2023年のWorldRX世界ラリークロス選手権シーズンに向け、今季もタイトル候補の一角として挑むHansen World RX Team(ハンセン・ワールドラリークロス・チーム)が、シリーズに投入する『プジョー208 RX1e』の新カラーリングを公開。ティミー&ケビンのハンセン兄弟を擁し、完全電動化2年目を迎える最高峰クラスに参戦する同車には、チームのヘリテイジを表現するレッドのアクセントカラーが復活している。
ポルトガル・モンタリグレで6月3~4日に開幕を迎える2023年のWorldRXだが、今季もレギュラーとしてシリーズに挑むハンセン・モータースポーツは、改めて昨季2022年の持続可能性報告書を発表。取り組みを開始した2019年以降、組織として炭素排出量を57.9パーセントも減少させることに成功し、引き続き2040年までに排出量“Net-Zero(ネットゼロ)”を目標に、現時点では風力発電プロジェクトを支援することなどで「この分野でカーボンニュートラルを達成した最初のチーム」としての地位を宣言した。
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その一環として、UNFCCC(国連気候変動枠組条約)やFIA(国際自動車連盟)がイニシアチブを握る“Race to Zero”やFIA 3-Star(持続可能性認定)など各種認定を取得するチームは、2014年の世界選手権開始以降で4回の世界制覇を成し遂げ、国際競技レベルで30以上のタイトルを獲得してきた。
その前夜となる黎明期の1990年代から2011年に掛けて、スウェーデンのヨーテーネに本拠地を構えるチームの車両はレッドを基本としており、2023年の車両にはその栄光を表現した新しいデザインが採り入れられ、先代モデルとは一新されたカラースキームを採用する。
「こうしてフロント、サイド、リヤのカラーリングにレッドがあしらわれ、新たなシーズンに戻ってくることができてうれしいよ」と語るのは、チーム代表であり14回の欧州チャンピオンでもある父ケネス・ハンセン。
「それは我々にとって非常に良い歴史と栄光の日々を表現するものだ」
「その記憶を呼び戻し、グリッドでの見栄えにも変化をもたらすだろう。クルマのルックスは本当に素晴らしいと思うよ」と、その出来栄えに満足げなハンセン代表。
「ハンセン・モータースポーツは過去に同様のカラーリングで多くの成功を収めてきた。チーム全員が新シーズンに向けて冬の間に多大な努力をし、ふたたび表彰台の最上段に立つ最高のチャンスを与えてくれたんだ」
■見た目だけでなく走りにも太鼓判を押したティミー・ハンセン
昨季同様、兄弟のマシンを区別するためフロントとリヤの白いハイライトはティミー・ハンセンの21号車を表し、ケビン・ハンセンの71号車はベースのレッドを維持する。
「今年のマシンも素晴らしいね。見た目が良いだけでなくフィーリングも非常に良いよ」と、すでにシェイクダウンを終えている2019年WorldRXチャンピオンのティミー。
「僕らはこれから始まることに興奮しているし、今季は本当にタイトルに挑戦できるシーズンだと思う」
「昨シーズンのランキング2位獲得でさらなる挑戦に飢えているし、できればライバルとの差を縮めて全ラウンドで勝利を目指して戦って行きたいと思っているよ」
同じく弟ケビンも「新しいカラーリングは素晴らしい」と、兄の意見に同意する。
「ケネスとスーザン(母でマネージングディレクター)の勝利のカラーと同じように、僕らの歴史において非常に重要な色であるレッドに戻ってくるのは本当に素晴らしいことさ」と続けたケビン。
「僕のキャリアでも、初めてこのカラーでレースができることを本当にうれしく思う。例年、素晴らしいサポートがあるポルトガルのクラシックなサーキットは、このカラーを初公開する完璧な場所になるだろうね!」
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