト・チャプター第2弾・LEXUS LXは、SUVモデルの頂点を極めたか【瀨在仁志の新型車チェック】

フロントにはLEDマトリックスヘッドライト IQ.LIGHTを採用。フロントカメラで対向車や先行車を検知して、 LEDを個別に点灯・消灯の制御をすることで最適な配光を可能とした。リヤにはダイナミックターンインジケーターを装備。流れる光で後続車からの視認性がより高まっている。エンジンは1.0ℓ3気筒エンジン1タイプで、1.5ℓや2.0ℓ 4気筒ユニットの採用はない。ラインアップはTSiアクティブ・ベーシックの257.2万円~TSi Rライン329.9万円までの4タイプ。中心グレードのアクティブとスタイルが16インチタイヤを履き、エントリーモデルが15インチ、トップグレードが17インチタイヤを採用。GTiモデルはいまのところ用意されていない。
パワースペックは全グレード共通ながら、燃焼過程のシステム変更やバリアブル過給機構の採用などによって、最大トルクの発生回転下限を2000rpmから1600rpmへと落とすことで、よりワイドレンジ化。下から扱いやすい特性変更が行なわれた。組み合わされるミッションは従来どおりの7速DSGで、モーターアシストはない。

新型ポロはすべてのグレードで最新世代の1.0ℓ3気筒エンジンを搭載する。今回試乗したモデルはトップグレードで走りのフォルムが与えられたTSI・Rライン。唯一17インチタイヤを履き、精悍な印象を受ける仕上がりとなっている。
走行フィールは3気筒ユニットならでは軽快な吹け上がりが好印象。トコトコとどこかノスタルジックなエンジンフィールながらも各気筒の力強さを肌で感じられる力強さがある。右足の動きに対してザクザクとパワーを上下させフロントタイヤを確実に蹴り出していく。

17インチはオーバーサイズ?

TSI R-Lineは唯一、17インチタイヤが設定される。フォルクスワーゲンならではの安定したフロントの牽引力に変わりはなく、パワーフィールの波に進路が乱されないのは良い。3気筒ユニットゆえのフロントの軽さもあって、ステアリングに対する応答に遅れはなく右足に神経質にならずに遠慮なく切り込める。

旋回初期の動きの良さに対してフロントの旋回追従性においてはウェット路面ということもあって、タイヤがオーバーサイズ気味。フロントのグリップ感を引き出すためにやや多めの操作量を必要とした。
DSGは従来どおり切れ味鋭くシフトアップを重ねていくが、モーターを組み合わされているゴルフのような滑らかさはなく、ひと昔前のフィーリング。小気味良いと感じる一方で段つき感による粗さがいまでは気になる。

走行フィールは従来どおりしっかり感があって、3気筒エンジンとDSGの組み合わせはドイツ車らしいメリハリある走りが楽しめる。だが半面、商品力的な面から見ると、室内の仕上がりは大型ディスプレイを除けば素っ気ない味わいで、良くも悪くも機能優先のイメージ。

「本来であれば従来のGTiクラスのパワーを受け持つタイヤサイズだけに、主力モデルが履く16インチサイズのほうがマッチングは良さそう。ぜひ、次回確認したい」と瀨在氏。台頭する国産車を迎え撃てるか

257万円~というお値打ち価格は、国産モデルでは日産ノート オーラの261万円からと同じ価格帯に入る。
ノートの上級モデルで高い質感を持つうえに、100kWのモーター駆動は静粛性に優れ新設計のシャシーも走りの性能を進化させてきている。
そんなオーラを含めた日本車代表モデルは、ポロの質実剛健な走りの良さには未だ届かない部分はあるものの、上質さ、パワーフィール、先進性などをみると全方位から着々と攻め込んできていることは確かだ。同じ価格帯にある日欧代表モデルを見たとき、いまとなってはドイツ車神話へのこだわりも少しばかり軌道修正せざるを得ないかもしれない。

もちろん、ドイツ車の走りの良さに対する信頼度はいまもブレることはないが、ポロに乗り、ゴルフを思い出し、商品力としてはちょっと物足りなく思ってしまうことは事実。

価格設定の苦労もあるだろうが、ダイナミクス性能の高さだけではなく、従来のVWのように機能性のなかにも質感を感じさせる重厚な作リ込み感は失ってほしくないと思った。電動化への大きなうねりのなか、ガソリン車ももうひと踏んばり、頑張ってほしいものである。

こんな記事も読まれています

レクサス新型「スポーティSUV」に大反響!「デザイン凄いな」「“100万円以上”値下げはオトク」「運転面白い」の声! メーカー初の“画期的システム”専用車の「RZ」25年モデル米国で登場!
レクサス新型「スポーティSUV」に大反響!「デザイン凄いな」「“100万円以上”値下げはオトク」「運転面白い」の声! メーカー初の“画期的システム”専用車の「RZ」25年モデル米国で登場!
くるまのニュース
若手育成向けレーサーマシンも続々登場! 日本とヨーロッパの若手育成環境の違いとは レーシングライダー大久保光のEICMAレポート
若手育成向けレーサーマシンも続々登場! 日本とヨーロッパの若手育成環境の違いとは レーシングライダー大久保光のEICMAレポート
バイクのニュース
「すごい衝突事故…」 常磐道が一時「通行止め」! 「大型トラックが衝突、大破」し上下線ふさぐ 現場は1車線区間 福島~宮城県境は迂回必要に
「すごい衝突事故…」 常磐道が一時「通行止め」! 「大型トラックが衝突、大破」し上下線ふさぐ 現場は1車線区間 福島~宮城県境は迂回必要に
くるまのニュース
ポルシェも認めたネクセンのスポーツSUVタイヤ「N’FERA RU1」にモータージャーナリスト・島下泰久さんが試乗。その実力は?
ポルシェも認めたネクセンのスポーツSUVタイヤ「N’FERA RU1」にモータージャーナリスト・島下泰久さんが試乗。その実力は?
くるくら
国沢親方がメッタ斬り!! 直也さん、ナベさん、サクラが2位は評価が高すぎるのでは!?
国沢親方がメッタ斬り!! 直也さん、ナベさん、サクラが2位は評価が高すぎるのでは!?
ベストカーWeb
F1デビューで環境激変。一躍有名人となったコラピント、SNSから距離を置く「アレは有害だから……」
F1デビューで環境激変。一躍有名人となったコラピント、SNSから距離を置く「アレは有害だから……」
motorsport.com 日本版
6000万円超え! いすゞ新型「超スゴい“精悍”モデル」登場! 70人乗りで画期的な「段差ゼロ」&340馬力の“静音ユニット”搭載! 新型「エルガEV」がラインオフ
6000万円超え! いすゞ新型「超スゴい“精悍”モデル」登場! 70人乗りで画期的な「段差ゼロ」&340馬力の“静音ユニット”搭載! 新型「エルガEV」がラインオフ
くるまのニュース
まさかの復活! JR武蔵野線に沿う深夜急行バス 東武「ミッドナイトアロー」12月の金曜日から
まさかの復活! JR武蔵野線に沿う深夜急行バス 東武「ミッドナイトアロー」12月の金曜日から
乗りものニュース
さすがフランスの燃料メーカー! トタルのバイオ燃料は「ワイン製造の絞りカス」から作られていた
さすがフランスの燃料メーカー! トタルのバイオ燃料は「ワイン製造の絞りカス」から作られていた
WEB CARTOP
“世界最古のバイクメーカー”発「ヴィンテージ感のあるレトロバイク」が2025年モデルへ進化! 最新の「クラシック350」は快適な先進機能が充実
“世界最古のバイクメーカー”発「ヴィンテージ感のあるレトロバイク」が2025年モデルへ進化! 最新の「クラシック350」は快適な先進機能が充実
VAGUE
日産『リーフ』次期型はAWDクロスオーバーに進化! 初のデュアルモーター搭載も
日産『リーフ』次期型はAWDクロスオーバーに進化! 初のデュアルモーター搭載も
レスポンス
セルジオ・ペレス、F1引退後の”インディカー参戦”には興味なし「怪我などせずにキャリアを終えたい」
セルジオ・ペレス、F1引退後の”インディカー参戦”には興味なし「怪我などせずにキャリアを終えたい」
motorsport.com 日本版
高すぎる「クルマの税金」が大変化? 「二重課税」や「ガソリン税」解消なるか! もはや“旧すぎる”「複雑な自動車税制」現状の課題は? 電動化の今こそ「変わるチャンス」か
高すぎる「クルマの税金」が大変化? 「二重課税」や「ガソリン税」解消なるか! もはや“旧すぎる”「複雑な自動車税制」現状の課題は? 電動化の今こそ「変わるチャンス」か
くるまのニュース
全長4mに「FR」採用! トヨタの「“6速MT”スポーツカー」が凄い! “4人乗り”で実用的な「小型クーペ」にクルマ好きから反響殺到! 市販化待望の「S-FR」とは
全長4mに「FR」採用! トヨタの「“6速MT”スポーツカー」が凄い! “4人乗り”で実用的な「小型クーペ」にクルマ好きから反響殺到! 市販化待望の「S-FR」とは
くるまのニュース
いよいよ始動 首都高の「老朽海底トンネル」造り替え 使われていない“裏ルート”が本線に生まれかわる!? 都市計画素案が公表
いよいよ始動 首都高の「老朽海底トンネル」造り替え 使われていない“裏ルート”が本線に生まれかわる!? 都市計画素案が公表
乗りものニュース
新規参戦キャデラックF1、ドライバーに米国人コルトン・ハータを起用? 有力候補と取締役のマリオ・アンドレッティ認める
新規参戦キャデラックF1、ドライバーに米国人コルトン・ハータを起用? 有力候補と取締役のマリオ・アンドレッティ認める
motorsport.com 日本版
成長する私の軌跡! 2度目の参加で見えてきたライディングスクールの必要性と重要性
成長する私の軌跡! 2度目の参加で見えてきたライディングスクールの必要性と重要性
バイクのニュース
“SUV”なんて言葉は似合わない! どんな悪路も走破可能 なのに室内には高級感が漂う「ラグジュアリーなクロカン車」3選
“SUV”なんて言葉は似合わない! どんな悪路も走破可能 なのに室内には高級感が漂う「ラグジュアリーなクロカン車」3選
VAGUE

みんなのコメント

10件
  • 運転して好きな方を買えば良し
    長距離移動や高速の利用を考えてドイツ車を選んだ
    国産車しか乗った事の無いユーザーがドイツ車叩きをしてるのを良く見るが
    どんな気持ちで叩いてるのかはなんとなく理解出来る
    ただ運転すれば意外と自分がドイツ車向きと言う事に気付くかも知れない
  • ポロとノートオーラの比較は実に的を得ていると思います。日本で乗るのはこのどちらかで十分でしょう。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

286.2449.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

18.0448.0万円

中古車を検索
ポロの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

286.2449.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

18.0448.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村