エントリー仕様も3.3リッター直6ディーゼルターボを搭載
マツダの3列シートSUVである「CX-80」は、他車と比較するのが難しいオンリーワンのモデルだと筆者(工藤貴宏)は考えます。世のクルマを見渡して比較対象を探そうとしても、「そもそもライバルってなんだっけ?」と思ってしまう存在なのです。
【画像】「えっ!…」これがマツダ「CX-80」のハイコスパ仕様「XD Sパッケージ」です(30枚以上)
「CX-80」は、2024年秋に登場したマツダのフラッグシップSUV。シンプルにいえば、2列シートSUVである「CX-60」のボディを延長し、キャビンに3列シートをレイアウトしたモデルといえるでしょう。
現在、新車で買える日本車の中で、モノコックボディを採用し、大排気量の直列6気筒ディーゼルターボを搭載する3列シートSUVは、「CX-80」だけ。
しかも、消費税込でアンダー400万円(394万3500円)~というプライスタグは、同セグメントのSUVとしては他に例を見ないほどリーズナブルです。
そんな「CX-80」のエントリーグレード「XD」は、弟分である「CX-60」のベーシックグレードとは大きく異なる点があります。それはエンジン。
「CX-60」のそれは、2.5リッターの直列4気筒自然吸気ガソリンエンジンを搭載していますが、「CX-80」のエントリーグレード「XD」には、3.3リッターの直列6気筒ディーゼルターボエンジンがおごられています。
その理由を開発陣に尋ねると、「『CX-60』よりも増加した車両重量に対し、十分な動力性能を持たせるため」とのこよ。
ただでさえトルクの太いディーゼルターボ、おまけに3.3リッターという大排気量エンジンですから、エントリーグレードとはいえ動力性能は持て余すほど。アンダー400万円だからといって決して控えめではないのです。
しかも、6気筒特有のスムーズでエモーショナルな回転フィールや、4気筒の自然吸気ガソリンエンジンとは比べものにならないくらいの力強い加速も魅力的。なめらかさにおいても、躍動感においても、比較にならないくらいの完成度なのです。
しかも驚くのは、3.3リッターという大排気量でありながら、抜群の燃費をマークすること。高速道路をゆったり巡行すれば20km/Lに迫る数値を記録します。燃料コストが高騰している昨今、これはうれしいポイントといえるでしょう。
このように、エントリーグレードでもパワートレインの満足感が高いのは「CX-80」の大きな武器であり、同クラスに属す他のSUVとの違いといってもいいでしょう。
ちなみに上級グレードには、同エンジンにモーターをプラスしたMHEV(マイルドハイブリッド)仕様も設定されています。確かにMHEVは燃費も動力性能も格上で、より上等な印象を受けることは間違いありません。
しかし、非ハイブリッド系ディーゼル搭載の「CX-60」を愛用する筆者が実感しているのは、MHEV仕様でなくてもなんら問題はないということ。
もちろん、MHEV仕様と比べれば加速力は多少おだやかで、数値に違いが現れるほど燃費も劣ります。でも、それはあくまで“乗り比べてみれば”の話。素のディーゼルエンジン単独で見れば、全く気にならないレベルにあります。
●おすすめは装備が充実したグレード「XD Sパッケージ」
そんな「CX-80」のエントリーグレードには、価格に見合うだけの装備がついているのでしょうか?
「XD」は、360度ビューモニターがついたディスプレイオーディオ(ディーラーオプションのSDカードを挿せばナビ機能も使える)や、3ゾーン式エアコンを標準装備。アンダー400万円のグレードと考えれば、基本装備はまあまあ充実しているといえます。
ただ注意したいのは、上級グレードと比べて一部の先進安全機能が省かれること。さらに、電動リアゲートがなく、センターディスプレイが上級グレードの12.3インチに対し、ひと回り小さい10.25インチとなる辺りは気になる人も多いでしょう。
そこで筆者がおすすめしたいのは、今回の試乗車であり、「XD」のひとつ上のグレードに相当する「XD Sパッケージ」。
価格は消費税込で438万3500円と「XD」より45万円ほど高くなりますが、先進安全装備が充実するほか、運転席の電動調整機能や前席シートヒーターなども装備されます。
このグレードを選んでおけば、装備が簡素過ぎるとガッカリすることもないはずです。
18インチよりも完成度が高い20インチ仕様の走り味
「CX-80」といえば、その乗り心地が気になっているという人も多いことでしょう。
特に初期モデルの硬い乗り心地がたびたび話題となった「CX-60」に比べれば、「CX-80」の足回りは乗り心地重視の味つけ。不満を覚える人はかなり少ないはずです。
なかでも、MHEV仕様を含むディーゼルエンジン車は、PHEV(プラグインハイブリッド車)より乗り心地が優しい印象的です。
その上で、今回試乗した「XD Sパッケージ」や「XD」は、タイヤ&ホイールのサイズが上級グレードの20インチに対し、18インチへとダウンしています。
一般的に、20インチよりも18インチの方が乗り心地に優れるはずですが、「CX-80」の場合はどうなのでしょうか?
20インチ仕様に比べると、18インチモデルは路面の凹凸を超えた際の入力のいなし方が上手く、突き上げ感などは緩和されている印象です。
ただし、走行中の挙動などトータルで見れば、「20インチ仕様に比べて劇的に快適というわけではない」というのが筆者の印象です。
少々マニアックな話ですが、タイヤ、サスペンション、車体剛性のバランスという点において、18インチよりも20インチ仕様の方がまとまっているように感じるのです。
そのため、より快適な乗り心地に期待して18インチモデルを選ぶと、「あれ、思っていたのとちょっと違う」となるかもしれません。
* * *
というわけで、「CX-80」の「XD」や「XD Sパッケージ」グレードは果たして“買い”か? と問われたら、筆者は「質実剛健な『CX-80』が欲しい人なら満足度は高いはず」と答えます。
もし予算に余裕があるなら、上級グレードを選んだ方が間違いなく満足度は高いでしょう。しかし、装備類やインテリアの仕立ては上を見ればキリがないのも事実。
400万円以下の「XD」とアンダー450万円の「XD Sパッケージ」は、直列6気筒エンジンを搭載した3列シートSUVと考えると破格のプライスであり、装備レベルも必要にして十分。同カテゴリーの他のモデルよりも抜群にハイコスパだと断言できます。
「CX-80」のエントリーグレード「XD」と「XD Sパッケージ」は、装備レベルに満足できれば断然“買い”のモデルといえます。
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みんなのコメント
こういう記事は酸っぱい葡萄症の方の症状を悪化させるのが狙いなんだよね?