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国産EVに強敵! フォルクスワーゲンID.4、500万円切りの価格も サイズ/内装/航続距離は?

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国産EVに強敵! フォルクスワーゲンID.4、500万円切りの価格も サイズ/内装/航続距離は?

EVの拡販カテゴリーに新型!

執筆:Wataru Shimizudani(清水谷 渉)

【画像】VW「ID.4」/ベンツEQA/アウディQ4 eトロン【デザイン/内装を見る】 全149枚

フォルクスワーゲン日本法人が、フル電動SUVのニューモデル「ID.4(アイディ・フォー)」を発売した。

「ID.」は、フォルクスワーゲンのBEV(バッテリー電気自動車)に特化したシリーズだ。

2020年にコンパクトモデルの「ID.3」を発表したのを皮切りに、今回日本で発売された「ID.4」、クーペSUVの「ID.5」、7シーターSUVの「ID.6」、そしてマイクロバスの「ID.BUZZ」と、立て続けにBEVのニューモデルを発表している。

ID.4は、フォルクスワーゲンが初めて日本に導入したBEVであり、「ワールドカー」と位置づけられたモデルだ。

輸入車のBEVというと、やや大型でハイパワーで、それゆえ高価格なモデルが多いが、ID.4は日本車のBEVに近いサイズと車両価格で登場。

日本車ならトヨタbZ4X/スバル・ソルテラ、日産アリア、輸入車でも比較的コンパクトなメルセデス・ベンツEQA、アウディQ4 eトロンあたりが日本市場ではライバルになりそうだ。

では、そんなフォルクスワーゲンID.4の概要を紹介していこう。

2つのグレード 違いは?

日本仕様のID.4には、2種類のパワートレインが用意されている。

エントリーグレードの「ライト・ローンチエディション」は、最高出力125kW(170ps)と最大トルク31.6kg-mを発生するモーターを搭載。

駆動用バッテリーの容量は52kWhで、WLTCモードの最大航続距離は388kmとなっている。

上位グレードの「プロ・ローンチエディション」には、150kW(204ps)/31.6kg-mを発生する電気モーターを搭載。駆動用バッテリーの容量は77kWhで、WLTCモードの航続距離は561km。0-100km/h加速は8.5秒(欧州値)とされている。

車体構造はEV専用に開発した新アーキテクチャー「モジュラー・エレクトリックドライブ・マトリックス(MEB)」を採用。重量のあるバッテリーを前後アクスル間のアンダーボディに格納して車両の低重心化と最適な前後重量バランスを実現する。

そして、リアアクスル上に搭載された駆動用モーターの大トルクを余すことなくトラクションに変換する後輪駆動として、ダイナミックなドライビング性能を実現している。

内装は? EV時代のワーゲン

5人乗りのSUVボディで登場したID.4。

そのインテリアは、従来のシフトノブに代わる新装備のドライブモードセレクターが注目のアイテム。それと組み合わされるメーターディスプレイや、大型センターディスプレイにより、近未来的なインパネデザインを演出している。

ダッシュパネルには物理的なボタンやスイッチはなく、最も重要な情報はドライバーの前にある5.3インチのディスプレイに表示され、マルチファンクション・ステアリングで操作できる。

ダッシュパネルの中央には10.4インチ(プロ・ローンチエディションは12インチ)のセンタータッチディスプレイが備わる。

車内のコーディネートは、ブラウン色のレザレット(人造皮革)でダッシュボード上部、ドアパネル、シートサイドを仕立て、シルバーのデコラティブパネルをアクセントとして配置。アクセルペダルには再生マーク、ブレーキペダルに一時停止マークをモチーフとしたアルミ調ペダルクラスターを全車標準装備するなど、EVのイメージと遊び心を演出している。

MEBアーキテクチャーを採用したBEVゆえ、室内スペースは従来のSUVカテゴリーにおいて1クラス上の広さを確保。ラゲッジコンパートメントの容量は、リアシート使用時で543L、リアシートバックを倒せば最大1575Lに拡大でき、クラストップレベルの広さを誇る。

充電時間/パッケージングの話

日本仕様のID.4は、200Vの普通充電とCHAdeMO規格の急速充電という2種類の充電機能を搭載。

充電状況は、充電ポート横のインジケーター、ドライバーインフォメーションディスプレイ、およびフロントウインドウ下のライトストリップによる「ID.ライト」で表示され、クルマに乗り込まなくても確認できる。

充電時間は、家庭用充電設備などにある普通充電6kWの充電器を使用した場合、「ライト・ローンチエディション」ではバッテリー残量0%から満充電まで約9時間。

「プロ・ローンチエディション」では約13時間かかる。

また、90kWのCHAdeMo急速充電器を利用した場合、バッテリー警告灯が点灯してから80%までの充電時間は、両車種ともに約40分かかる(同社測定値)。

高電圧バッテリーは、パッセンジャー・コンパートメントのフロア下にフラットなブロック状に配置され、電気モーター、電気駆動システムおよびギアボックス用の制御エレクトロニクスは、スペースを節約するためにリアアクスルに配置した。

短いフロントエンドには、ラジエターおよび空調システム用の大型コンポーネントが収納されている。

サイズとADASについて

ID.4のボディサイズは、全長4585×全幅1850×全高1640mm、ホイールベースは2770mm。同社のSUVであるティグアンに近いが、全長は65mm、ホイールベースは95mm長い。

フラットな造形のフロントエンドは、ID.4の堅牢さと力強さを象徴。大型のLEDヘッドライトは、親密さを与えながらもシャープな印象を与える。

テールライトは、9つの光ファイバーケーブル・エレメントが、非常に濃い赤色の光を放ち、ブレーキランプはX字形に点灯する。

ADASについては、レーンキープアシストシステム「レーン・アシスト」を全グレードに標準装備。プロ・ローンチエディションでは同一車線内全車速運転支援システム「トラベル・アシスト」や緊急時停車支援システム「エマージェンシー アシスト」も標準装備する。

ID.4ならではの装備としては、前述の「ID.ライト」システムを標準で採用。これは、フロントウインドウ下に設置されたライトストリップで、さまざまな光パルスを使用し、運転準備の完了・充電レベルなどのステータスを知らせてくれる。

そのほかにも、2段式のラゲージ・コンパートメント・フロア、パーテーションネット、パワーテールゲート「イージー オープン&クローズ」(挟み込み防止機能付き)など、日常走行やレジャーで必要な快適装備も充実している。

価格 競合と比較

今回、日本仕様として発表されたID.4は、導入仕様の「ローンチエディション」の2グレードのみ。

消費税込みの車両価格は下記のとおりだ。

ライト・ローンチエディション:499万9000円
プロ・ローンチエディション:636万5000円

メルセデス・ベンツEQAが733万円~、アウディQ4 eトロンが599万円~、トヨタbZ4Xが600万円~、スバル・ソルテラが594万円~、日産アリアが539万円~という価格設定を考えると、スペックなどの違いはあるとはいえ、ID.4の500万円を切る車両価格は、ライバルたちに衝撃を与えることは間違いなさそうだ。

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みんなのコメント

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  • EVは航続距離が不安だ。388kmと書いてあったが、実際は多分もっと短い。日常の足として割り切って使う分にはいいかもしれないけど、片道200kmくらいのちょっとした遠乗りでさえ、帰りにはどっかで充電しなければならない。都会なら充電施設もあるかもしれないが、地方は、充電施設があんまりない。もうちょっと充電施設が整って、バッテリーの技術革新がもう少し進んで、ぐっと価格が下がらないと買えないかな。
  • 航続距離より重要なのは充電性能なんだけど、日本向けの輸入BEVはみんなチャデモの性能に合わせてダウンスペックしてるんだよね。チャデモでなければ10分で300キロ分はチャージできるのに。チャデモは30分で100キロ分がやっと。ほんとにチャデモが癌だよ。欧米ではすでに充電時間の問題は過去の物。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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